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「何か喰いたい」臨終の漱石は訴え、葡萄酒一匙を口に、亡くなった。鴎外はご飯に饅頭を乗せ、煎茶をかけて食べるのが好きだった。鏡花は病的な潔癖症で大根おろしも煮て食べたし、谷崎は鰻や天ぷらなど、こってりした食事を愉しんだ。そして、中也は酒を食らって狂暴になり、誰彼構わず絡んでいた。三十七人の文士の食卓それぞれに物語があり、それは作品そのものと深く結びついている。
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漱石、鴎外、露伴、朔太郎、太宰、荷風、三島…その名を現在までに残した有名な文学者たちの「食」を追う。なんとも悪趣味なエピソードなどが紹介されて進んでいくので楽しい。
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うんとよかったです。森鴎外や夏目漱石から林芙美子、坂口安吾など、近・現代を代表する作家の食生活、食癖からその素顔を垣間見よう、というような趣旨の本です。やっぱり、「食べる」って、本能行動だから、ものすごく人間らしい素顔がのぞけます。私の崇拝する三島由紀夫についても書かれていたのですが、綿密な下調べに基づいて三島由紀夫の食を明らかにした上での人間三島由紀夫の考察がすばらしい!舌を巻くものでした。
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日本近現代文学の新しい視点。
それぞれの文人達が人間らしく一生懸命生きていたのがわかって、更に彼らの作品に興味を持てる。
読んだことない作家も、読んだことある作家も、読書欲をそそる作品。
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谷崎、泉鏡花、太宰に山頭火。
名だたる文人達の異常とも言える食に対する態度を通して、文人の哲学、コンプレックスなどいろいろなものが見えてくる。
文人達の人間くさい顔が見られる好書。
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日本文学好きにはたまらない! 名だたる文人たちの食卓を暴いたこの作品は、ハリウッドセレブのゴシップよりもオイシイです。
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キ○チガイと天才は紙一重だっていうけど、食事にも表れるのかねぇ。うわさではイチローはカレーしか食べないそうですが、もしそれがホントだったら健康的な食事なんてくそくらえ、だ。
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夏目漱石や森鴎外や志賀直哉や正岡子規や、つまりパソコンで名前打ったら一発変換で漢字出るような文豪たちも、ふたを開けてみれば何だ我々と大して違いは無いんじゃあないか。親しみが持てるなあ。彼らも一人の人間だったのだなあ。
という事を訴える本では断じてない。
やっぱり文豪って、変。浮世離れしてる。
全然親しみ持てなかった。でも面白い。
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文学史に燦然と輝く数多の文豪達。彼等を食というフィルターを通して切る新しい文学史。森鴎外が愛した「饅頭のお茶漬け」の意味。漱石がどうして胃潰瘍を悪くさせたか。研究者でもないと知り得ない濃い逸話のてんこ盛りです。
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貴方の愛する作家達が、びっくりするような物を食べているかも知れない…食事の内容もさる事ながら、それを食べていたメンバーがとにかく凄い。
本は厚いが読みやすい。
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著名な文人たちの食にまつわるエピソードを紹介した本。著者は,我らが食いしん坊師匠嵐山光三郎。食のエピソードを調べに調べ,集めに集めた,という感じだが,それに加えて,嵐山氏本人による文人たちとの交流も書かれている。食に興味津々であるひとならではの視点とその文章は滅法おもしろい。
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食ってすごい! 必須だけれど嗜好の極みでもあるしねえ……ただただ畏怖の念を覚えつつ、げらげら笑うばかりなり。
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人間はものを喰わねば生きていけない。
食には、業がずっしりつまっている。
作家の食を解いていくことは、作品の深みへ近づいていくことにつながる。
日本文学好きには必携の一冊。
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You are what you eat.
食べ物の好みって、実はものすごく性格が出るんだな、と。いや、人間/人生そのものがそこに凝縮されると言っても良いかも。鴎外のまんじゅう茶漬けは、一度挑戦してみたい。
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個人的には暴食よりもこちらで取り上げられているメンバーのほうが好きだったりします。
ものすごい食生活なんだけども読んでいると食べたくなってしまうような。