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紙の本
20年の時を隔てた幻視の光景とミステリー
2001/03/17 20:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鍼原神無〔はりはら・かんな〕 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「小学生のときから、この道を通るたびに看板を見あげて、いつも考えてたんだ。探偵ってほんとにいるんだなって」
このままゆけば半年後には廃業見込って国際探偵・巽事務所を訪れた女子高生は、アメリカ帰りの私立探偵、飛鳥井に、「私生児である自分の父親を探してほしい」と依頼した。依頼料はバイトで貯めたって話の10万円。
少女は、「母親には絶対知られない」を依頼条件にすると、サイン代わりに、にやにや顔の猫のイラストを残して去っていった。
「60年代末〜70年代はじめの大学紛争時代、少女の母もメンバーだった文学サークルの幹部、今は忘れられた小説『三匹の猿』の作者が、父親である可能性が濃厚」こんな内容の報告を用意した探偵を、しかし少女は訪れなかった。約束の日限が過ぎても。
数週間後、探偵は、失踪した少女を案じる母親の来訪を受ける。半年前にも清里で起きた女子高生惨殺事件、第二の被害者は少女なのか。依頼条件にこだわる事が依頼者本人の不利益につながると判断した飛鳥井は、母親の依頼で少女の探索を請負う。
半年前の被害者は眼を抉り出されていた。連続殺人事件の新たな被害者は、耳が斬り落とされた屍体で発見されている。見猿・聞か猿・言わ猿。『三匹の猿』の寓意に、ことなかれ主義へのブラック・ユーモアを感じる探偵。
屍体と、三匹の猿の暗号に不安を抱きつつ、調査対象でもある母親と、依頼人の追跡を請負った探偵、奇妙な関係の二人が、中央フリー・ウェイを清里へ向かう。
20年を過ごしたアメリカから舞い戻った私立探偵は、この国のつい昨日の日々を手繰ってゆく探査に脚を踏み入れる。アメリカ仕込みのプロフェッショナルは、仕事の範囲をあえて踏み出し、彼が見知らぬこの国の光景の内で事件を追う事に。
彼が知る20年前の日本とはあまりに変わった20世紀末の光景に探偵〔プライベート・アイ〕がみるものは?
プライベート・アイ・ミステリー、と呼ばれる、「私立探偵飛鳥井の事件簿」第一長編『三匹の猿』は、一冊めの中編集『道 −ジェルソミーナ−』(集英社文庫 ISBN:4-08-747112-8)収録の一作目、『硝子の指輪』に次いで書かれた、連作第二作めの作品です。
紙の本
笠井潔さんらしさが無い・・・
2017/10/11 11:06
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
笠井潔さんの作品を読むのはかなり久しぶりです。
一時「矢吹駆」を主人公にしたシリーズは好きで読んでいました。
本作ですが私立探偵もので先にあげた矢吹シリーズとはかなり趣が違っていました。
ある意味なんの変哲も無い無個性な作品だと思いました。
作者名を隠して読んだとしたら、とてもではないですが笠井さんの作品だとは思わないでしょうね。
なんとも残念な気分になった一冊でした。
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