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競争社会をこえて ノー・コンテストの時代 みんなのレビュー
- アルフィ・コーン (著), 山本 啓 (訳), 真水 康樹 (訳)
- 税込価格:5,500円(50pt)
- 出版社:法政大学出版局
- 発行年月:1994.6
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紙の本
実はスポーツ嫌いの人にもお勧め必読!
2001/07/05 19:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nojiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
競争はシステムを効率化しない、むしろ害であるっていうのが主張。特に著者はアメリカにおける競争礼賛をことごとく批判する。実は日本のことも例としてあげられていて、「あんまり競争的ではない協力を好む」社会だと言われている! 今の日本はどうか?企業は能力社会だのなんだのいってアメリカのやり方を称揚し、社員を競争に駆り立てている。国際社会に追いつこうとしていて、実のところ日本は「退化」しているのか!?
とはいっても、従来の日本のやり方は「和を重んじる」とはいっても、つまはじきにさせられるという「罰」のファクターが大きかったと考えると、競争(勝利=プラス)ということを反転させた構造(罰=マイナス)をもっていたに過ぎないとも捉えられるので単純に前のままが良かった、なんてことにもなるまい。だが、協力中心の社会にいち早く転身できれば、先の見えないアメリカ型競争社会に先んじることができるのではないか?この本はベストセラーになるべき本じゃないのか、と強く思う。
この本は仕事や教育以外に関しても、非常に示唆に富んでいる。面白かったのはスポーツに関する分析。かなり長く分析されているんだけど、一流のスポーツ選手は大半が非協力的で傲慢、というようなことが書かれている。スポーツが攻撃欲を発散させるということは嘘っぱちで、実はそれを高めるだけであり、さらに過度の競争にさらされる一流選手は得てして不安に捕らわれやすく、能力の低い人間を見下す傾向があるということが長々と書かれているのだ。スポーツをやることは精神衛生上非常に良いことだ、というステレオタイプな見方に疑問を呈しており、これまた刺激的。スポーツ嫌いの私は読んでいて何度も膝を打ち、心の底からスカッとした。そうそう、そうなのよ、という感覚。私は中学とかの部活や体育で、「○○大会に向けてガンバロウ! 絶対勝とう!」みたいなことにさんざん嫌気がしてたのだ。受験競争が何かと否定的に取られるのに対し、スポーツに関しては勝つことが至上命題だってことは大いなる矛盾だ、と。そんなある意味「暗い」思考が、すこし肯定されたような気がして、非常に安心したのだった。
紙の本
競争社会は何も生み出さない!目からうろこの最高傑作!
2016/03/05 08:59
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、様々な社会経験や実践から導き出された資料や証拠をもとに、競争社会の悪弊と損失を見事に証明しています。そして、競争に代えて、私たちが取り組むべき方策は「協同」や「協働」であることが説かれています。まさにアメリカ社会そのものを批判している本書ですが、これは現代のグローバル社会全体に言えることでです。さらに、本書の発行はかなり以前なのですが、これは現在の教育論、教育学で提唱されている21世紀に必要とされる能力の一つとしての「コミュニケーション」や「コレボ―レーション」にもつながり、発行当時から見ると、まさに未来を的確に予言した書とも言えるのではないでしょうか。
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