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紙の本
他者の目にさらされて強くあるために
2002/09/08 11:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Xdriver - この投稿者のレビュー一覧を見る
論文の本質はいったい何かと問われたら私は「大部分のパクリと少々のオリジナルだ」と答えることにしている。最近の風潮として独自色ばかりに目を向ける傾向があるが、先人の知恵を無視して完全にオリジナルの論文を書きあげた人などほとんどいない。
その例が論文の最後にある参考文献の多さだ。この文は誰々のなんと言うものから引用した、参考にしたということが書き連ねてある(書かないと単なる盗作になってしまう)。
この本はいわゆる論文のためのマニュアル本であり、文献引用に対する実例をこれでもかとばかりに挙げている。マニュアルが単なるスローガンで終わっている本とはこの点で大きく違っている。技術を実際に身に付けるには実践あるのみといった考え方が慶応大学の現実主義的な考えをあらわしているようで面白い。
社会のIT化によって知的所有権の拡充が叫ばれている現代で、引用の技術の重要性が増していることを考えれば非常に有用な本であろう。しかし、いかんせん上級と銘打ってあるだけあり、初めて論文を書きたいと考える人にはオススメできない。そこから一歩先に進んで、自分の論文を多くの人の目にさらされても穴の無い堅牢なものにしたい人には有効な一冊になるだろう。
紙の本
文献引用ルールにこだわったテキスト
2000/12/17 11:04
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投稿者:dakara - この投稿者のレビュー一覧を見る
『レポート・論文の書き方』というタイトルはどこにでもありそうなものですが、「上級」とあるように、普通の「論文作法」の本とは変わっています。
変わっている、というのは、本書が文献引用をどのように行えばいいのかということにひたすらこだわっていることです。豊富な例をあげています。もちろん、論文の表現の仕方や図書館の使い方にも軽く触れていますが、そのあたりは、ほとんどページが割かれていません。
そういう意味では、やはり「上級」なだけあって、卒論レベルでは、役に立たないでしょう。
しかし、修士論文、博士論文など、引用する量やパターンが増えるにつれて、役に立ちそうです。したがって、学部学生よりは院生向けのテキストといえるでしょう。
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