紙の本
学びの原点を考え直させてくれた1冊
2000/08/28 22:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読ん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1957年、ソ連の人工衛星が打ち上げられた。ソ連VSアメリカの宇宙開発競争の始まりだ。この競争には、それぞれの国のトップだけが関わっていたわけではなかった。「コールウッド」というアメリカの片田舎の炭鉱町でも、4人の高校生が「僕らもロケットを作ろう!」と立ちあがった。
意気は盛んであるが…「はて?ロケットってどうやって飛ぶの??」 これ以後、著者サニーの家の地下室でロケット作りの日々が始まる。おそまつな筒に火薬を詰め込んで、近くの空き地で打ち上げ実験。失敗しては作り直し、発射、失敗、作る、発射、失敗…の繰り返し。周囲から嘲笑されながらも「ロケットボーイズ」はロケットを作り続ける。
ここで素敵なのはサニーの母の「ロケットボーイズ」に対する全面的なバックアップだ。彼女の口癖は「自分を吹き飛ばさないように注意してね!」。「1mでも高く飛ばすにはどうすれば良いか?」その答えを知るには、数学・物理・化学・科学など学ばなければいけないことが山積していた。勉強好きとは決して言えない「ロケットボーイズ」だが目的の為に頭痛をこらえながら勉強した。
自分がどうしても譲れない目的の為の手段として勉強をする、学ぶということはとても自然な行為だと感じた。 今の子供達が勉強をする目的は?いい大学に入るため?いい大学に入るのは目的となりうるか?
結局「ロケットボーイズ」の作ったロケットは全米で行われる科学フェアーに出されるほどの完成をみる。著者サニーはその後NASAのエンジニアとして活躍することとなる。
一つのサクセスストーリーとも言える本書だが、炭鉱町という背景が、それだけにとどまらない深みを与える。 ロケットが完成していく過程と正反対に、炭鉱町「コールウッド」は衰退の色を濃くしていく。廃坑間近の我が町を前に、人々はやがて高校生が作るロケットに魅せられていく。現実から目を背けるように…。ところどころで胸がいっぱいになった。
アメリカの片田舎から宇宙開発競争の始まりを眺めるのもいいですよ。
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「遠い空の向こうに」という映画の原作です。
NASAの技術者の少年時代の自伝です。
夢は持ち続けて、追い求めることによってかなえられる
というメッセージがよく伝わってくる1冊でした。
10代か20代前半位の時にこの本に出会っていたら、もっとよかったと思う。
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ロケットを作ろうと動き始める高校生。しかしいくつもの障害が存在していた。それにもめげず夢に努力する姿がすがすがしい。
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1957年、ソビエトが打ち上げた人工衛星スプートニクは全米に衝撃を与えた。そして、田舎町の少年達は自分たちでロケットの打ち上げを試みる。後にNASAのエンジニアになった著者の自伝、最後の日本人宇宙飛行士、土井隆雄さんとの友情のエピソードが心温まる。
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高校生の時に何もわからずにロケット作りを初めて、実際にNASAで働いた著者の自伝。元気もらいました。
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NASAの元エンジニアが,初めて見たソ連の人工衛星に感動し,宇宙を夢見た青春時代を綴った自伝.
ロケット作りに没頭する主人公を初めは皆が笑っていたが,主人公の情熱にどんどん応援してくれる人が増えていく.が,父親だけは炭鉱での仕事に追われ,見向きもしない・・・.彼らのロケット作りは報われるのか?そして父親との溝は埋まるのか?
今まで読んだ本の中で文句無く最高の一冊.星の最高が5個しか表示出来ないのが悔しいくらい.
扱っているテーマは家族の確執と夢を見る事の大切さ,と言うよくある話だが,これを読むと本当に夢を見る大切さがわかる.どんな時にもひたむきな主人公と,彼を信じ,支える母親の姿が本当に素晴らしい.
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子供の頃に、空に輝く人口衛星を見て以来、少年サニーは「自分もロケットを作って飛ばしたい!」と強く思うようになります。そして仲間と4人で空き地で手製のロケットの実験に明け暮れる日々。ロケットのためなら苦手な数学にも取り組んじゃう。
NASAで働いてる人って、こういう人たちなのかあと思うと、うれしくなる。
決して豊かではない炭鉱町。町全体が貧しく沈鬱な空気に包まれている中で、いつしか少年たちの夢だけは、大人にも輝いて見え始めます。大勢の人の批判をうけ、温かいまなざしも受けながら、やがて彼らは夢への第一歩を踏み出していくのです。
夢が見つからないと、焦っている人、
夢はあるけど、一歩が踏み出せない人、
誰にもわかってもらえない夢のある人、そんな中学生におすすめ。
読書の習慣はなくても、読むのが嫌いじゃなければ一気に読めます。
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何故だか、映画の「リトルダンサー」とだぶる。炭坑の街が設定だからかな?その後の人生も知りたくて、続編も読んだ。
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僕が一番好きな映画「遠い空の向こうに」の原作となった作品。
田舎の炭鉱町で暮らす少年が、ロケット作りに取り組む。
家族の中での意見の食い違いや、炭鉱の労使関係、それに学校内のスクールカーストといろんなところで対立が起きる中で、衝突にめげずにじぶんのやりたいことを押し通していく主人公が楽しい。
炭鉱に批判的な母親の言うべきことを遠慮なく言う性格も印象に残った。
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作者、ホーマー・ヒッカム・ジュニアの自叙伝。
ナサで活躍する事になったいきさつと15歳の青春が描かれている。
時代が炭鉱の最盛期、炭鉱命の父親の固さとこれからの宇宙工学への夢をもち息子との確執もおもしろい。
まだ、ロケットがおもちゃの域を超えていないのが残念。
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NASAの元エンジニアの青春時代を綴った自伝。
“勇気があって、敵より高度な知識を持ったヒーロー”に憧れSF小説を好んでいた少年が、人工衛星に感動し、宇宙を夢見てロケット作りに挑んでいく。
周りの人々にバカにされた状態でも、それに負けずロケット作りに没頭する主人公たち。少しずつ理解してくれる人が周りに増え、多くの人に応援されるまでになってきた。
上巻を読み終えて、まだまだ問題も多くあるが果たして下巻でどんな形で宇宙への夢が実を結ぶのか、とても楽しみでワクワクします。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA45375520
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ウェストヴァージニア州の田舎町コールウッド。男たちは炭坑夫になるのが当たり前で、娯楽は高校のアメフト部のみの小さな町。
主人公と幼なじみ達は、これまでの町の歴史にはない形で灰色の町に希望の光を与えていく。
[空高く飛んでいくロケットを作る]
失敗を繰り返しながら、少年達の夢に向かって突き進んでいくストーリーに一気に熱中してしまった。
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映画化されているとも知らず。のどかなアメリカの片田舎での青春が、後のロケット開発に繋がっていく。おーロマン!こうでなくっちゃ!現実が夢ではなくなるのがイイ!