紙の本
ネコの気持ちに一歩近付く
2002/06/27 16:08
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投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
顔を洗う愛らしい仕草やしなやかな動きで人気のネコ達。もともと群れて生活するタイプではないので犬のように従順ではなく、躾が難しいと言われる。しかし、多くの飼い主によると、そうした天の邪鬼なところも魅力の一つらしい。
完全に室内で飼われているネコは別として、野良であろうと飼い猫であろうと、夜中に集会を開く。私の家の近所にもそうした場所があって、深夜の帰宅途中にしばしば見かける。「こんなにどこから?」と思うほど数が多く、やたらと鳴き合うわけでもなく、ただその一角に集まっているのだ。はたして、集まる理由は何なのか?
本書の著者が専門とするのは動物生態学。その知識を生かし、様々な謎を解き明かしてくれる。書名にも使われている「ネコの集会」についても、分かり易く説明されている。ネコ達にまつわる疑問の多くは、この一冊でかなり解決されるだろう。
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(2007.06.19読了)(2005.05.20購入)
副題「ネコとイヌの行動学入門」
表題は、猫の本のようですが、副題が「ネコとイヌの行動学入門」ですので、ネコとイヌの本です。前半が「ネコ世界へのアプローチ」、後半が「イヌの世界の解剖学」です。
1項目3頁から5頁ぐらいで具体的な事例を挙げながら説明しているので読みやすくなっています。
●体内時計(66頁)
動物には、自然に時間の経過などがわかる「体内時計」という仕組みがある。他内時計によるネコの時間感覚には、実に鋭いものがあり、それは毎朝、目覚まし時計のなる少し前に、鼻をこすり付けるなどして、主人を起こすネコがいることからもわかるだろう。
●高い場所が好き(72頁)
自然界にいる山猫の場合、木の上で、獲物を待ち伏せするのがごく普通の生活だ。
加えて山猫は、犬の仲間などに襲われたりすれば、直ちに木に登って、安全な場所に避難してしまう。
さらにもうひとつの理由として、高いところにいさえすれば、自分が大きく見えて、優位にたてる。
●草の葉を食べる(82頁)
細葉の草を食べる一番直接的な理由は、便通を調えることにあるように思われる。
●ネコは人間の言葉がわかるのか(127頁)
注意深いネコには、人間の気持ちや発する音が、やや詳細にわかるというのが、本当のところではないだろうか。
●爪とぎ(135頁)
ネコの爪とぎは、つめを鋭くするための行動ではないのである。古くなった爪のサヤを落とし、新しい爪を出すための行動なのだ。
著者 小原 秀雄(おばら ひでお)
1927年 東京生まれ
動物比較生態学者
女子栄養大学名誉教授
(2007年7月3日・記)
☆関連図書(既読)
「ネコたちをめぐる世界」日高敏隆著、小学館ライブラリー、1993.04.20
「猫のなるほど不思議学」岩崎るりは著、ブルーバックス、2006.03.20
(「BOOK」データベースより)amazon
人間のもっとも古い友だちであり、もっとも身近な動物・ネコとイヌ。今や人の心のケアにまで大きな働きをしている彼らの、知られざるプライバシーを、やさしく解明した本。
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借りたのは単行本のほう。父親が『ツルはなぜ一本足で眠るのか』という本を持っていたが、その本と同じ著者らしい。つまらなくはないけど、参考になりそうなことは書いてなかった。
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地域猫がたまに夜に集会をしている理由が知りたくて、古本屋で見つけて読んでみた一冊。結果としてはイマイチだったかな~、生態についての文章なら日高先生の方が断然上だし、ネコへの愛情なら山下さんの書き方の方が伝わってくる。「思う」とか、「○○なのだろう」とか説明をするべきところで言い切らないのも知的好奇心がいまいち満たされない感じを受けました。まぁ、そんな本もありますよね。