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子ども向けのアニメ、特撮ヒーローを分類、解説した本。
男の子の国では異物は全てみんなで寄ってたかって排除する等、言われてみればとても納得がいく指摘がいっぱいあります。
そして、そんな番組を見て育った子供が親になっている現在が心配になりました。。。。
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[ 内容 ]
「男の中に女がひとり」は、テレビやアニメで非常に見慣れた光景である。
その数少ない座を射止めた「紅一点」のヒロイン像とは。
「魔法少女は父親にとっての理想の娘である」「(紅一点の)紅の戦士は“職場の花”である」「結婚しないセクシーな大人の女は悪の女王である」など見事なフレ-ズでメディアにあふれる紅一点のヒロインとそれを取り巻く世界を看破する評論。
[ 目次 ]
紅一点の国(アニメの国 魔法少女と紅の戦士 伝記の国 ほか)
紅の勇者(少女戦士への道―『リボンの騎士』『ハニー』『セーラームーン』 組織の力学―『ヤマト』『ガンダム』『エヴァンゲリオン』 救国の少女―『コナン』『ナウシカ』『もののけ姫』 ほか)
紅の偉人(天使の虚偽―フローレンス・ナイチンゲール 科学者の恋―マリー・スクロドフスカ・キュリー 異能の人―ヘレン・ケラー ほか)
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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アニメについて。
「男の子の国」「女の子の国」とはいうけど、要はそのどっちも男が建国したってことですよね。これ書いてある?ある?まあいいや、別に。
で、女は大人になるにしたがってそういう男が父親目線で作った商品が嫌になって「MADE IN ONNA」を求めて「女の子の国」を出て行ってしまうという構図ですね。
手塚治虫よろしく初期の少女向けのマンガが男作家の手によって著されていたのには少しく違和感を感じていたけど、娘の理想というより理想の娘を育てるためのものだったってことね。
萩尾望都や岡崎京子、あとはサンリオや『ふたりはプリキュア』なんかにも言及してほしかったところ。嫌いなのかな?なんかでやってないかな。
逆にエヴァなんかへの指摘は良いよね。こういう人たちが述べてることの方が面白い。
あとはヒロインの「職業:女」っていうのには笑った。確かにそうね。
「女性は職質をされない。なぜなら女は「女」だからだ」っていうのを思い出してた。誰が言ったんだっけ?
セクハラとは「キャ~!!のび太さんの、エッチ~!!」。セクハラとは「いやん、まいっちんぐ」…。セクハラとは「カーンチ!ねえ、セックスしよ?」…?「セクハラ史」というジャンルも面白そうね。
「紅一点」という一つの形、「健全な」=青少年向けに作られたアニメの(というかサブカルの?)型ではあるけど、では「不健全な」(「腐健全な」)=大きいお友達向けに作られたアニメ、、もしくは二次創作はどうなるかというと、ハーレム(女だらけor男だらけ)の状態への挿入や、そうなるための排除が現れると思うのですが如何。
女多数に男一人ってのはわかりやすいでしょう。具体的なキャラでなくても例えば『アイドルマスター』では「プロデューサー」、『艦隊コレクション』では「提督」というように(一時創作の時点で「アニメ」でないから微妙だけど例えとして)。また或いは単純に「男」という存在として。自己投影の形としてね。これこそ本当に成人向けだろうけど。
「紅一点」自体が男向けなわけであってじゃあ女向けはどうなるかというと、この一点の「紅」が排除される、または最初から描かれないのが多いと思う。男の場合「女だけ」の空間にもまだ「男」という存在として居座る、這入っていく感じがするけど、女向けの、チュッチュクやってる男同士(または女同士)が「君もおいで」と読者や視聴者に言うのは想定されていない気がする。好みの問題?いやあくまであたしの考えとしてさ。『きらきらひかる』とか『キッチン』読んでてこんな感じがしたんだよね。またどこかで述べられれば。
確たる証拠も考証もないので以上にします。
しかし少年・女性向けはかっこいい男、少女・男性向けは可愛らしい少女がメインというグラフの交差する点にはいったい何があるのでしょうか?誰かわかったら教えて。
感想:アニメ、観なくなったな~。歳とったな~。
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相変わらず面白い。でもちょっと違和感を感じるのは、20年前の本だからかな。あの頃よりも、性差が意識されなくなってるのかも知れないし、こんなに舌鋒鋭く話す人が減ったからかも知れない。
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「男の子の国」と「女の子の国」、そして各国の中で生きる「紅」について。読めばアニメの見方が変わります。
にしても、この人のナイフちと鋭すぎやしないか。時たま切り口がいびつに見えるのは気のせいだろうか。
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大学時代に研究室で読んだ中で、印象に残っている内の一冊。アニメの中の紅一点のヒロインと、伝記のヒロインを結びつけて考える発想が楽しい。斎藤美奈子氏の批評は、理論的にどうかという点をさておいて、単なる読み物として面白いのが好き。ただ、この本の強烈なフェミニズム臭は、嫌いな人だと辟易するかも。 批評/サブカルチャー
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2001年(底本1998年)刊行。
アニメ・特撮等で描かれる女性登場人物をいくつかの類型に分類し、フェミニズム的物差しで解読する。
著者らしい皮肉、エスプリの効いた表現は面白い。ただ、身も蓋も無いところもないではない。
また、刊行年次からしてやむを得ないが、セーラームーン以降、連綿と続くプリキュア論が全くない。戦士でありながら、セーラームーンはシンデレラ・ストーリーの亜流とも見える。そういう意味では、フェミニズム的批判の遡上に乗るかもしれないが、ここまで連綿と続き、ざまざま菜タイプを生み出しながら、女子の心を鷲づかみにし続けているプリキュアはどうなんだろう?。
そういう観点から、すなわち現在の眼から見れば、本書は少し古く、的外れな部分があるのかもしれない。
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子ども向けメディアにおける紅一点のヒロイン像と、それを取り巻く環境について考察した一冊。
いやー、おもしろかった!
とにかく文体が楽しくて。けっこう真面目な本なのに、すごい笑ってしまったよw
最近のアニメは、必ずしも明確に「男の子の国」「女の子の国」っていう住み分けができてる作品ばかりではなくなってきたんじゃないかな、と思う。
もちろん、詳しく中身を見てみれば、内容的には「男の子の国VS女の子の国」(=あるいは、文明VS自然)という構図が当てはまるものもあるだろうけれど。
でも、大枠としての男女の区別は曖昧になってきたのではないかなと思う。
しかし、数の面を見れば、やはり依然として「たくさんの男性と少しの女性」状態は続いている、といえるのではないかなと。現実社会においても。
女性の社会進出、活躍が目覚ましい~とはいえ、数の問題はまだ残っているだろう。
ただ、ヒロイン像に関しては…何ともいえないなぁと。
もともと、男性作家が描くヒロインと女性作家が描くヒロインを、同じ立場で語ることは難しいと思う。
(だって、“南ちゃん”みたいな女は現実にはいないのさ…フッ。笑)
けれども、求められるヒロイン像は、いつの時代もさほど大きな変化はないんじゃないかな?と思う。
結局みんな、天使とか聖女とか、自己犠牲の精神に溢れた女の子になんでか惹かれちゃって、ついでにその子が愛と奇跡まで起こしちゃったら、こりゃもう完璧なヒロインだわ~ってことで…。笑
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某女子大文学部だった時に講義で読んだ本。再読。性別から見た子供向けアニメ、伝記、童話の批判本です。
シンデレラ、ウルトラマン、セーラームーン、ガンダム、、、世の中には子供向けのアニメが出回っているけれど、その中で女性に求められる「役割」というのは一皮むけばどれも似たり寄ったりなのだと実感した。お色気担当ピンク隊員、犠牲的で感動を呼ぶ聖母、処女でメルヘンチックな魔法少女、独身お局の悪の女王。
書き方や類型のまとめ方は断定的でずいぶん皮肉が効いていて反発したくなってしまうけれど、無理やり自分の型に当てはめているだけな気もするけれど、反論もできない。(P147「王子とは、父親の財産と地位をカサに着た、ハンサムな男の異称である。」)(「ヤマト」のチームは高校野球部である)(「ガンダム」のチームは大学全共闘である)
私のタキシード仮面やもののけ姫やヘレンケラーへの、今までの憧れやイメージをぶち壊してくれる本です。無意識のうちに刷り込まれているイメージってあるよね。
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『妊娠小説』(ちくま文庫)の著者が、アニメ、特撮、子ども向けの伝記のヒロイン像を分析した本です。
『ウルトラマン』や『ガンダム』などの舞台は、科学技術を基盤にした軍事大国だと著者はいいます。他方『魔法使いサリー』や『秘密のアッコちゃん』などの舞台は、非科学的な魔法を基盤にし、王子様に依存する恋愛立国です。本書では、『セーラームーン』『エヴァンゲリオン』『もののけ姫』に至るまでの、これら二つの国におけるヒロイン像の変遷をたどっていきます。
その一方で、子ども向けの伝記のストーリーは、マンガやアニメに似ていると著者はいいます。ナイチンゲールが「白衣の天使」とされ、キュリー夫人がラヴ・ロマンスのヒロインに仕立てられ、ヘレン・ケラーが「聖女」とされていったことに、著者は鋭い批判のまなざしを向けていきます。
すこし気になったのは、宮崎駿の『もののけ姫』に対してのみ、批判のポテンツが一段階あがっていることでしょうか。著者は、『ナウシカ』以降の宮崎作品のヒロインが、男のヒーローを手本にした女性像であり、「男並み」の実現であることを指摘したうえで、「エボシひきいるタタラ場の論理が破綻しているのは、女がなぜ生産労働や軍事の現場から排除されていったか、という歴史を学んでいないことである」といい、それは「男女平等社会どころか、悪しき近代社会のカリカチュアなのである」と批判します。もちろん他の作品に対してもこうした分析が加えられているのですが、それらが「茶化し」なのに対して、ここでの議論は対象を正眼に見据えての批判となっています。
本書刊行後に男が責任を取ることを限りなく回避しつづけることを可能にする「セカイ系」の流行があったことを考えると、こうした批評に著者の慧眼を読みとるべきなのかもしれません。
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烏兎の庭 第一部 12.1102
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto01/yoko/koitteny.html
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最近は、なんでマジでドラえもんとかサザエさんとかあのフォーマットでまだやってんだろ、やばいでしょ、と思ってる私です。
さて、本書は1998年発行。
それ以降のアニメ、特撮も追加して考察してみたい。
しかし、果たして進歩があったかと言えば、ないな。(本書の言葉で先に反論しておけば、「重箱の隅的知識をひけらかす連中が必ず出てくるのだが、総体としてどうかを問うているのだ」よ。p208)
アニメの章は若干根拠が私的な感も否めないが、伝記の章は大きく頷くしかない。
天使なんてつまんねーわ。織田信長的うつけ感が女の偉人にだってあって良いでしょうに!
#紅一点論 #アニメ特撮伝記のヒロイン像 #斎藤美奈子 #読書記録
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最近読み終わったわけではなく、10年前くらいにこの作品をベースに卒論を書きました。その後、ジェンダー関連の本をたくさん読むようになった、原点みたいな作品です。
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アニメのキャラ構成などをこういった視点から考えたことはなかった。私たちは知らず幼少時代から影響を受け、大人の都合のいいように教育されてしまってきたのだと初めて気づいた。良書。
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「うわははは! その通り過ぎてどうしようもねえや!」と大ウケするか、「俺の好きな『○○』を貶すんじゃねえ!!」とガチギレするかに分かれるなぁ……と思っていたら、姫野カオルコが解説でズバリそう書いていた。俺も修行が足りねえや。
本書が刊行され20年以上経ち、「男の子の国」「女の子の国」はどう変わったのかを考えてみると……「女の子の国は」、<親から見たいい子>化がさらに先鋭化した<永遠の箱入り娘>であるプリキュアやアイカツが幅を利かせ、「男の子の国」は『エヴァ』から何も進歩しちゃいないのであった。