紙の本
優しいサヨクのための嬉遊曲
2002/02/01 19:13
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投稿者:ポンタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
島田雅彦氏デビュー作。サヨクであることを自認する青年達の物語。若若しさが溢れている。時代を感じることが出来る秀作。島田氏はこの作品で芥川賞候補にもなった。
カプセルの中の桃太郎も併録されている。
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学生時代よく読んだ作家の筆頭といえば、このかたでしょう。
文の中にロシア語がまざってくるのがなんとも新鮮でした。
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コレ、私の生まれた年の作品。
島田のデビュー作。
私の年=島田雅彦の作家人生かぁ…。
なかなか感慨深いものがあるね。
それにしてもこれで大学在学中か…。才能ってやっぱりあるんだねぇ。
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学生運動がすでに終結している80年代という時代性を切り取っている。その時代での千鳥や無理のような若者は挑発的であっても、どこか滑稽に見える。そこを笑い飛ばしながら読むのが面白い。“バージニア”という呼び名はじめ、恋愛描写が実にユニークだ。
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読んだのは学生の頃か。内容はまるで記憶にないのだけど、最近になって島田氏の文芸時評だったかを新聞で読んだらとても面白かったので、再読してみてもいいなぁと思っている一冊(とはいえ、積読状態の本もいっぱいあるので、いつになるかわかんないけど…)。
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「青春小説を装ったポルノ小説」。真面目に何かに取り組みたいと思いながらも結局は恋も甘えも捨てられない大学生の気持ちがシュール。主人公が変人で笑える。在学中にこれを書いた島田雅彦がすごい。いやだからこそ書けたのかも?
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あまりにも幼い時分に読んだので島田雅彦のすごさはちっともわからなかったのだけど、なぜか衝撃を受けたことだけはしっかり覚えてるんだなぁ。力ですか。
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島田雅彦のデビュー作。敬愛すべきポストモダン作家のふでおろし。左翼よりがぜんサヨク。ブンガクよりはがぜん文学。
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併せて収録されている『カプセルの中の桃太郎』が、今まで僕が読んだ中で一番の作品。
まるで主人公が僕そのもののようで、特にラストの会話が胸に響く。
表題作については、読み直してから書きます、、
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島田雅彦のデビュー作。
僕が生まれる2年前に刊行された作品です。
タイトルに「サヨク」なんて言葉が入っているから難しい思想小説と思いきや、そんな小説とは180度異なる大学生が主人公の青春恋愛小説です。
83年に書かれた小説とは思えないほど新鮮で、面白く、新しい小説でした。
村上龍『69』にも通ずるものがあるんだけど、結局学生時代の男ってのは、いや、生涯を通してかもしれないが、「いかに女にもてるか」ってことを考え続ける。
『69』でバリケード封鎖するのも、『優しいサヨク〜』でサヨク活動に戸惑うのも、そんな思想やら政治やらよりも、大切な「女」がいるからだ。
これは間違いない。
そこらへんにのさばる「純愛小説」なんてものより、これらを描ける小説は、よっぽど「純愛」なのだ。男なんてそんな生き物なのだ。
島田雅彦はまだ2冊目だが、彼の文章は非常に心地よい。
音楽のようだ。テンポがあるし、軽やかで、美しい。
彼はアンチ春樹みたいだが、なぜだろう。
もう少し彼の作品を読まなければ、その謎は解けなさそうだ。
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表題作、「島田雅彦、若かったのねぇ」と思わずにいられない。ただ、これを引き受けるだけの度量の大きさがあったことは頼もしい。
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青山ブックセンターまで行って何故か買ってしまったこの本wいや、エイミーの友達だから気になってさ。まず・・・・千鳥くん、きもーーーーーいww生理的にヤダw島田さん自身もこの作品なかったことにしたいとか言ってるくらいだから、あんまり言わないでおくけどさ(笑)左翼の話とか、スターリンとかトロツキーとかブハーリンとかマレンコフとかになりきっちゃってるところは、むしろまだ読めたんだよ。でも・・・うーーんwあ、装丁はすごく好きw
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3月11日購入。080711サヨクだけ読了。
正直、千鳥の考えてることも、外池の考えてることも、無理の考えてることも全部共感できる。文学的なくさい台詞を千鳥に喋らせながらも、村上春樹のようなフラストレーションを感じさせないのは、これが青春ポルノ小説だからだ。あとがきにも書いてあるし。あと独特の言葉遣いが、島田ワールドを展開させていて面白い。いやでも千鳥のような男は結構いるのではないか。文学的体質の男にはたまらない。また、個人的に学生闘争やサヨク活動とかそういう政治の季節の話が好きだから、2重に楽しめた作品だった。千鳥はなんか憎めないな。
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のっけから島田雅彦節炸裂ですね。とことんナルシストであるがゆえの自己完結的な言葉の世界は読んでてちょっと恥ずかしい。
結局は「愛が一番」という結末もまあ、彼は優しい(=易しい)サヨクだから許すしかないと。
ところでこの作品は表紙も素晴らしい。ヘンリー・ダーガーの「非現実の王国で」。
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親が敷いたレールの上を歩くいい子達が起こそうとした反乱劇。
思想小説のパロディです。恋愛小説なのかも?
島田先生のメタファーって、瞬時に映像に変換できないのは、オイラの想像力に問題があるのだろうか。
勉強が足りないのか。
押さえ切れないリビドーを、反体制運動に向けてしまう若者達の青春に思わず苦笑い。
似た味わいのもう一編「カプセルの中の桃太郎」は抱腹絶倒でした!
画一的、形式的な若者(団地住まい)の物語。
完全にサヨクを茶化してます。
彼が妄想を爆発させて、肥大化した性器としてのバイク!を駆って、刹那に突き進んでいくエンディングが切ない…