投稿元:
レビューを見る
宮城谷昌光氏の楽毅・第3巻。
ここらへんで、楽毅がいかに名将と言われるかがよくわかりました。
平易な言葉ですが、とにかくカッコイイ!! 彼の行動の一つ一つに彼らしさがにじみ出ています。
将に、名将。
投稿元:
レビューを見る
楽毅は、中国の戦国時代中期(紀元前四から三世紀)に生きた小国の武将、政治家であり天才てきな軍略の持ち主でもあつた。
あの三国志の諸葛公明があこがれていた人物である。大国趙を相手に中山国滅亡までよく戦い抜きその後、燕王昭を、助け大国斉を攻めて5年のうちに7十余城を下す。歴史では、もしもは、ないが、もしもを、考えながら読むのも面白い。宮城谷さんの漢字力のすごさも楽しめる。
投稿元:
レビューを見る
中山国が世から消え去る時。楽毅は戦略で戦いながら、燕へと逃れる。
そんな中で起きた動乱。主父が黙殺した、子殺しと反逆。主の流れを見た占い。
それぞれの運命を、歴史の大きな流れとうねりを感じることができる。
あきらめと決意、覚悟が入り混じっていて、中国の歴史感を良く表しているのだろう。面白い。
投稿元:
レビューを見る
終盤、楽毅が最後の城を攻める時敵の計略により王に謀反を疑われ楽毅は逃走、田文が城を攻め上がり自国の物だった城を取り返す。
この時涙してしまいました、積み重ねてきた物が裏切り計略により崩れていく人間関係とはもろい物だと思いました。
投稿元:
レビューを見る
・遠くにいる賢人を探す前に、まぢかにいる賢人に師事せよ。
・良将は、晴天に嵐を想うものだ
・目的がなければ努力しつづけにくい。が、人が目的を失った時に、目的を作るというのが、才能というものではないか。
・地に固執するのではなく、人に固執すべし。
・なぜという問いが実生活のなかから生じなければ、知恵は身につかない。
・
投稿元:
レビューを見る
先を読むつーのはこういうことかと、感心しきり。
っても、実際使うことはないだろうけど。
話がどんどん動いて、ますます面白くなってきた。
残り1冊で、この話まとまるのか?
投稿元:
レビューを見る
対話の妙味が問答にあることと、答えには物語が不可欠であることを教える故事だ。歴史を学ぶ目的は温故知新にある。「子曰く、故(ふる)きを温(たず)ねて、新しきを知れば、以って師と為るべし」(『論語』)。物語は未来を志向する。占いがその典型だ(占いこそ物語の原型/『重耳』宮城谷昌光)。
http://sessendo.blogspot.jp/2014/06/blog-post_28.html
投稿元:
レビューを見る
奮戦するも祖国中山は滅亡。
楽毅は流浪の身となります。
第3巻の見所は楽毅ではなく、なんといっても趙王室の御家騒動「沙丘の乱」でしょう。
主父(武霊王)は息子に殺されるだろう。
唐挙という占い師のこの予言が、ここで実現することになります。
主父の最期を描くシーンは衝撃的です。
絶対的なカリスマ性で国を率いてきたかに見えた彼。
ところが、最期の瞬間までともに戦ってくれるほどの信臣はいなかった。
祖国滅亡という絶望的な状況下でも、慕ってくれる部下がいた楽毅とは、実に対照的です。
国をあげて戦った両者の違いとは?
絶対的な指導力という自分本位の資質だけでは、本当に信頼を得ることはできないということでしょう。
武霊王、僕は好きですけどね。
投稿元:
レビューを見る
この3冊目は、中山国が趙により滅ぼされる過程が書かれている。
まあ、正確には、「滅ぼされる」と言っていいのかよくわからぬ。
趙と言えば、やはり武霊王か。
以下は、ウィキペディアより引用。
武霊王の時代に強勢となり、周王の下に封建された諸侯のひとつから周王に替わる王を称するようになった。武霊王は紀元前307年、胡服騎射を取り入れる。胡服とは当時北方の遊牧民族が着ていたズボンのような服のことである。当時の中国では士大夫はゆったりした裾の長い服を着ており、戦時には戦車に乗って戦う戦士となったが、馬に乗るためにはこの服は甚だ不便であった。武霊王は北方の騎馬兵の強さに目をつけ自国にもこれを取り入れたいと考えた。その為には文明を象徴する戦車に乗る戦士であることを誇りとする部下達に、胡服を着させ、馬に直接またがる訓練を施す事が必要である。趙の国人達は強くこれに反発するが武霊王は強権的に実行させ、趙の騎馬兵は大きな威力を発揮し趙の勢力は拡大した。
投稿元:
レビューを見る
「――四千未満の兵力で十万余の敵軍に勝てようか。
彼此の兵力が隔絶していながら勝利を得た武将とは(中略)太古からいままでの歴史のなかで、戦史を綴るとすれば、太公望ただひとりがそれである。(中略)太公望は十倍の敵を撃破したのである。だが、楽毅の場合は、二十五倍の兵力をもつ敵を迎え撃たねばならない。」
文章が故事を紐解きながら、生き生きと物語を盛り上げる。
山野に王を迎え、迫る趙軍を鮮やかにはらい続けた楽毅であったが、ついに王は隠棲を選び、中山国は滅亡する。亡国の臣となった楽毅が、魏で士官の道を探すことを決めるまでを描く第3巻。
楽毅の周囲から少し離れ、趙国の内紛・沙丘の乱についても描かれるが、脇役ながら、その光景の中で恵文王に従う高信期の忠心がまた美しく映し出される。
投稿元:
レビューを見る
わずかに残った領土を守りながら趙に対して戦い続ける楽毅。最後は王尚の決断により中山国は滅亡。楽毅は下野。趙国内も王家の兄弟争いにより不穏。楽毅の行く末は……。続いて四巻へ。
投稿元:
レビューを見る
力の弱い者が強い者に対してどう戦うか。力押しだけでなく地の利や外交の駆け引きまでも巧みに使うことの必要性がよく分かる。
投稿元:
レビューを見る
中山国の滅亡と大国趙での砂丘の乱がこの巻での主題になります。感じたのは盛者必衰であり、いち早く変化に合わせ決断。行動したものが栄えるということでした。
印象的な文章
・目的がなければ努力をしつづけにくい。が、人が目的をうしなったときに、目的をつくるというのが、才能というものではないか。
投稿元:
レビューを見る
隣国趙に攻め続けられた中山も、紀元前二九六年に中山王を西の辺邑へ幽閉することで末路を迎えた。祖国がなくなった楽毅の前に現れたのは、かつての敵国・趙であった。斉での立場が不安定となった孟嘗君を頼る訳にも行かず、趙への士官を考え始めた頃、趙で父子(異母兄弟)を巻き込んだ大政変が勃発。さらにその政変で楽毅を迎え入れようとしていた主夫(武霊王)も逝去してしまい、楽毅の行く末はまた降り出しに戻り、いよいよ最終巻へと続いていく。
投稿元:
レビューを見る
中国戦国時代、楽毅の活躍を描いた物語の第3巻。祖国中山がどのような帰結を迎えたのか、趙の野望はどう展開していくのか、が第3巻の2つのヤマでしょうか。なかなかのドラマでした。
登場人物はそれぞれ個性的なのですが、本巻においては人相見、唐挙のキャラクターがなかなか素敵でした。