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紙の本
ソ連崩壊後のロシアにおけるアフガンツィたちの闘い
2001/12/31 15:21
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投稿者:格 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ソ連からアフガン戦争に派遣され、帰還した者たちをアフガンツィと呼ぶ。そのアフガンツィ達はその過酷な経験と能力を生かし、ソ連崩壊後、ほとんどが犯罪組織に身を投じるようになる。KGBやGRU出身者も例外ではない。それは、男たちの性格だけでなく、そうでもしなければ、まともな暮らしをしていけない、というロシアの事情もある。この凄まじいまでの腐敗社会は、ほとんど事実なのだろう。ソ連崩壊とアフガン戦争の傷跡が修復され、まともな社会がいつロシアに戻って来るのか。
冒頭の60ページは、1986年のアフガニスタンが舞台であり、ソ連から派遣された男たちのアフガンでの戦いを描く。ここで戦った男たちが、2000年ロシアのエカテリンブルクで敵、味方に分かれ新たな戦いを行う。
表題の『緋色の時代』は、アフガニスタンの芥子を意味する。アフガーニ(アフガニスタンでソ連と戦ったアラブ人)は、それにより、資金を調達し、アメリカに爆弾を仕掛け、アフガンツィはロシアを食い散らかす。それにしても、アフガニスタン製の阿片のシェアが世界の75%を占めるとはすごい。
ロシアにおいて、共産党が落ち目になったもののまだかなりの活動をしている、とは初めて知る。まだ完全に崩壊しきっていないのか。東ドイツなどはどうなのだろうか。
99年から船戸が週刊誌に連載してきた物語だが、あらためて、時代の先端に立つ船戸の先見性に驚く。物語の中には、『おれたちアフガーニは、その必然に則り、唯一神アッラーのために行動を起こす。一、二年後には世界を震撼させるようなでっかいことをやってみせる』との発言もある。これはさすがに後から書き加えたか。
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