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紙の本
ロシアンマフィアと企業舎弟
2002/02/25 01:18
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投稿者:奥原 朝之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在のロシアンマフィアのほとんどがアフガンツィと呼ばれるアフガニスタン帰還兵で構成されていることが描かれている。
エリツィンが大統領の職を辞すことがなかなかできなかったのは、エリツィン自身が彼を支持する政商との結びつきが強すぎるためであるという噂があった。つまりエリツィンは大統領でなくなった瞬間に政商側からするとどうでも良い人間になり、ましてや彼らの秘密を知っているのだから生きていては困るので殺されるのではないか?という事である。政商とは詰るところロシアンマフィアを指していたのだろう。
それが事実かどうかは定かではないが、エリツィンが職を辞するときに一悶着有ったのを目にすると、これらの動きは本当にマフィアが絡んでいるのかもしれないという傍証をこの作品は与えてくれる。
ロシアは現在、外国からの投資を呼び込もうとどこの地域でも躍起になっている。このようなマフィアが蔓延る街に誰が投資をするのかという議論も有るだろう。しかしこれは大きな認識不足だ。金を持っているのは何も大企業ばかりではない。分かりやすく言うと表の世界の人間だけではないのだ。闇の勢力も巨額の投資を出来るだけの金を持っているのである。
しかしそのような勢力が表立って取引することはない。代わりに仲介する者が必ず居る。日本を例にとれば企業舎弟あるいはフロント企業と呼ばれる会社が窓口になれば良いだけである。形態は普通の会社だが中身は闇の勢力という会社だ。
本作品には世界の麻薬の供給量の約70%がアフガニスタン産であることが書いてある。これには驚いた。さらに驚くことには、現在ではアフガニスタンで敵対していたアフガンツィとアフガーニ(当時のソ連軍に敵対してゲリラ活動を繰り広げたアフガニスタン側の人間)がともに麻薬ビジネスで手を組んでいることである。
本文中に、こうなったのは『歴史の必然』というセリフが出てくる。それが本当に必然であったのかを踏まえて国家としてのソビエト連邦の形成から崩壊までを俯瞰すると、共産主義のどこが駄目だったのかが理解できるような気がする。
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