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紙の本
デジカメが存在しなかった時代の
2001/05/19 17:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:呑如来 - この投稿者のレビュー一覧を見る
写真が単なる記録手段から歴史を個人的に記述する装置となっていった過程を、多数の写真とともに読み解いてゆく名著。写真の資料としても素晴らしく、またベンヤミンの詩的なエクリチュールはそれだけで文学としての価値を生成している。なぜ写真はどうしようもなく我々の心を揺さぶるのか、その秘密がここに記されている。
紙の本
奇跡的なエッセイ
2002/04/21 01:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう随分前の話だけれど、集英社から刊行された『世界写真全集』の第1巻「ファインアート」が私の枕頭の書だったことがあって、そこに収録された初期写真のいくつかにいたくイマジネーションと詩魂を刺激され、キャプションを付けるような感じで綴った短い詩を「葡萄状」に編集したことがあった[http://www.sanynet.ne.jp/~norio-n/POETRY/BUDOU.html]。個人的な回想はここまで。
ベンヤミンの「写真小史」は、「芸術としての写真」から「写真としての芸術」が自立・自律していく過程(それは写真からアウラが失われていく過程でもある)をこの世のものとは思えない(天使的な?)感覚をもって透視し、その決定的な契機を奇跡的な文章──本書に収録されたカール・ブロースフェルトやウジェーヌ・アジェやアウグスト・ザンダー等々の作品群(その中には幼年期のベンヤミンを撮影したものが二葉まじっている)が与える言葉を超えた独特の印象に拮抗しうる(諸感覚の基礎としての触覚あるいは知覚様式そのものに作用する?)文章──のうちに定着させた傑作エッセイだ。抜き書きしておきたい箇所が(書かれていない事柄も含めて)無尽蔵にあるが、ここでは一つだけ。
《カメラはますます小型になり、秘められた一瞬の映像を定着する能力はますます向上している。こうした映像が与えるショックは、見る人の連想メカニズムを停止させる。この箇所においてこそ、写真の標題というものを用いるべきである。それによって写真は、生活状況全体の文書化の一環となる。(略)標題は写真の最も本質的な部分になるのではないか。》(53-55頁)
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