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一人称で語る権利 みんなのレビュー

  • 長田 弘 (著)
  • 税込価格:9468pt
  • 出版社:平凡社
  • 発行年月:1998.7
  • 発送可能日:購入できません

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紙の本

わたしの言葉の盃はいつでもきれいだろうか

2005/08/13 10:05

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

長田弘さんの本は、いつも言葉の怖さ、大切さ、を確認させてくれます。
この一冊は1946年の戦後新制小学校の最初の一年生だった、という個人的な話から始まり、繰り返し、「体験は個人的なもの、本当に理解を伝えることは難しい。それだからこそ言葉を選び、語ることを続けなければならないこと。」を語り続けています。一見易しそうな「はなしことば」を使って書かれていることが、かえって「きちんとよむこと」をこちらに求めてくるようです。
戦後の新制教育で導入された新表記、新かなづかいがどうしても自分にしみついていること。しかし、まわりにはまだたくさん旧かなの読み物はあったという状況が、それを知らない世代よりも「言葉は、選択である以前にまずわたしたちにとって時代というか状況による一つの方向=意味を持ってしまっている」ことを著者に強く感じさせるのでしょう。
詩人、長田さん個人の経験の中には、決して読者には共有できないものも存在している。それでも、その個人的でしかないもの、を普遍的に誰もが持っている、ということは共有できる。これは詩集「死者への贈り物」「人生の特別な一瞬」でも感じたものです。
「不完全な言葉が不完全な人間としてのわたしを絶えず喚起するということにこそ、わたしは言葉の力をみとめたい。」
「問題はその言葉を、その言葉によってしかいいあらわせないとりかえのきかない経験として、どこまで読み手に差し出せるのかということにかかるのだろうと思う。」
「この言葉はつかえない、つかえる、あるいはこの言葉ではちがう、そういうことをそれぞれの言葉がはっきりになってでてくるときに、ちがいをちがいとして、しかもそのちがいをとおして共通の問題がでてくる。」
「それぞれがたがいにちがうということが、わたしたちにとってのたのしいありようなのだという感じかたを、じぶんに失くさないようにしたい。」
これらの言葉はどれも心にしっかりと沈んで行きます。「詩の言葉は感受性の容器なんだ」「詩の言葉は「私の盃で飲む」言葉なんです。」という二つに、受け止める自分の「感受性という言葉の盃」を、それがどんな形であれ、いつでも使える、使い勝手の良いものにしていなくては、と思うのです。

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