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星野道夫さんという人を知らなかった。 本屋さんで何気なく手にとった本。ぱらぱらとめくってみると、 16歳で2ヶ月のアメリカ一人旅・・・とある。 うむ、この手の話に弱いのだ。即、読んでみる。 彼は私と同じ1952年うまれ。 16歳のとき、私が歌を歌って(あはは合唱部だった)のほほん とした高校生活を送っているとき、彼は一人で移民船にのりアメリカにわたる。 ロスアンゼルス、グランドキャニオン、ニューヨーク(なんと彼はPPMの事務所まで訪ねている)ニューオリンズ、メキシコ、カナダ・・・・・危険と隣り合わせの旅をしながら、世界の広さを知り、さまざまな人々が、それぞれの価値観で一生を送っていると知る。 19歳のとき、私が、のほほん とギターを弾いているとき、彼は、かねてからの念願だったアラスカで 3ヶ月間、狩猟民族とともに生活する。 その後アラスカでの留学をへて本格的にアラスカで生活をはじめる。 美しいがとてつもなく厳しいアラスカや、そのほかの世界の自然の中で、彼は人の住まない荒野に入って、風景や動物のたくさんの写真をとった。 とった・・・・というのは残念ながら、彼は1996年取材にいったかカムチャッカで熊に襲われ亡くなっている。 彼はあくまで写真家だから、読むのではなく作品を見た方がいいのかもしれない。彼のページには、多分その一瞬をとるために、シャッターチャンスを狙っていた、彼の様子が思い浮かぶようなすばらしい写真が飾られている。 なんて広大なけしきなんだろう。動物のさまはおもわず見とれてしまう。 街の中に暮らしていると、こんな世界があることも忘れてしまっている。宇宙からみたら青い地球のほんの小さな一員でしかないのに、わがもの顔で暮らしている人間。 彼は自然と、人間の関係を自然と共生している人間の側に住み、文化的な生活をしている人間にそのことを伝えたかったのかな。 折りしも、、今、NHKのハイビジョンで彼の番組が放送されている。悲しいかな、うちはハイビジョンがみられない。
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070201。憧れのアラスカの本。「オーロラを見に行こうと思っている」と話したところ、是非読めと勧められた本。どうもわたしが行くのはカナダになりそうだけど、フェアバンクスへの憧れは止まらない。熊に襲われて亡くなってしまった、写真家の星野さんのエッセイ集です。やはり体験から出る言葉は、心を動かします。
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星野さんの書く文章はとてもきれい。
透明に澄んだ川の水みたいにさらさらと流れていく。
本を読んでると、アラスカのことが大好きなんだなぁと伝わってきます。
そして、今すぐにでもアラスカに飛んで行きたくなります。
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アラスカに暮らした動物写真家「星野道夫」のエッセイ集。
都会に疲れたときに何度も何度も読んでしまうバイブル。
大自然アラスカの風景が頭の中に拡がります。
それにしても、星野さんは良い言葉を残してます。
「無窮の彼方へ流れゆく時を、めぐる季節で確かに感じることができる。自然とは、何と粋なはからいをするのだろう。一年に一度、名残惜しく過ぎてゆくものに、この世で何度めぐり合えるのか。その回数をかぞえるほど、人の一生の短さを知ることはないのかもしれません。」
「頬を撫でる極北の風の感触、夏のツンドラの甘い匂い、白夜の淡い光、見過ごしそうな小さなワスレナグサのたたずまい・・・ふと立ち止まり、少し気持ちを込めて、五感の記憶の中にそんな風景を残してゆきたい。何も生み出すことのない、ただ流れてゆく時を、大切にしたい。あわただしい、人間の日々の営みと並行して、もうひとつの時間が流れていることを、いつも心のどこかで感じていたい。」
都会に住んでると、季節の変化をあまり感じずに時を過ごしている気がします。
たまには、あわただしい日常を抜け出して、自然の中でゆっくりとした時間を過ごそうと思います。
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不思議な題名に魅かれ、最初に読んだ、星野道夫さんの本。とてもとても豊かな、あたたかいものに包まれる感じ。
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我々の日常を遠く離れたところで、悠々と大自然がある。いや我々が本来の大自然からあまりにも離れたところで、現代社会という架空世界を生きているのだと思える。
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96年取材中の事故で急逝されるまで、アラスカに息づく自然と人の営みを愛し写真と文章でそれを伝えていた星野道夫さん。ひとつひとつ、文章をかみしめるように大事にゆっくり読みました。生前の星野さんと親交のあった池澤夏樹さんが「いささか私的すぎる解説」と題して書いている解説も、涙無しには読めないくらいの名文です。
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僕をアラスカへ連れていった本です。そして今までに何度も読み返しました。どの文章からも自然や人に対する星野さんの深いやさしさを感じ、とても心癒されます。
「寒いことが人の気持ちを暖める。離れていることが人と人とをを近づける。」この本のなかの好きな言葉の一つです。
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星野さんが亡くなったとき、星野さんと最後に対談をされた故青柳昌宏先生からこの本の言葉をいただきました。ニュージーランドの大自然を旅した後の言葉だったのですが、なぜかその言葉がいつも頭に残っています。それ以来、同じ地球上には様々な世界があるのだということをいつも心にとめています。
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星野さんの本。
短編のエッセイ集。
どの話も好き。
どの言葉もグッとくる。
星野さんは写真家でもあって文章家だ。
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擦り切れるくらい読んだ。
これを読むと前向きになれる。心の栄養本です。
写真展は毎年行きます。当時は興味なかったけど、この方が亡くなった時のニュースをたまたま見てて、よく覚えていて、これも縁てものなのかなあと不思議に思ったり。
2007/12/30 wrote
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週末に星野道夫の写真展を見に行こうと思っているので、持ち歩いて読んでいます。星野さんの言葉、ものの見方、表現、とても好きです。寒いところの景色がうまく描かれています。写真もすばらしいけれど、文章もすばらしいと思います。写真展がたのしみです。
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写真家、星野道夫さんのエッセイ集です。
写真展を観に行った時に、写真に添えられていた短い文章が、彼のエッセイからの抜粋であることを知って、帰り道に本屋に立ち寄って、購入した本。
アラスカで出会った人々や、自然・動物の姿を綴ったエッセイなのですが、そのひと言ひと言が暖かく、深く、やさしい。
広大で厳しい自然の中で暮らしていると、人はこんなにも強く繋がれるのか、とも思いました。
多分、繰り返し読み続けるべき本でしょう。
そして、その度に新しい発見があるような気がします。
表題作中のトウヒの物語が、とても良い。
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すぐいなくなる本。でもまたすぐ読みたくなって買ってしまいます。
この本を手に取る人をみるとついつい太っ腹になるのは考えものです。
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これまでに2冊の写真集を観て、なぜ彼はアラスカに惹かれたのかを知りたくなり、この本を読みました。十代の頃、東京神田の古本屋街の洋書専門店で見つけた一冊のアラスカの写真集が大きなきっかけになったということでした。北極圏のあるエスキモーの村を空から撮った一枚の写真にどうしようもなく惹かれたそうです。「なぜこんな地の果てのような場所に人が暮らさなければならないのか?いったいどんな人々が何を考えて生きているのだろう」その集落の写真を見たとき、どうしてもその人々と出会いたいと思ったのだそうです。私なりに感じたことは、星野さんの持つ「野性」は私たちの中にあるものより、ずっとずっと大きく、そして力を漲らせていたのだろうということです。文明社会に生きる私たちに、今おなじ瞬間アラスカではどんな時間が流れているのかを星野さんは伝えてくれます。ただ知っているだけでも大切なのだと教えてくれます。