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こういうの好き。駆け足で読んでしまったから、もう一度、ゆっくり再読したい。
翻訳がちょっと、ずれているというか・・・。「ナイロン靴下」ってストッキング??他にも随所に、ええっ?と思うような表現で、夢の世界から現実に一挙に戻ってしまうことがあったのがとても残念
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途中までは機械的に読んでいたけれど、後半、坂を転げ落ちていくように不幸になっていく様に引き込まれた。強烈な印象。
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初めてのシュールレアリズム文学でした。
最初は、コミカルな印象を受けて、本当に面白いのかと思いながら読み進めました。
中盤、斜陽文学の感じが出てきたので、谷崎の細雪に近いものを感じました。
そして、終盤の急展開がまさに悲劇でしたね。読書会では意見が別れましたが、私はラストがとても強く印象に残りました。
シュールレアリズム文学ってどうなのかなと思ってましたが、不思議な現象の描写が、逆に心理描写を際立たせている感じを受けました。
クロエに関しては、悲劇のヒロインなのか、さげまんなのか考えるのはとても面白いと思います。
そして、花が何を象徴してるのかという事も。
カフカの変身の様に、何かの象徴何でしょうが、それは何かと考えるのは面白いですね。
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イマジネーションの世界はすごいなと思いました。登場人物の周りの見えてないところについていけなかった。どんな大変なときでもただ消費するだけの人生は今の私には受け入れられませんでした。大恋愛中か学生の頃読んでいたら違ったかも知れません。
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読んだだいぶんあとに、
泡沫の夢 と改題されていた。
日々の泡、という淡々とした題のほうがよかった。
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前衛的とか不条理って、こんな感じ?
けっこう好きです。
部屋がシャボン玉みたいに変わるところ。
銃の育成
心臓抜き
最後のねずみの自殺方法
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世界観が意味が分かりませんでした。
前半幸せ。後半不幸。な展開ですが、この世界観は後半の方が受け入れやすかった。
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全く同じ内容であるという「うたかたの日々」(ハヤカワepi文庫)は翻訳文に抵抗があって、全く読み進めることが出来なかった。
しかしこの曾根元吉訳の「日々の泡」(新潮文庫)は問題なく読むことができた。日本人作家でも合う合わないがあるから、それの違いかな?
肺に睡蓮の花が咲く奇病に冒されたクロエと、彼女に恋をしたコランの物語なのだけど、シックやアリーズ、そしてニコラと、彼らを取り巻く人々までもが不幸になっていく。
救いのない哀しい物語。
もう少し、彼らに救いがあってもいいのではないだろうか?
シックは致し方ないにしても…。
カクテル・ピアノや素敵なギミックがあちこちに。
部屋や街の様子、物事の描写などいろいろな部分で、村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」のハードボイルド・ワンダーランド部分を想起してしまった。
似てるというわけではないのに。
黒ひげの灰色ハツカネズミが松葉杖をついて歩いてる姿など、映像として見たいと思ってしまった。
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こまかな描写がひとつひとつロマンチックだったり、おとぎ話だったり、極端に巨大だったり、いろいろと表情が豊か。そして物語も切なくてね。肺の睡蓮が咲いてしまう奇病とか。貧しくなっていく若者たちとか。イマジネーションがたまらなく愛おしいと思わせる。
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まず、描写が綺麗、美しい。脳内でその綺麗な映像が細かく、鮮明に思い浮かべられるし、その映像が本当に綺麗。文章力に、脱帽です。ところどころの表現はすこし非現実的で、けど内容はどこか現実味を帯びているような表現だなと思いました。
アリーズとシックの結末、またハツカネズミのこと、残されたコランのこと。すべてなにをとっても切なくて、もう、本当にすてきな小説でした。
ニコラとイジスの話が少なかったのが少し残念かな。でもあの二人はこの後も幸せに暮らしていくんだろうと思うからこそ書かなかったんろうと思いこむ!目に見えてわかるぐらいの展開に持ち込んで、あえてかかない。コランやシックたちのことを読んでいればわかるけど、きっと、幸せルンルンランランっていう小説が書きたかったんじゃないからですよね。
とてもすてきな小説でした。ありがとうございました。
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「フランス文学の恋愛小説において死ぬのは必ず女」という法則にもれず、深い愛、愛による堕落、生活苦、もお決まり。けれど、椿姫やマノンレスコーと比べるとどことなく若くて甘酸っぱいところ、突然の猟奇的殺人と前ぶれもなく動物が喋り出すファンタジー要素がこの小説の個性であり現代と近代の違い。20世紀の小説はあまり読まないので内容より時代背景が気になる。料理の描写が長いのはなぜ?
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幻想と皮肉と遊びと悲壮の入り交じった、美しいメルヘンです。根底に暗澹とした「不条理」が見え隠れしているところなんかは、いかにも当時のフランスらしい感じもしますが、簡単にフランス文学と一括りにはできないほど力強い作品だと思います。耽美で独特な描写は、このボリス・ヴィアンでしか見たことがありません。
ストーリーだけ追ってしまうとなんだかいただけないのだけど、その見せ方は本当に秀逸です。ストーリーのトーンと同調して、描写の色合いも変化していくところはとても見事でした。おおまかに言うと、前半はライトでファンタジック、透き通った色水のようなのですが、物語が進むにつれてそこに濃紺のインクがぽたりぽたりと滴り、暗く滲んでいくような感じです。
普通の青春群像劇として読むと、現実と空想の境目にあるこの世界観を味わえないどころか、嫌気が差してしまうんじゃないでしょうか。通勤途中に途切れ途切れ、ではなく、休日の晴れた昼下がりに紅茶でも淹れて読み始めるのがいいと思います。
他の作品も読んでみたいなあ。
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大学生の時に初めて手に取ってから、何度も読んでいる。美しい幻想、まやかしの世界、どこまでが現実かわからないけど、恋する気持ちだけは本物なんだよね。初めはほの明るくパステル調で色彩豊かなのに、どんどん光が失われて最後は白黒の線描画という感じ。
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最初はコミック的な表現に戸惑いましたが、次第にその表現さが胸に響いてきました。ただ、そんなに悲痛ではないかな。確かに悲しいけども。
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輝かしい愛の日々からの肉体と精神の病魔による転落劇というのはいまだ反復され続けているものだが、ただ若いというだけでない、あまりの純粋性がはらむ危うさは、やはりひとをたじろがせる。
死して時代の寵児となったヴィアンの悲痛と諧謔の日々はどんなジャズを奏でていたんだろう。