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おじさんたちが冒険するわけでも、特別大きな事件が起きるわけでもない。始終緩やかなテンポで進み、ここ!というクライマックスもあるわけでもない。なのに、泣ける。もうちょっと歳を取ってから読み返したいと思います。
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ニュータウンに住む定年のお父さんたちの話。時系列が進むにつれ、一人一人亡くなっていくのが物悲しい。やはり重松はこのテの話が上手い。
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連作短編集。全8話。
定年退職を迎えた山崎さん。彼は一人寂しく散歩をしているが、そこで友達ができた。これからの人生を模索しながらも、山崎さんの新たな日常が始まった!!
いや〜最高です。哀愁、郷愁、人生の機微。子供の巣立ちや親、友達との今生の別れ・・・。父であり、夫であり、元会社員であり、そして一人の男であり・・・定年を迎えた様々な山崎さん(主人公)の姿をシリアスに時にはコミカルに描いています。
軽く読めるのに内容はとっても深い。いいねぇ〜。銘々のキャラクターもいい。企業戦士だった男達が定年して手持ちぶさたになるっていう設定はありがちなんだけど、描き方はさすが重松さん。行間から滲み出る暖かさや切なさ(*´ー`) たまりません(´ー`)
男達は色々悩みながらも自分の生き方を模索するのです。いいなぁ〜と思うのは、彼らは決して懐古趣味に走るわけでもなく、かといって若い世代に迎合するでもない。自分の生き方を(時代遅れかもしれないけど、と思いつつ)貫いてるとこ。
不器用で照れ屋で、自分のポリシーを持ってる。芯があってさ。かといって狷介固陋な親父でもなくて、情があるんだなぁ〜。
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開発から30年、年老いたニュータウンで迎えた定年。途方に暮れる山崎さんに散歩仲間ができた。「ジャージーは禁物ですぞ。腰を痛めます。腹も出ます」先輩の町内会長、単身赴任で浦島太郎状態のノムさん、新天地に旅立つフーさん。自分の居場所を捜す四人組の日々の哀歓を温かく描く連作。「帰ってきた定年ゴジラ」収録の完成版。
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私はまだ30代である為、うちらの定年後ってなんだか予想も付かないし、いまいち共感出来なかったこともあり、最後まで読みきることが出来ませんでしたが、結構評価高いんですヨ、この本。
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定年した父を重ね合わせて読みました。
家族のためにがむしゃらに働いてきた父に対して私はどう接してきただろうか?
いろんなこと考えさせられて泣けました。
自分の老後まで、まだ思いはめぐらないけれどもう少し歳をとったら、また読みたいなぁ〜って思います。
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うーーーん。。。おもしろいけど、、おもしろいけど、、そんなに得るものがなかった。。自分とダブらせることができない設定だからかな?中だるみしながらもとりあえず読みきった、っていう感じでした、、
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とりあえずハズレなしの重松清作品。切ないけど力強い。ニュータウンで定年を迎えた四人の話、なんてストーリー的にすごく波があるわけではないけれど、元気を貰いました
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老後も、まっとうなサラリーマン人生も、東京でのマイホームも考えたことが無かったので、なかなか新鮮でもありました。
2008.1.4読了
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ニュータウンに住む、定年を迎えた4人のおじさんの話。時間をもてあます姿に哀しくなったり、老後に不安を感じる姿に切なくなったり、家族を想う姿にホロリとしたり、温かくてイイ話。
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もうすぐ父親が迎えるであろう定年を
遠くからみつめる感覚から
家の中で味わう感覚へと変えてくれた。
一人ひとりにスポットをあてていく感じが
部署や肩書きから離れた定年後を表しているような気もした。
そして
ちょっと寂しくなった。
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よくも執筆当時30代という年齢でこれだけの日常的悲哀人生物語を書ききってしまったものだ、と脱帽する。
テレビドラマであれ映画であれ小説であれ、たとえ設定やストーリー展開が「ありえねーじゃん!」というスーパーリアルなものだったとしても、そこに“フィクションとしてのリアリティ”さえ存在していれば、人はその作品を違和感なくして楽しむことができる。
世に数ある傑作の中には、そうした種類のものもそれはそれはたくさんあることだろう。
しかしこの小説には“フィクションとしてのリアリティ”どころか、“リアルなリアリティ”が満ち満ちている。
現実にはとても起こりえないようなハプニングを仕立て上げてエンターテインメントとするのではなく、「あーわかるわかる」とか「こういうことあるよなあ」なんていう至極身近で日常的なエピソードの数々が、肩の力が抜けた絶妙な筆致と隙のない緻密な構成によって積み重ねられ、この上なく読み応えがあり、そして何とも言えない微かな寂寥にも似た読後感を与えてくれる。
文字通り一気に読めてしまう連作だ。
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おばさんの書くおばさんの話はほとんど読まないが、おじさんが書くおじさんの話はよく読む。
おじさんの書くおじさんの話は、総じておじさんが悲しい。
世の中のおじさん達はそれを読んで「そうだよ、そうなんだよ」と言って泣くらしい。
どうしてそんなに悲しいんだ、おじさん。
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定年を迎えたお父さんたちがニュータウンで奮闘しながら過ごす日々を描いている。お父さんたちの日常生活の中に細かなストーリーが散りばめられててすごくおもしろかった。「くぬぎ台ツアー」と「家族写真」が特に読んでて感動しました。
この小説の流れに自分が馴染むまで多少時間がかかったがその分読後感が非常にいい。この本を買う前に抱いた不安をはるかに裏切ってくれた。素晴らしい一冊でした。
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<ニュータウンでの定年退職後の生活>これが、妙にリアルで、多分それは重松自身がニュータウンで暮らしているっていう理由もあるのでしょうね。21歳の私にしてみたら、60歳を超えた男性たちの心情なんて、とてもかけ離れたものなのだけど、どこかで退職後の侘しさとかに共感している自分もいて、面白く読めました。後味の悪くない小説です。