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彗星の住人 みんなのレビュー

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みんなのレビュー17件

みんなの評価4.3

評価内訳

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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
14 件中 1 件~ 14 件を表示

紙の本

個人的な好みを言わせていただければ『海辺のカフカ』の10倍おもしろい

2003/09/12 14:14

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:pipi姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 最近こんなに夢中になって読んだ小説があっただろうか?
 4代100年にわたる恋の物語、登場するのは蝶々さんとピンカートン、マッカサー元帥に原節子、描かれるのは日米関係史。

 波乱万丈の恋物語が一人の盲目の女性によって語られ、その聞き手は彼女の姪である。さらにその語り部と聞き手二人を描く超然者たる作家の語りがある。
 物語は複雑で、過去を自在に遡りまた現在へと揺れ戻し、再び大過去から小過去へ向かって流れる。

 「純文学書き下ろし」と銘打たれた小説であるが、エンタメ作品としてのおもしろさを存分に味わえる作品だ。作家が歴史について語りたいこと、戦争について、外交問題について、ナショナリズムについて、それらの硬質な部分のエッセンスが中性子星なみに凝縮されている。そして超新星へと大爆発を遂げるそのいまわの際でこの作品は終っている。
 
 早く次が読みたくてたまらなくなること請け合い。もー、わたしはこの続き『美しい魂』が読みたくて読みたくて身もだえしております。
 
 歴史に題材をとり、20世紀を総括する意欲に満ちたファンタジーとしては、『海辺のカフカ』よりはるかに血沸き肉踊る作品。

 ぜひNHKの大河ドラマにとりあげてほしい。無理だろうなぁ。

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紙の本

誰か日米合作映画として企画書を書かないかなあ…。

2003/07/06 15:46

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栗山光司 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「阿修羅がる男」くらいになれる気がするけれど、別になりたくないと、ガールズ・トーク・ファンタジー小説にまみれ、文学界も「モー娘」を組織出来るほどに少女作家人口が増えている流れの中で、舞城王太郎の『阿修羅ガール』に消却法で三島由紀夫賞に一票を投じたらしい島田雅彦は骨太の「大きな物語」を脱稿した。源氏物語の心音を受け継いだ現代版、王朝小説「美しい魂」である。
 そのあたりの経緯は、自著『楽しいナショナリズム』で述べている。

 《乏しい経験から察するに、高度の隠喩表現を用いて描く限り、また明確に政治的な意見や、歴史的認識の表明を行う限り、天皇や皇室にまつわる表現に制約はない。しかし、皇室のどなたかが特定され、作家の想像力によって物語化された時、にわかに危険が伴うようなのです。もちろん、それをどう書こうが、作家の自由です。しかし、危機管理を徹底するのは作家と出版社の義務です。危機管理体制を敷くには時間がかかります。今はその準備を整える回り道こそが、最も現実的なアプローチだと思います》(115)

 「美しい魂」の出版は延期されることになったのです。それならばと、前作『彗星の佳人』は未読だったので、遅れ馳せながら、『美しい魂』を読む「憧れ」をヒート・アップしようと、読み始めたのです。少しも、難解ではない、読み易い「エンターティメント恋物語」であった。ただ、至る所にメッセージ性を散りばめている。様々な読解が出来るであろう。
 物語は1894年、長崎で蝶々夫人とピンカートンの悲恋から、プッチーニの「マダム・バタフライ」は「中立のこうもり」になって、【あいだ、合いの子】をキーワードにして、日、米、満州と飛翔する。
 マッカサー、原節子らしい女優も登場して、虚実入り乱れ、そう言えば、山田風太郎は明治もの、室町、戦国、江戸と実在の人物を登場させながら、奇妙なリアリティで楽しませてくれたが、戦中、戦後の日記は上梓されているものの、とうとう、実体験に重なるからなのか、物語小説を書いてくれなかった。山田風太郎が出来なかったことを島田雅彦はやってのけたと言ってしまうと、語弊があるかもしれないが、最早、エンターティメント作家と純文学作家との境界線が不分明なので、島田さんは気にしないと思う。私がこの作品に一票を投じるとしたら、芥川賞でなく、直木賞である。
 ならば、「美しい魂」もエンターティメント小説と想像するが、そうであるあるが故に、マスコミの取り上げ方に神経質になるのであろう。この国のマスコミはスキャンダラスな切り口で単純化して、作品批評を離れた生身の個人に向かう手管を得意としているから、彼の戸惑いも理解が出来る。

 ともあれ、エンターティメント小説は筋書きを説明すると、興を殺ぐのでやらないのが、私のモットーなので、これくらいにしておきます。読書動機を縷々説明するのを最優先にして、内容説明をズルしたわけではありません。読みやすく、舞台装置も絢爛豪華で邦画化が無理なら、ハリウッドで映画化される可能性はないのであろうか、日米合作映画として見て見たい。

 そうそう、この本の物語は西暦2015年でカヲルの恋は今も続いていると奇妙な年代譜を終わりに付けている。ということは、「美しい魂」の物語は2016年から始まるのであろうか? 意図的な時の錯乱である。

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2005/04/15 18:39

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2005/04/29 23:29

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2013/06/28 18:22

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