紙の本
宮城谷氏の原点
2001/11/05 14:41
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投稿者:TGW - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国の古代をテーマに多くの作品を提示している宮城谷氏のエッセイ集。氏が作家になるまでの経緯などが当時の言葉でかかれています。宮城谷氏の文学に魅力を感じる方にはぜひ読んでいただきたい作。それにしても、いまどきこんなにきれいな日本語を書ける人がいるでしょうか。
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中国史のこと、漢字のことは勿論だが、ファンとしては今まで触れたことのなかった私的な部分を垣間見ることができて嬉しく読んだ覚えがある。今までこういった私生活や私的な来歴などを全く知らずに、作品の向こうに薄ぼんやりと見えていた作家の輪郭が、急にはっきりし始めるというのは面白い体験だった。
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裏表紙に書かれている、本の内容紹介から、古代中国や中国古典のトリビア的な本なのかと思った。
そのような内容も含まれているが、宮城谷氏自身の思い出や、書評なども収録されている。
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随筆集。宮城谷さんのイメージは学究の徒といった感じなんですが、この本を読んで、ロマンチストだなあと新たな発見をした気持ちです(笑)
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春秋時代や戦国時代に、少しだけ興味がある。
どうやって知るか、となると、研究書にしても、何を読んでいいかわからないし、読みこなせるとも思えない。
そこで、何か小説で、と宮城谷さんの本のお世話になる。
本書は、古代中国の文化や文献を素材にした随筆なのだけれど、同時に夏王朝の頃を描いた出世作、「天空の舟」などを書いた頃の話や、故郷蒲郡についてのエッセイもあった。
宮城谷さんは、英文学をやってきた人だったことも、本書で初めて知った。
また、立原正秋ら、大学の恩師たちとの関わりと修業時代のことも何度も出てきた。
正直、この世代の作家が、大学の文学誌(早稲田文学)で世に出ていくというコースがあるのかとは思っていなかったから、驚いた。
高校時代に作家になることを志し、大学時代外国語をマスターしつつ、文体を確立させ、そしてさらに数年かけて書くべき題材を見つけた。
こんな風に作家になっていく人は、今いるのだろうか。