紙の本
これだからノンフィクションはすばらしい
2001/08/24 13:32
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投稿者:MM - この投稿者のレビュー一覧を見る
20世紀はじめの人類に出来ないことは何もないという自信のもとに、安定した世界から南極大陸横断に出発したシャクルトン一行だったが、南極をとりまく自然は手強かった。文中の「科学的な指導力ならスコット,素早く能率的に旅をすることにかけてはアムンゼンが抜きん出ている。だがもしあなたが絶望的な状況にあって,何ら解決策が見出せないときには,ひざまずいてシャクルトンに祈るがいい」という言葉そのままの冒険。28人全員が生還できたところがこの物語のすばらしさだ。この文庫本のあとがきにある隊員募集の広告「求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。生還の保証なし。成功の暁には名誉と賞賛を得る。」に答え応じた男たちだからこそこんな冒険が出来たに違いない。自分にしてもらえないことについて考えながら読むと最悪だけど,自分に何ができるかという観点で読むなら本当に勇気が湧いてくる。人類の将来について,私たちもシャクルトンに祈ってみましょうか。
紙の本
決して諦めない心
2017/11/07 02:49
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投稿者:ももたろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
絶体絶命の状況で、28名の仲間が1人も欠けること無く生還するという奇跡。
男の団結、男の友情、男の仕事。
傑出したリーダー・シャクルトンの統率のもとに、男たちが一致団結して、南極から生還する感動の実話だ。
決して諦めないこと、本当に素晴らしい。
数少ない読むに値する本だ。
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椎名誠のエッセイでよく登場するために前々から読みたいと思っていたのだけど、しばらく前に買った物をようやく読了。
いやー面白い! 本を読んでいて、先が気になって仕方がないという感情を数年ぶりに呼び戻してくれた一冊でした
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シャックルトン船長、すごいです。
あんな状況で、南極で遭難したのに、隊員の誰一人をも死なせなかったなんて……
テレビでドラマ化されたものをやっていましたが、私は本の方が好きです。
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エンデュアランスとは「不屈の精神」という意味。1914年南極大陸に挑み、困難の末生還した28人の実話。最悪の状況でもあきらめない精神に脱帽。くじけそうなときにおすすめしたい。私のバイブルです。
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友人がプッシュしていたので読んでみた。
あれだけ登場人物が多く、しかも翻訳物なのに私が読破出来たのは、これが実話だからだろう。
人って生きられるんだ。
読みながら、星野道夫さんが頭に浮かんだ。すると、解説(だったかな…今、手元にないので)に彼のお名前が出てきたので驚いた。
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1914年南極横断に失敗し、その後 1年半に渡って極限状態を生き抜いた男達の物語。淡々と厳しい生存環境の描写が続く。生還時の描写に至っても派手な演出はなく、むしろ厳かな雰囲気さえ漂っていた。そんな中、ときおり見せる喜びの表情に勇気付けられる。
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MEN WANTED for Hazardous Journey. Small wages, bitter cold, long month of complete darkness, constant danger, safe return doubtful. Honer and recognition in case of success―Ernest Shackleton.
「1914年12月、英国人探検家シャクルトンは、アムンゼンらによる南極点到達に続いて、南極大陸横断に挑戦した。しかし船は途中で沈没。彼らは氷の海に取り残されてしまう。寒さ、食糧不足、疲労そして病気・・・絶え間なく押し寄せる、さまざまな危機。救援も期待できない状況で、至上最悪の漂流は17ヶ月に及んだ。そして遂に、乗組員28名は奇跡的な生還を果たす。」
彼らはなぜ一人も欠けることなく生還を果たすことが出来たのだろうか?「運がよかった」という一言で済ませてしまうに余りあるほどの「人知」がそれを可能にしたのだろう。ペンギンやアザラシを狩って食糧を現地調達できたことは大きかったし、さらに重要だったことは、六分儀による位置測定を常に正確に行なっていたことだと思う。現代の冒険のスタイルとは比較にならない原始的な装備で、これほどの漂流行を耐え抜いた―Enduarance―ことに驚きを禁じえない。
しかし最大の要因は、この物語が後世においてリーダーシップの教科書として引用されることが多いことからも分かるように、サー・アーネスト・シャクルトンの統率力・判断力・勇気に他ならない。隊員選抜の時の驚異の判断力に加えて、常にリーダーとしての威厳を保ち、最後まで全員の生還を目指した。その強固な意志あってこその生還だったのだと思う。
作者は「In appreciation for whatever it is that makes men accomplish the impossible(人間に不可能なことを成し遂げさせる何ものかに感謝をささげて)」と本書扉において述べている。現代の我々の常識を超えたこの冒険に、ただただ敬意を表すばかりである。
追記:後日談が書かれていないのが玉に傷。後、作者の憶測ともとれる描写もあったので、厳密なノンフィクションと看做すのは早計かもしれない。ただ、日記等(この本を読んで、あらためて日記記録の力の凄さを実感した)の一次資料を読み込んだ形跡が伺え、冒険の臨場感は十分に味わうことが出来る。
追記2:犬を殺すシーンは涙ものである。
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英国人アーネスト・シャクルトンが率いる1914年の南極探検隊の生還記録。執筆された1959年当時には存命の隊員もいた模様。彼らへのインタビューや、隊員たちが残した日記から記録を再現。無線もない時代、ましてや本国では第一次大戦が勃発している中、南極で船が沈没したあとも流氷で北を目指し、1人も死亡者を出すことも無く全員生還するにいたる脅威の記録。あとがきによると訳者にこの本を紹介したのは星野道夫氏だとか。
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1914年探検家シャクルトン率いるエンデュアランス号は南極大陸横断に挑戦。
その史上最悪の17ヶ月、奇跡的な生還までの壮絶な全貌。
タイトルを見て私は「あっ、これは船が流されていくだな」と単純に考えていた、だって”漂流”だもの。でも読み始めて早々と肝心の船は沈してしまう。
ちょっと話が違うじゃない!?「あらあら」と、
読み進めると、も〜止まらない!!
極寒の中の壮絶サバイバル。
生きる望みを棄てない限り「人」は強い!!!
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コンティキ号からずっと、漂流物は男子の心を沸き立たせる。これも世間にはあまり知られていない話をとても良く描いている。もっとも残念なのはシャクルトン一行がほとんど「漂流」しないところである!
MEN WANTED for Hazardous Journey. Small wages, bitter colod, long months of complete darkness, constant danger, safe return doubtful. Honor and recognition in case of success.
この公募で、現代なら何人集まるだろうか。。。
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ノンフィクションである、という要素がここまで大きな意味を持つとは思わなかった。それだけで、一介の小説なら流していたであろう言葉の一つ一つにも重みがでてくる。
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もしこれが、フィクションだったらよく練られた話しだねぇ。
でも、誰も死なないなんてリアリティが無いよね。でおわるが、現実にあった話なので、その迫力たるは、すさまじいものがある。
短い話ではないが、読み進めずに入られない魅力がある。
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内容(「BOOK」データベースより)
1914年12月、英国人探検家シャクルトンは、アムンゼンらによる南極点到達に続いて、南極大陸横断に挑戦した。しかし、船は途中で沈没。彼らは氷の海に取り残されてしまう。寒さ、食料不足、疲労そして病気…絶え間なく押し寄せる、さまざまな危機。救援も期待できない状況で、史上最悪の漂流は17ヶ月に及んだ。そして遂に、乗組員28名は奇跡的な生還を果たす―。その旅の全貌。
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・その後50年近く誰もやろうともしなかった南極大陸横断を、1910年代に計画し実行したシャクルトン隊。不運にも途中で船は氷に閉ざされた上沈没するも、犬ぞり、カッター船と2000km近くを旅し、28人が全員生還したという奇跡のようなお話。
・2年近く28人の男が集まって、半分は荒くれと言える船員だったのに、よく「蝿の王」的な展開にならなかったなと感動。強力なリーダーシップがあると、人は人でいられるのか。
・船の沈没から氷上のベースキャンプ、カッター船での航海、島での生活、そして再びカッター船での果てしない航海、やっとの事で文明のある島への到達、でもこれで終わらず前人未到の島横断、と次から次への苦難がホント漫画かよこれ、というくらい。それなのにやり遂げたシャクルトン隊の偉業は、最初の南極横断よりも確実に素晴らしいはず。それがたとえ南極探検史上には意味を残していないとしても!
・こんなにアザラシとペンギン食べちゃう人たち始めてみた。
・「アンデスの聖餐」と色々かぶって読めた。あちらの方が悲劇かな。
・以前読んだ「先任将校―軍艦名取短艇隊帰投せり」も優れた統率者のおかげで犠牲者無く漂流から帰還したという内容だったけど、スケールというか、困難の多岐さはこちらの方が上だった。
・人間ってすげえなあ。すげえなあ。