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紙の本
やはり特異な平安女流文学
2017/12/25 23:56
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投稿者:pinpoko - この投稿者のレビュー一覧を見る
大好きではあったけれど、すべて読みつくしたわけではない杉本苑子さんの作品。
手に入るものからぼちぼち読み進めているのだが、今作品でも目を引いたのが、平安時代の女流作品、特に「源氏物語」である。作者のいう時代を見る眼の確かさ、その社会性がしっかり作品の中に記されている点は、私も常々感じていたことだったので杉本さんと意見が一致して、とてもうれしかった。
しかし紫式部の特異性はやはり並みじゃないと思う。習字と和歌の暗記、楽器の演奏程度が当時の貴族女性の教養の限界だったことを考えると、彼女だけどうしてこんな社会性を持てたのか不思議になる。しかもそれが千年前であることを考えると、当時こういうことを考え、小説という形態に表現するというのは単に紫式部ひとりの天才性だけでは説明がつかない状況だと思う。西洋の貴族女性でも教養といえば、音楽や詩の鑑賞、作成、実用的な刺繍程度だったことを考えると、日本女性の教育というものをもう一度研究してみるのも意義深いことだと思う。
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