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とあるサイトで紹介されていて、読みたくてうずうずしている。
この本のレビューを書いている人たちの文面も秀逸なんだよなあ。
素直にAmazonで買うか…と諦めかけています。
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若者たちの自由奔放な生き方とその破滅への末路を描いた作品。作品のところどころにある種の非現実的またはトリックともいえるような表現手段が使用されていて、不思議な感覚が味わえる本です。
若者たちの破滅へのプロセスがかなり大雑把に書かれているため、感情移入することは難しいかもしれません。翻訳本の違和感というものはそれほど感じることなくスムーズに読めます。さらっと読める分、感想もあっさりです。
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薔薇の密雲に包まれた薔薇色の日々、
肉桂入りの砂糖の匂いのする恋愛の世界。
クロエが肺に睡蓮の咲く病気に罹り、
その右乳房に、大きな水色の花冠が
くっきりと見えるようになってから、
最後の場面迄は、哀しいけれどうつくしい。
標題《日々の泡》は、《うたかたの日々》よりも
直訳的で、こなれた訳ではないかもしれないが、
より原題や作品の纏う雰囲気を醸し出しているように思う。
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5/2の谷根千、一箱古本市で購入。
タイトル・著者はかくして、登場人物の描写(性別:青い眼をした女の子、
とても変わった病気になる)を記した表紙だけのOMIAI BOOKSという
形が気に入って。
幻想的な文章は、悲しい物語を淡々と綴る。
好みは分かれるかもしれないが、読み応えがあった。
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久々に文学作品を読んだ気になりました。
もはやファンタジー。
状況があまり理解出来ない、不思議なことが次々と。
そして栄華からの転落振りがすごい。
お金に何も心配なかった人達が老けてやつれて労働することになり。。。
というか「彼は何のために労働しているのだろう」というセリフがすごい笑
金持ちは労働はするものではない、みたいなね。
著者がジャズトランペッターであることから、デュークエリントンなどが度々登場します。
サルトルとかも。パロってパルトルって表記されてますが。
訳なので何とも言えないんですが、文章での表現がお洒落。
あとは演出。すごい粋な演出などを仕掛けてくる。
(上で書いたように、演出がすごすぎてわけ分からなくなる。)
戯曲のような感じ。(戯曲は劇でしか見たことなくて、読んだことはないんだけど)
感情表現や行動も。
ちなみにこの本、「うたかたの日々」という別の邦題もあるようです。
翻訳モノって、訳者の訳風というんだろうか、クセが出ますね。
訳者のフィルターを通して読むことになるので、いつか自分で読んでみたいと思うのです。
(英語ならまだしもフランス語はムリだろうなぁ。。。)
その訳者が自分と合っていればいいんだろうけど。
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不条理を描いた小説を読むのがあまり得意ではないので、途中何度か辛くなってしまった。しかし、ラストのハツカネズミが自殺するシーンが素晴らしくて、嫌な気持ちになったんだか感動したんだかよく分からないことになりました。別に全然愉快なシーンではないのに、どうしてこの場面を気にいってしまったのだろう…。
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フランス文学な感じのまどろっこしさが読んでてしんどかったけど、バスマットに塩を振ったら泡が出てくるとことか、クロエの肺に咲いた睡蓮を他の綺麗な花々で脅すとことか本当に好き。
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幻想と現実が強く入り交じる。「肺に睡蓮」で死に向かう恋人を思う気持ちが描かれる一方、金の工面に苦労し、働きたくないのに労働せざるをない現実もしっかり描かれている。
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フランス語がわかって原著で読むのが本当は一番いいんだろうなーって感じで読んでた。んだけど、いびつさや暗さ、美しさ、青々しさがいい気持ちにさせるステキな純恋バナシ。肺に睡蓮なんて…いいネー。きれいだけど怖くて。肉芽腫とかそんなんじゃあないんだナ
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「日々の泡」、もしくは「うたかたの日々」という作品。
『20世紀で一番悲痛な恋愛小説』だったかな?!
っていうキャッチフレーズをひょんなきっかけで聞き、読んでみた本。
『悲痛』ってなかなか言わないし聞かないよねと思いつつ読んでみたら、たしかに悲痛だなと。。
こんな物語を思いつき作品として残せる著者はすごいなと感じました。ボリスヴィアン作品は他にも読んだけど、翻訳者が著者の才についていけなかったのか、文章は難しいと感じました。
※ちなみに、ともさかりえ主演で「クロエ」という邦画もあります。・・・が、この作品を映像化しようと考えるのはエゴとしか言えないでしょう。。
≪コメント≫
本が好きで「一般的にはマイナーだけど実はメジャー」な本が読みたい人は絶対に読んだほうがいいけど、履歴書の趣味欄に書くことがないからとりあえず読書って書くような人には正直お勧めできません。
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とても素敵な小説だった。水道管のうなぎ、カクテルピアノ、肺の睡蓮などシュールな描写が散りばめられていて「!!?」となるけれど、読むほどにそのきれいで悲しい世界観に吸い込まれていく。静かな狂気がたくさん。きらきらしたものもたくさん。
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【粗筋・概要】
コランは働かずとも生活に不自由せず、専属の料理人ニコラを雇うだけの財産をもっている。彼はあるホームパーティでクロエという少女と恋に落ち、二人は結婚する。コランの友人シックは思想家パルトルを信奉する貧乏な技師で、ニコラの美しい姪で恋人のアリーズと一緒に暮らしている。この二組のカップルは、互いに愛し合い幸福であったが、彼らの幸せは長く続かなかった。「20世紀の恋愛小説中もっとも悲痛な小説」と名高い青春小説。
【感想】
物語の筋自体はまっとうなのだが、随所に非現実的な描写がちりばめられているため、全体としてはかなり奇妙な小説だった。私はオーソドックスで写実的な小説を好み、この手の不条理な小説は苦手で途中で投げ出してしまうことが多い。しかし、この小説は訳が分からないにもかかわらず、すんなり読み終わることができた。
人の言葉を理解できるハツカネズミが登場したり、クロエが肺に睡蓮の花が咲く奇病(ただし、小説の中では奇病という風にはとらえられてない)にかかったりと幻想的で美しい描写がある。一方で、スケート場やシックの職場での死傷事故、アリーズが心臓鋏で書店主を殺し放火していくという残酷な描写も多い。
そのなかでも、次のようなクロエの葬式にまつわる場面が気に入った。「彼ら(遺体の運び屋)は貧乏な葬式の規定通りに手始めの合図として、コランの土手っ腹へ一杯食らわして挨拶した。(中略)運び屋たちはそれ(クロエの棺)をひっつかむと、城壁破壊用の大槌でも扱うようにして、窓から投げ下ろした。(P280)」コランは、このような目に遭わされ上に、教会の壁にかかっている十字架のキリストにまで金がないために邪険に扱われる。コランのあまりの惨めさが痛々しい。
話の筋を追うというより、印象的で奇妙なひとつひとつの場面を味わうという読み方が、よりこの小説を楽しめると思う。
2008年3月26日読了
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「彼は不幸じゃない」・・・「彼には苦しみがある、そのことが私には耐えられないのよ。」
ハナレグミのアルバムに「日々のあわ」っていうのがあって、
それと同じ題名だったから買った。
この作品がアルバムタイトルの由来になってるのかは、知らない。
こういう作品はどうやって楽しんだらいいのか今一つよくわからない。
メルヘンチックというのか、退廃的というのか、
後書きを読んでみると、なるほどすごいのかもと思ったりもするのだけれど、、、
ところどころきれいな描写というか、きれいな想像があったりする。
肺に花が咲いて病に伏せるなんて、素敵だと思うけど、
こういうのは原書で読まないとわからないかな。
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こういうの好き。駆け足で読んでしまったから、もう一度、ゆっくり再読したい。
翻訳がちょっと、ずれているというか・・・。「ナイロン靴下」ってストッキング??他にも随所に、ええっ?と思うような表現で、夢の世界から現実に一挙に戻ってしまうことがあったのがとても残念
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途中までは機械的に読んでいたけれど、後半、坂を転げ落ちていくように不幸になっていく様に引き込まれた。強烈な印象。