投稿元:
レビューを見る
帯文:
”著者「金スマ」出演で大反響” ”法医学入門のバイブルとなった大ベストセラー” ”死者への敬意と、生者へのいたわりが読む者の胸にあたたかく伝わってくる――夏樹静子氏(解説より)”
目次:
Ⅰ死者との対話、人を食った話、検土杖、親子鑑定・・・Ⅱ小さなアピール、終焉、相続人、不信・・・Ⅲネズミモチ、木口小平、検視と検死、愛の頬ずり・・・Ⅳ命の残照、嘘、すばらしき提言、責任・・・あとがき、文庫版あとがき、解説・夏樹静子
投稿元:
レビューを見る
2016/11/14
死んだら終わりではなく、死んでから始まる監察医のエッセイ?
読みやすい
まさに事実はなんとやらだ。
ノンフィクションの迫力と文体の読みやすさ
投稿元:
レビューを見る
とても勉強になった。検死の件ももちろんだが、それを通して人生観や思いが伝わり、何度も読み返したいと思った。だがたまに話がずれることもあり、なんの話かわかりにくい時もあった。他の著書も読みたい。
投稿元:
レビューを見る
実はこんな本を探していました。もともと犯罪心理とかに興味があったのですが、進路的には法医学かもしれません。
この本の初版は2001年のものですから、今はもっと法医学も進歩しているでしょう。
不謹慎かもしれませんが、死後硬直とか科学的なことももちろん面白いのですが、死体から浮かび上がってくる人間模様もまた興味深いです。金、愛情、憎しみ、葛藤、その他諸々…。
この著者の外の作品も読みたくなって色々探してみましたが、内容に重複があるようで、どれか一冊でいいっぽいです。そしてよくまとまっている本作がオススメらしいっす。
しかし本屋の検索機で「シタイ」とか打ち込んでる僕とか犯罪者予備軍って感じだよねうける。
投稿元:
レビューを見る
大変興味深いお話ばかりでした。専門的な知識をかいつまめたばかりか、コラム的な要素も強く、さまざま考えさせられました。どうしても古い話になってしまうので、このくらい読み物として完成度が高い法医学の本がまた新しく出ればいいのになあ。
投稿元:
レビューを見る
先日、テレビ、キンスマで北村弁護士のスペシャルのときに
上野先生のことを知り、読んでみました。
そしてブクログに登録したときに、あまりの著書の多さに驚きました。
(いくら2万体ほどの検死をして、経験豊富でも、
このテーマで同じような内容にならないものなんでしょうか)
随分古いですが、単行本も文庫本も版を重ね、長い間ジワジワと売れて続けているみたいです。
タイトルや表紙のイラストはおどろおどろしいですが
上野先生の熱心で温かく、亡くなった方への労りが感じられる内容でした。
予想外の死因が突き止められたり
自殺だと思えたものが殺人、あるいはその逆だったり。
監察医制度が導入されている地域が限られているので、本当の死因がわからないまま処理されてしまうケースが
多いのだなと改めて思いました。
(以前、海堂尊氏の小説、エッセイを読んで、その問題点には少し接したことがありました)
投稿元:
レビューを見る
だいぶ昔若い頃に読んで、久しぶりに読み返す
先生の真摯で優しさに満ちた姿勢に感激
司法解剖については、ドラマのCSIやクリミナルマインドで言ってたとおりだー、という感じ
投稿元:
レビューを見る
法医学者の上野正彦の処女作。
平成元年著だから若干古いものの、昭和時代にあった殺人事件の死体について語っており、逆に新鮮だった。
投稿元:
レビューを見る
一見事故や病死に見えても、解剖をすることによって隠された真相が見えてくる。逆に、事件と思われた死が実は事故や病死だったり。ネズミモチや検土杖のエピソードはTVで見たことがありました。死者の訴えに耳を傾ける、監察医という職業に誇りと愛情を持っていることが随所に感じられました。私が事件に巻き込まれて異常死したら上野先生に検死してもらいたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
語るのは「死者」じゃない「死体」なんだな(あとがきにあるけど)。生きている間だけでなく、死んでからも名医にかかる、なんて目から鱗。
犯罪を暴くだけではなく、本当の自分を知ってもらうためには、だまされず、まちがいなく、何がおこったのか、最期の最後まで自分の声を真摯に聞いてくれる医者と巡り合うことが重要なのだろう。
そして、それが謎解きではなく、何がおこったか、からそれがおこらないようにつなげていってくれる、そんな存在である人に。
投稿元:
レビューを見る
死体は語る。上野正彦先生の著書。見る人が見れば死体は全てを語る。自殺か他殺か、病死か事故死か。全ての人が幸せな最期を迎えられるような素敵な社会であってほしいと改めて思いました。
投稿元:
レビューを見る
小説だと思って読みましたが、エッセイみたいな感じでした。
解剖のお仕事が好きな著者の思いが文章からあふれていますね。
死体から得られるメッセージを理解し、謎を読み解く。。。その熱い想いにとても感銘を受けました。
死体解剖のお話をしているのに、なんだか清々しい!
投稿元:
レビューを見る
興味のある分野だったので勉強になった。
30年以上前に描かれたということなので、若干現在とは違う考え方だなぁと思うところがあったが、上野さんの考えているような世の中になってきた部分も多々ありで考えさせられた。
何度か同じ文章が繰り返されてるような気がする…
投稿元:
レビューを見る
著書の中でも、ご遺体のセンセーショナル具合で言えばトップクラスの事例が多い印象の一冊。ちょっとしたミステリー小説並みに、大学助教授と教え子の不倫で遺体が見つからなかった謎についての話、カップルの自殺や心中に絡む話、など。列車脱線事故やホテル火災による数十名の死者を出した事件、なんかは時代を感じさせる部分もあった。
家族鑑定、など、言葉自体は私たちでも知っているものであっても「夫の死後に、隠し子を連れて現れた女性と財産分与を巡って家族鑑定をすることになった。双方が出してきた証拠物件も結果が分かれ、どれが信ぴょう性のあるものとして考えるべきか」など実際の事例での話の経緯含めて読むと考えさせられるエピソードも多かった。遺族への賠償金のために死亡診断書が表す意味の重みを感じた。
投稿元:
レビューを見る
監察医制度という言葉を聞いたことがあるだろうか?
死体解剖保存法第8条に基づき、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大都市において施行されている制度。検視のみでは死因がわからない場合、行政解剖というものを行う。病死か犯罪死か、自殺か災害死かを明らかにするために。
(少し昔の本なので、現在も同様か調べないとわからない。)
本書は、監察医であった著者の経験と人生観を綴ったエッセイだ。
とても、面白い話のオンパレード。一本の髪の毛で個人を特定できる場合があること。それも1821年に亡くなったナポレオンの髪の毛でその死因を推察できたりするようなお話や、遠洋漁業をしているマグロ漁船が漁獲したヨシキリザメの腹を裂いたら、胃の中から人間の右腕が出てきた話とか、監察医に調査依頼が来るものは、想像を絶する場合もあるのだ。死亡時刻判定で遺産相続人が、変わってしまう出来事も興味深い。
外国テレビドラマのCSI科学捜査班のように、死因がわからないものは必ず解剖して死因が究明されるかと思っていたが、そんなことができるのは、日本では5大都市だけ。本当は語り掛けたいと思っている死体が、語ることなく火葬されているケースも多々あるのでしょう。
著者も、この制度を全国に広めるべきとの見解を語っている。死者の人権を守るために。