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ハードボイルドな探偵小説。
探偵というとそれだけでリアリティがなさそうに感じる。実際そうであるはず。ところが、この古典的な設定がいまだに好きで仕方がない。
ただ、この作品の場合には、主人公の探偵がヤクザの組長の息子だったという設定もある。ここがちょっと新鮮。
6つの短編には、アクションもなければ複雑なトリックもない。短編それぞれが、人間の業をつきつける。罪を犯す人間の悲しさをあぶり出す。
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これも昔読んだ本の再読。
ほとんど内容は覚えていなかった。
一時期、藤田のハードボイルド系にはまってたんだな。
出会いは、「鋼鉄の騎士」
昔作ったモデルカーのブガッティが登場するので(タイプはちょっと違うんだけど)、読んでみたらはまってしまったんだな。
「鋼鉄の騎士」 は改めて読んでみたい本だが、昔ブックオフに売ってしまったので手元にない。
ただ、また買う気はないな。
で、これは6編の短編からなる探偵物語。
主人公の探偵がヤクザの組長の息子って設定で、その馴れ初めが何度も出てくるのでちょっと辟易する。
時代設定がバブル期のちょっと前あたり、昭和末期ごろかな。
携帯電話やスマホ、インターネットなんかない時代なので、昔はかっこよかったかもしれないけど今じゃダサい。(^^;)
あまり読了感が残らない、たんなる暇つぶし小説。
藤田宜永は長編小説の方がイイね。
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日本にいわゆる「私立探偵」はいるのだろうか。昔の、あるいは最近の新本格派の書く私立探偵はいないだろう。
では、大沢氏や原氏の書くような探偵は?
彼らの書くような探偵は一概に「過去」を背負っている。本作の相良も然り。
様々な理由から一般のいわゆる「市民生活」になじめなかった探偵。そして、同じようになじめなかったり、弾き飛ばされた依頼者や被害者や加害者。
そのようなところにひかれるのだが。"