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そして、死刑は廃止された みんなのレビュー
- ロベール・バダンテール (著), 藤田 真利子 (訳)
- 税込価格:2,530円(23pt)
- 出版社:作品社
- 発行年月:2002.4
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紙の本
フランスの死刑廃止を実現した弁護士の記録
2024/03/27 11:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
1981年にフランスで死刑廃止を実現した立役者である弁護士ロベール・バダンテール氏による、廃止運動の記録。
弁護士として死刑囚がギロチンで処刑されるのに立ち会った経験から、死刑廃止に取り組むことを決意し、ミッテラン政権の法相として死刑廃止を実現した。
最初は、フランスの死刑囚の話など分かりにくかったが、ミッテランが大統領になったときの選挙選のことなども描かれていて興味深かった。
2024年2月に、95歳で亡くなった。
紙の本
2002/05/12朝刊
2002/05/27 22:15
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投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
信念貫く弁護士の苦闘の記録
物語は、自分が弁護した死刑囚の処刑に立ち会った朝から始まり、議会が死刑廃止を決めた朝で終わる。本書は、この非人間的な刑罰をフランスからなくすため、多くの死刑裁判の弁護を引き受け、法相として廃止法案を提出した著者が、裁判と政治の場で繰り広げた苦闘の記録である。
西欧の民主国家の中で、フランスは、唯一死刑制度を存置する国であった。世論調査で死刑賛成は六〇%を超え、政治家にとって国民に不人気な死刑廃止を叫ぶことは、危険な賭けであった。治安の悪化を反映して、厳しい刑罰を求める国民感情が、陪審員を死刑判決に駆り立てた。
死刑の執行を止めるには、裁判で死刑判決を回避させ、議会で廃止法案を成立させる必要がある。
全仏を憤激の渦にたたき込んだ児童誘拐殺人事件の裁判で、著者は、死刑制度そのものを争点に据えた弁論を展開し、被告人を断頭台から救った。それでも賽(さい)の河原の石積みのように、死刑判決は続く。法律で死刑を廃止しない限り、裁判での闘いには限界がある。
死刑廃止を公約に掲げた友人のミッテラン氏が大統領に当選し、著者を法相に任命した。「世論でなく、良心に基づいて判断すべき問題」という同大統領を後ろ盾にして、議会の多数を獲得する。
死刑制度への意見は分かれよう。だが非難や脅迫を恐れず、信念を貫く弁護士魂には脱帽する。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001
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