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紙の本
じれったさの極み
2003/03/11 21:23
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投稿者:あかり - この投稿者のレビュー一覧を見る
華道家元の家に育った凛一と、フットボール部エース氷川との行く先は。
この作品はシリーズになっていて、「白昼堂々」「蒼空」「僕等」に続く完結編
になる。
木々の匂い立つような文体と、はっきりしない主人公の行動に、何ともいえず魅力を感じてしまう。イライラする場面もあって、もう!と思いながらも先へ目を走らせてしまうのだ。主人公・凛一のあやしい態度が周りを引き込むのか、それとも周りが凛一をかきまわすのか。いつも1枚の薄布を通して見ているようなもどかしさがある。
登場人物たちが、何を考え、どうしたいのかということは、はっきりとはどこにも書かれていない。行動と言い回しで理解するしかないのだ。または、読者の想像力にまかされる。そのため、状況が理解できない個所がたまに出てくる。その消化不良がまた癖になる。一度読んでしばらくすると、また読んでみたくなる。
裸そのままよりも、ちらりと垣間見えるのがそそられるように、不確かさというか、あいまいにわかるというのが、いいものなのです。
若い男の子同士が、あやしげなことをするのに、表現の仕方でこんなにも綺麗で
瑞々しいものになるということ、これは感嘆ものです。
人間は、あいまいなものなのだ、それでいいのだ。
紙の本
怪しげさを感じさせないタッチですね
2002/07/16 12:36
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投稿者:奈良の人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「若葉のころ」というタイトルとそれをイメージさせる
グリーン、ブルーを基調としたカバーデザインどれを
見てもイメージとしては男女の恋愛のようだが、中を
見ると「同性愛」というよりも長野まゆみ得意の「少年愛」
という物語になっている。
女性が書いているからだと思うのだが、そこに男性的な荒々
しいイメージはなく何か弱さを感じる男性というか美少年の
イメージがプンプンするタッチでそれがまた爽やかな感じを
描き出している。
たとえば、凛一の祖母から送られてきたセーターが淡色で
「桜の花を思わせる色合い」であり「男ものとき考えにくい
色」であることから男性的イメージがかき消されている。
たびたび「キス」シーンが出てくるが、妙にいやらしさが
なくスマートな感じがする。
この作品は読んでいてファンタジーな感じだ。
紙の本
長野氏には珍しい意外なラストです
2002/02/05 19:25
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投稿者:楓 - この投稿者のレビュー一覧を見る
京都で大学生活を送る凛一のもとに、渡米したまま3年近く音沙汰のなかった有沢が訊ねてくる。別の人に想いを寄せつつも、凛一の心は揺れる…。『白昼堂々』『碧空』に続くシリーズ完結編。勿論、この2作を読んでから読んでください。現実世界を描いても、相変わらずどことなく非現実的な感じが漂う長野まゆみの作品。
紙の本
白昼堂々シリーズ完結編。
2001/11/29 16:28
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投稿者:ゆうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
白昼堂々シリーズの完結編に当たる本。同性愛という性癖を持つ少年が主人公だが、筆者の文章力が高いためかその違和感を覚えることなくすんなり読める。情景描写や心情描写が細かく、かといってくどくどしくもなく、ほどよい感じにし上がっている。キャラクターも個性的で魅力がある。
紙の本
若葉
2002/06/08 20:05
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投稿者:ヲト - この投稿者のレビュー一覧を見る
同性愛、いや少年愛という感じだろうか。
いかがわしい本では決してない。
読んでいて胸が苦しくなるくらい純粋で切ない。
只それが異性ではなく
相手が同性であるだけだ。
少年同士であるが故の
閉鎖的な雰囲気は独特。
ラストのシーンとかが良い。
主人公の周りの人物が
いろんなタイプがいて個性的で良い。
あとこの作品に出てくる数少ない女性人の一人
凛一の従姉の省子さん
(凛一の相手役氷川さんの元彼女!)
のキャラが大好きだ。