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マツの木の王子 みんなのレビュー
- キャロル=ジェイムズ (作), 猪熊 葉子 (訳), セビン=ウネル (画)
- 税込価格:1,362円(12pt)
- 出版社:フェリシモ
- 発行年月:1999.12
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紙の本
2つの回転木馬のように私もこの本にやっと出会えました
2004/02/05 06:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:NKポチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
マツの木の王国の森にふと現れた可憐なシラカバ。
マツの木の王子とシラカバは、ひかれあい恋をしますが、周囲の反対を受けて切り倒され、森から追い出されることになってしまいます。2本の木は、やがて幸運なことにサーカスのメリーゴーランドの木馬になりました。
でも、メリーゴーランドの正反対のところにとりつけられてしまったので、
どんなに早く走っても相手に追いつかず、どんなにゆっくり走っても相手に触れることもできません。結ばれない恋に疲れ果てた2つの木馬は、ぼろぼろになって捨てられてしまいます。
ごみ捨て場では悲しく不安な日々でしたが、勇気ある子供たちと、やさしい大人たちに救われて、たくさんの花に囲まれた穏やかな庭で、仲良く静かに晩年をすごすことができました。そして幸せな最期を迎えることができたのです。
小学生の時に自動車文庫で借りて読んだこの本。
恋をしたこともないのに“せつない”っていう感情が私の中に生まれました。大人になってそんな気持ちを味わうたびに、このおはなしとモノクロのメリーゴーランドの挿絵を思い出し、この本の存在がずっと気になっていました。が、題名も著者もちっとも思い出せないまま。もどかしい思いでいました。
でも、“まーしゃ@B◎◎KRACKさん”の書評のおかげで、長い歳月を経てこの本と再会することができました。
まーしゃ@B◎◎KRACKさんありがとうございます、この場を借りてお礼申し上げます。
いつの日か、娘が本棚から見つけて読む日がくることを思いながら、深く青く美しい本をそっと並べました。
紙の本
表紙の色同様に、静かで美しいお話です。
2001/03/14 10:12
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投稿者:まーしゃ@B◎◎KRACK - この投稿者のレビュー一覧を見る
マツの林のマツの王子が、シラカバの少女に恋し、周りのマツに反対されたふたり(2本?)の旅ものがたりです。
とおいむこうのある国の林のまんなかに、マツの林がありました。ほかの種類の木もそれぞれに美しいのですが、なんといってもマツの木がいちばん。誇り高いマツの木は、ほかの木が林の中にはいってきて、のびるのを絶対に許さないのでした。
ですが、どういうわけか、マツの林のまんなか、マツの王さま一家が立っているところに、シラカバの木がのびてきました。このシラカバの少女に、マツの王子は恋してしまったのです!
二人の恋はまわりのマツに反対され、シラカバの少女は木こりに切り倒されてしまいます。それを見たマツの王子は、ショックで倒れてしまったのでした。ここからふたりの旅ははじまります。
シラカバの少女とマツの王子は、材木屋に連れていかれ、あるおじいさんに買われます。そこで、ふたりは木彫りのりっぱな黒い馬と美しい銀色のシカに生まれ変わりました。生まれ変わったふたりは、サーカスに買われ、メリーゴーランドとしての役目をまっとうし、公園の揺り馬になり…。すっかり年をとったふたりは、生まれ育った林へと、青い煙になってもどっていったのでした…。
1960年代に出版されていた本が、たくさんの人の復刊リクエストに応えて復活しました。表紙の深い藍色同様、なんとも美しいお話です。わたしは、復刊されて初めて読みました。たくさんの人が復刊を望むだけあるなぁ、と思いました。地味な本だけれど、心に残ります。
種類の違う木が恋をして、旅をして…。おたがいを思いやり、支え合うふたりの気持ちが、伝わってきます。マツを見る目がちょっと変わってしまったわたしです(笑)。
【B◎◎KRACK】 No.25 2000/03/08発行
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