紙の本
三浦綾子さんと高野悦子さん
2012/02/03 17:24
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:レムナント - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめて読んだ時には著者三浦綾子さんのあまりに正直であけすけな告白に不愉快な感じがした。「秘密を持つことを不道徳なこととし、なんでもかんでも包み隠さず話さなきゃならないなんて手術台の上にいるみたいで気味が悪い」、と評論家の草柳大蔵氏がご自身の女性論のなかで書いておられたが然り。三浦綾子さんの自伝小説やエッセイにはその「気味の悪さ」がときどきつきまとっていて辟易させられる。それはまさしく、20歳の若さで鉄道自殺した高野悦子さんの日記を読んだときに覚えるあの感じに似ているのだ。
そういえば彼女の「二十歳の原点」のなかで、失恋の孤独のなか自暴自棄になって書きなぐった文章と、三浦綾子さんがこの作品のなかで、彼女にむかって信仰を説く前川正さんへ最初に書き送る手紙の激しさとは実によく似ている。
しかし片や自身も愛読していた太宰治のように破滅へと突き進み、片やイエスキリストを受け入れ、精神的にも肉体的にも立ち直ってゆくのだ。もし2冊を同時並行に読み進めたら、もっと興味深い対比が見つかるかもしれない。
紙の本
愛と生と死
2015/06/07 08:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MR北海道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
愛と生と死。
誰もが1度はなぜ生きるのかを考えるだろう。
そんな時に読みたい1冊。
「青春編」。これが示すのは苦悩の日々を青春に例えているのだと僕は思う。
すべての人に読んで、考えて欲しい。
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これがノンフィクションだなんて。こんな風に純粋且つストレートには生きられない自分の「忸怩」も含めて胸に迫る。
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不満たらたらな時に読むと、感謝することを思い出して謙虚になれます。そういった気持ちになると物事は好転するようです。
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難病に苦しむも、魂の仲間達に支えられ・・・。道行くとき、そこには絶望だけでなく、真の愛と信仰が待つ。
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学生時代に苦悩の中にいた時出会った自分の原点
大衝撃を受けた
この本に出会っていなければ今の自分はいないと断言
クリスチャンじゃないけどね
この本からまた旅が始まった
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「氷点」「塩狩峠」「ひつじが丘」などの感動名作を読んだ後だったので、若干印象が薄いですが・・・綾子作品は毎度泣かされます。
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過酷、壮絶な青春時代。
三浦さんご本人も大変魅力的な人なのだけど(モテモテなのだ)、まわりの人たちが素晴らしい。
自分の存在が恥ずかしくなるくらい。人生に迷ったとき、立ち止まったとき、何度でも読み返したい。
2006/08/20読了
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三浦綾子さんの自伝的小説。塩狩峠と同じく、静かに涙腺を責め立てられる感覚。正さんが居なくなってから光世さんが現れる、運命ってあるのかもしれないとそう思った。
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私がはじめて三浦綾子の本を読んだのが、この本でした。あまりの感動に涙してしまいました。そしてこれが、私の三浦綾子大ファンのはじまりでした。自伝書。
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高校のときに読んで、初めて本を読んで感動した!と思った一冊です。人を愛するとは?と言う問いのひとつの答えがありました。
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三浦綾子の自伝小説。読んでいて涙が止まりませんでした。「愛」とは、相手を慈しみ、尊重し、自分よりも相手の幸せを第一に願うことだということに気づかされます。人を愛したくなるような一冊。
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三浦綾子さんの自伝ということもあり、彼女の苦悩が伝わってくるようでした。
これも、人間同士の「愛」という大きなテーマについて書かれていて、考えさせられる内容でした。
「愛することの厳しさ」「人と付き合うことの責任」「人の愛を受けるのに必要なのは、素直に感謝して受けるということ」「彼が求めているのは、私が強く生きることであって、私が彼のものとなることではなかった。」など、心に残る言葉がたくさんありました。
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敗戦による混乱の中で、“自分自身の教えることに確信を持てずに、教壇に立つことは出来ない”と、7年間続けた教職を辞した24歳の著者は、癒しようもない虚無感から、二重婚約、さらには、肺結核の発病により、絶望の底へ突き落とされる。
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簡単に言うと三浦綾子さんの人生そのもの。
一生懸命生きすぎて
自殺しようとしたり、
首しか動けない難病になってしまうんだ。
それを支える旦那さんも難病で
すごい。
最近の感動物語とか純愛ものなんてこれの前では全て吹き飛ぶ。
出てくる言葉が深いぜ。
結局旦那さんは亡くなってしまうけど
こうやって愛する人のために死力をつくせるなら
命として本望だと思う。
甘くあこがれられるようなもんじゃないけど
身近な範囲で、自分の限界の局面とかで
誰かを大切にしたいと思うとき
思い出す話だよ。
文章は文庫本だが割りと簡単だ。秘でも楽に読めそう。