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紙の本
霊媒?折口信夫の呪縛を解いた、唯一の女性愛弟子が語る評伝。
2008/02/15 10:13
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:物部射園連 - この投稿者のレビュー一覧を見る
唯一の?女弟子である穂積生萩女史が、折口の私生活の一端を暴露する。
これを見る限り、世に言われていた様に、男色一辺倒ではなかったことが判る。また、女史の視線は、女学生が先生を憧れで見ているようなすがすがしさを感じさせる。折口も先生として、照れ隠しをしながら、ちょっと陰湿な面もあるが、思いっきり女史に甘えている。いくら秋田出身だからといって『なまはげ』を女性のペンネームに与えるのも考えものだが・・・。
そこには、神聖化する必要のない、普通の教師としての折口信夫像がある。
しかし、女史の発言にも、穂積家について『物部氏の一族で、折口の擬制的先祖である事代主神と違って何か冷たい』、などと疑問符を連発したいようなものもある。女史ご本人は不満だったようであるが、酒評論家として名高い穂積忠彦への嫁入りも、折口が斡旋したのだということを初めて知った。女史が折口の本当の愛弟子であることがよく判った。
お客用の便所に『まれ人用』と書くなど、確かに変わっているが、憎めない折口信夫。歌人 釈超空としての作品の新解釈も興味深い。
私は、鎮魂祭に係る魂振り等の記述から、折口信夫は偉大な霊媒だったのではないかと思う。金屋子神に仕える鍛冶の棟梁(村下:むらげ)が女性を近づけなかったように、折口には、若い頃から、強力な女神が憑いていたのではないだろうか。穂積女史は、その女神から、折口に近づくことを許されたのだと思うのだが・・・。何故だろうか?宗女だからであろうか?
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