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紙の本
産業革命での敗北を情報革命で挽回する決意のインド人
2003/08/05 01:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る
榊原(慶大G−SEC)の基本属性について,
同『為替がわかれば世界がわかる』書評(RJ)で落ちていたのは,
彼が日比谷高校卒だということ。単著のような装丁だが,実際は,
播磨卓士(1960年(大阪府)生まれ,東大経卒,TBS入社(84年)後,
00年よりG−SEC研究員)と吉越哲雄(64年(神奈川県)生まれ,
東大経卒,MA(ペンシルベニア大学(ウォートン校)),
(旧)三井銀行(三井住友銀行)入行(89年)後,G−SEC出向)の共著。
プロローグ「IT革命とグローバル化が世界を変える」(榊原),
第一章「世界が注視するインドのIT産業」(榊原),
第二章「ソフトウェア技術者とIT革命の現場」(播磨),
第三章「インド経済-------停滞からの脱出」(吉越),
第四章「グローバル化のなかのインドと日本」(榊原),
エピローグ「21世紀日本の国歌戦略とインド」(榊原)。
要旨は,「21世紀の日本の新しい外交戦略,なかんずくアジア戦略は,
まずインドとの関係を緊密にすることによってはじめるべきである」
(214頁,最終文)。なぜなら,インドのIT産業は「驚異」的だから。
ポイントは,インドであって>というところ。
普通の感覚なら,“なぜ?”と疑問を呈したいところだ。
本書最大の特徴は,一般的には中国が注目されている只中で
敢えてインドに注目したこと。しかし,残念ながら,
この“なぜインドなのか?”に本書は沈黙している。
これは僕には最大の不満。ITが最大の理由だろうが,
では中国のITはどうかという問題意識がない。
「2000余年前,インドは産業革命でイギリスに敗れた。しかし,
今度の情報革命では必ず勝ってみせる」(11頁)と鼻息の荒いインド人たちは,
九九ならぬ19×19までの掛け算を暗記して,
さらに韓国並みの激烈な受験戦争を生き抜き,優秀なプログラマーとして,
インド輸出の1割をしめるソフト産業に従事している。実際に,
「インドのビル・ゲイツ」と呼ばれるウィプロ社の会長=
プレムジを筆頭に陸続たる人材が溢れている(らしい)。
本書第二の欠陥としては,第三章。インド近代経済史が一般的に過ぎて,
IT革命とのかかわりが判明ではなく,冗長だった(僕は飛ばして読んだ)。
(817字)
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