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投稿者:藍花 - この投稿者のレビュー一覧を見る
軽井沢を舞台に、不審な連続死の謎に金田一が挑む!
この作品も傑作です!
金田一さんがあの人と対峙する場面は圧巻でした。
なんて残酷な事をするのかと、ただただ哀れでなりません。タイトルも絶妙で最後の情景が胸に残ります。
電子書籍
外面や肩書だけでは人の心の奥底までは分からない
2018/11/09 22:24
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
真犯人と協力者、そしてそもそもの原因を作ったラスボスも自殺および無理心中という形で亡くなってしまうので、この作品の死者はトータル7人。
第二次世界大戦、復員後の人生の難しさ、元華族の戦後の没落、複雑な血縁などが重要な役割を果たすのは他の横溝正史作品に共通しますが、呪いや悪魔的ななにか怪奇的要素が設定の中になく、芸能人や音楽家や考古学者などが登場し、また警察側に金田一耕助にライバル意識を燃やす屈折したエリートが配されているなど、新しいパターンが見られます。
設定としての怪奇色は確かにありませんが、真犯人とラスボスの人物像の醜悪さはそれだけで十分に怪奇的です。実行犯の方にはそれでもラスボスの思惑のために人生を振り回されたという境遇の不幸から同情の余地がないでもないですが、ラスボスの方はなんというか、その凄まじい悪意と浅ましさがどんな呪いより恐ろしい感じがしました。
人の人生とは仮面舞踏会のようなもの。誰もが何かの仮面をかぶり、かりそめの役割を演じているということでしょうか。外面や肩書だけでは人の心の奥底までは分からないもの。時には非常に恐ろしいものを内に秘めている人もあるということですね。怖い怖い
紙の本
冗長とはいうけれど。
2024/01/29 11:22
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投稿者:haniwan - この投稿者のレビュー一覧を見る
冗長ではあるんだけど、好きでついつい手に取る。西村賢太さんも同じようなことをどこかに書いてた気が。もう、江戸川乱歩に捧げてる時点で推すしかない。もともとは「つねにわが側なる江戸川乱歩に捧ぐ」だったらしい。なんで変えちゃったのかな。
何が好きって、金田一耕助と関係者の会話。日比野警部補との関係が良好になっていく過程とか、乗り込んできた女性とのやりとりとか。胸糞な要素を帳消ししてくれる魅力がある。現代の基準では映像化不可能なのが残念。
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軽井沢の別荘地で殺人事件が起きた。殺されたのは画家の槙恭吾、女優の鳳千代子の3番目の夫だった。千代子の夫は過去2年の間だけで2人、毎年1人ずつ夫を謎の死によって失っていた。はたして犯人は千代子なのかそれともそうではないのか。金田一耕助は犯人を突き止めるが、犯人は最後自殺をしてしまって美沙が一体誰の子供なのかがわからなくなってしまった。
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すごかった!
読み応えたっぷり!
大詰めである人物の身体的な秘密が明らかになったときにはかなり興奮した!
登場人物が多いので複雑だったけど、パズルを解くように真相が明かされたときがたまらない快感だった。
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金田一耕助が今回活躍する土地は軽井沢…有名な映画女優の夫が殺害される。構想十余年の月日を費やし完成した本格ミステリーの大作。
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金田一耕助シリーズ
4回の結婚経験を持つ女優・鳳千代子。彼女の5番目の夫候補・飛鳥忠煕。1年前に泥酔しプールで溺死した千代子の最初の夫・笛小路泰久。その後不審な交通事故で死亡した2番目の夫・阿久津。飛鳥の屋敷に集まった元夫たち。青酸により毒殺された3番目の夫・槇恭吾。槇の遺体のそばにあった赤と緑のマッチの謎。消えた4番目の夫・津村信二。銃撃された飛鳥忠煕。阿久津の元妻・藤村夏江の目撃した事実。千代子の義理の母・笛小路篤子に育てられた娘・美沙の秘密。
2011年2月9日読了
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ボリュームがある本だった。
推理の余地があまりなく、漫画のような展開。
犯人は普通に考えれば、絶対にわからない。
逆に何でもありで考えると、わかってくる。
動機は絶対にわからない。
金田一もほとんど活躍しない。
ただ、ホラーとして読むなら評価は高いかも。
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ここまで書かれると、横溝先生は狙って書いていらっしゃるのではないかと邪推してしまう…(金田一先生のことです)
あと…ろうそくの明かりの中でピアノを弾くとか、横溝先生ロマンティックですよね。
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★あらすじ
大女優・鳳千代子は、これまでに4回離婚している。
その夫たちのうち2人が、この2年間、毎年ひとりずつ謎の死を遂げているのだ。
軽井沢に、5番目の恋人を訪れた千代子。
そしてまた、偶然同時期に軽井沢に滞在していた、3番目の夫が謎の死を遂げる。
★感想
おおおこれは大作でしかもおもろい!
解説によると、構想ン年→雑誌連載→中止→何年も経ってからやっと完成という、大変な苦労をして書き上げたものだそうです。
驚愕の真相ですぜ!
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プロローグに入ってようやくホッとできた。
これは私的にはちょと・・・。それにしても読むものすべてワンパターンにならないのが凄い。
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夏の軽井沢に殺人事件が起きた。被害者は映画女優鳳三千代の三番目の夫。傍にマッチ棒が楔形文字のように折れて並んでいた。軽井沢に来ていた金田一耕助が早速解明に乗りだしたが…。
(Amazonより抜粋)
金田一についての描写が多い印象!
血液型がO型とか運動音痴だとか情報がもりだくさんw
4度の結婚を経験している大女優とその恋人の傑物、忠誠心高い付き人や侮蔑してきた女優の嫁に養われる元・華族の姑、その孫など個性豊かな登場人物が多いのでこんがらがらずに読めた印象
ただ、事件の核心部分は全て後半に登場する人物の証言がメインとなっているので金田一は本当に組み立て役
途中途中に散りばめられた不可解な点が、最後きちんと1本に繋がるのは流石です
あと、貸別荘経営者の操夫人がイイ味出してますw
これもラストが切なく救いがない
もうちょっと短いと手に取りやすいんだけどなあ
2012/11/10-13
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確か映像を先に見た作品。
大作ではあるんだけだ、金田一耕助がほとんどでてこない作品。
軽井沢の夜は現代になってからしか経験はないけれど、暗く自然の音がかえって静かさを強調する感じでした。薄暗闇の中をただ歩いて行くのは不思議な感覚を受けたなぁと。
そんな事を思いながら読んでいると、ミステリーというよりもホラーを読んでいるようでした。
ただ中盤の金田一耕助が広間でアリバイを聞くシーンはうまいなと思いました。緊張と弛緩、自分の他者に与えるイメージの載せ方とか。ちょっと勉強になりました。
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横溝正史先生って…ほんっと…アングラなんだから…( ˘ω˘ )←褒めてる
ブクログとかアマゾンのレビューを隅々まで見ることってあんまりないんですが、本作に関しては思わず概観してしまいました。
あれ…ちょっと待ってくれ…これ、誰もレビューで触れてないけどさ…。
_人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> 仮面舞踏会まったく関係ないじゃない<
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^YY^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
「仮面舞踏会殺人」というタイトルが想像させる内容とはかけ離れています。
むしろ盆踊り殺人事件です←
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
絢爛豪華なパーティ会場で起こる連続殺人!
ダンスの最中に落ちてきたシャンデリアは、偶然なのか、それとも意図的なものか!
参加者全員に振舞われたカクテルの中に混入された青酸カリの謎!
果たして、呪われた一族の美しき令嬢の命を、名探偵金田一耕助は救うことができるのか?!
そんな探偵を嘲笑うかのように、姿なき殺人者の凶行は三たび繰り返された!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
みたいな胸熱定番展開は!
一切ありません!!←
でも、導入「は」なかなか良かったんですよ〜。
・往年の名女優が離縁した夫達が次々不審死を遂げる←いい!
・金田一探偵がかつて救った心中の生き残りの青年が鍵を握っているらしい←いい!
・一癖も二癖もある関係者たちが、続々と犯罪の舞台である軽井沢に集結←ちょっと間延びしてるけどいい!
・名女優の新しい恋人が、元華族の出で戦後日本の経済界に多大な影響力を持つ渋メン←いい!!
・元華族とか芸術家がそろってるのに、仮面舞踏会展開なし← 何 で や !!!!
本作は構想から完成までブランクを挟んで数十年を要したそうなので、横溝御大、もしかして書いてる途中で仮面舞踏会のくだり忘れちゃったんじゃないでしょうか?(失礼千万)
エピローグで「犯人と某人物」が、「私たちは所詮、浮世で道化る仮面舞踏会の参加者みたいなもんよ〜」と語り合う部分があるんですが、取って付けた感は否めません…。
あと、本作で「明らかに他殺」と目された2人の被害者の殺害方法が、そろって×殺って言うのもな〜(汗)。めちゃくちゃ容疑者絞り込むやん…(汗)。
やはり犬神家や獄門島に比べると、シリーズに通底しているオカルティック・ゴシックホラーな雰囲気は今作は物足りないと言わざるをえません。
なんかな〜…殺害方法・犯人像・探偵の活躍、あらゆる要素が少しずつ物足りない感じです。
ただ、登場人物の書き分けはすごくわかりやすかった。キャラ濃い人ばっかりっていうのもあるかもしれないけど。
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『ひとり横溝正史フェア』のつづいての作品は「仮面舞踏会」。
こちらも読んだことがなく今回入手した。映像化されたのかどうかもよくわからない。
ここまで『ひとり横溝正史フェア』をつづけてきて、ふと思った。横溝正史じゃなくて金田一耕助だったかな。金田一耕助の出てくる横溝正史作品をひとりで読んで盛り上がろうというフェアなので、ひとり金田一耕助フェアが正しいかもしれない。何という今更な気づき。
まあ、小さい問題なのでこのまま。
ここまで金田一耕助の出てくる作品を読んできて、あと何作あるだろうと思ったりする。全部読もうかどうしようか、ちょっと悩む。
何故悩むかというと、ここのところの横溝正史作品がいまひとつだから。これは大きな問題。
そして今回の「仮面舞踏会」も実はいまひとつな感じだったのだ。どうするかなあ。
夏の避暑地である軽井沢で殺人事件が起きた。
被害者は画家の槇。映画女優である鳳千代子の別れた夫である。
実は千代子の別れた夫が殺害されたのは今回がはじめてではなく、二年前からひとりづつ殺害され、槇は三人目の被害者であった。
知人に招かれ軽井沢にやってきた金田一耕助は事件の解決に奔走することになる。
面白そうだなと興味を惹かれ購入したのだが、本作はいつも以上に登場人物の整理がしにくい。横溝正史作品は登場人物が多く関係も複雑なことはよくあり慣れていたはずなのに、とっちらかる脳内。
えっと、これ誰だっけ、と目次の次にある登場人物一覧を何回も見て確認した。
登場人物に混乱するのはわたしの問題なので構わないが、構う問題として、犯人がすぐにわかってしまうこと。
登場人物が混乱しているにも関わらず、結構早々に犯人はこのひとだろうなと目星がつく。
なんなんだろう。横溝正史の犯人設定の癖というか、犯人の描写の癖というか、自分でもわからないけれど読んでいると犯人に印がついているようにわかってしまう。
こういうのは、もしかしたら『ひとり横溝正史フェア』の弊害かもしれない。
横溝正史作品では気が触れる、横溝正史の言い方だと発狂したひとというのは時々登場するけれど、ひとってそんなに簡単に発狂なんてするだろうか。
というか、発狂って何。
どういう状態。
横溝正史作品によると、意思疎通が出来ないような状態ではなく、会話は出来たりするけれど、平気でひとは殺してしまったりする感じだが、それは発狂というのだろうか。昨今推理小説に登場するサイコパスとも違い気がするし、一体何なのだろう。謎だ。
鳳千代子の元夫のひとりが亡くなったときに、パンツ(洋服のじゃなくて下着の)一枚という姿でプールに浮かんでいたというものがある。何故そういう姿だったかというと、泥酔しているところを風呂に入るよう誘導されて衣類を脱いでプールに入ってしまったということになっているのだが、入浴するときならパンツも脱ぐのでは、と細かいところが気になったりした。
この作品が少々満足いかないものであったこと、犯人がすぐにわかってしまうということから、次の横溝正史作品まで少し日を置いたほうがいいのかもしれないと思っている。
せっかくひとりで盛り上がっていたのに残念だ。