紙の本
超人の青春
2015/08/28 17:51
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投稿者:しろくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
とんでもないことがさりげなく書かれていて、驚きの連続。
純粋で疾走感のある青春記です。
でも、この超人的な希望をもった青年の超人的な努力をもって、輝かしい成功を手にしたと思うと、胸に迫るものがあります。
ちなみに、後年彼が家族にどんなふうに接したのかについては、小澤征良「おわらない夏」に詳しいので、ぜひ併せて読んでほしいです。
紙の本
若々しい積極さが気持ちよい
2002/07/27 01:11
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投稿者:MFTR - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界のオザワはどのようにして世界にとびだったのか。いや、当時は飛んでいくのは大変コストのかかることだったので、海を渡っていったのでした。駆け出し当時の苦労について、当時の書簡も交えながら、若々しい感性をちりばめながら書かれています。ちょっと元気の出てきそうな気持ちの良い一冊。
紙の本
情熱を持ち続けること
2002/05/16 21:10
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投稿者:HRKN - この投稿者のレビュー一覧を見る
文章は決して綺麗ではない。だが、読み終えれば大きな充実感が残る。月並みな小説を読むよりも興奮に満ちた体験を提供してくれるのだ。
「事実は小説より奇なり」なんていう在り来たりの言葉では表現しつくせない何か。それは多分、本の中にある当時の小澤氏の情熱、そして今も彼自身の中にある同じ情熱、それが私を興奮させているのだと思う。そして、武満徹氏との共著「音楽」では見事に文章化されている内容が、拙い言葉ではあるが既にここでも語られており、そのスタンスを現在に至るまで持ち続けている事実、それが素晴らしい。
あとがきも必読。沢木耕太郎の「若き実力者たち」と併せて読んでみて欲しい。
紙の本
若き指揮者の肖像
2001/02/03 00:05
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投稿者:ほし - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界のオザワがまだ、24歳だった頃のお話。
たったの税込420円で、その頃、彼がどう生きていたのかを知ることができる。値段の安さと好奇心につられて手に入れた本書は、私の本棚のすぐ手の届く位置に置かれている。理由は簡単。読むと気分がスカッとするからだ。
特に、飛躍のきっかけとなったブザンソン国際指揮者コンクールで1位をとったときのエピソードを読むと、心の中で何度もブラボー!! と叫びたくなる。
この本を読み終わった翌日、私はオザワのCDを買いに走った。そのCDのお値段は、文庫の5倍以上だったのだが、それを聞く回数よりも、本書を読み返す頻度の方が多いのが、しゃくの種だったりする。
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「外国の音楽をやるためには、その音楽の生まれた土地、そこに住んでいる人間をじかに知りたい」という著者が、スクーターでヨーロッパ一人旅に向かったのは24歳の時だった……。ブザンソン国際指揮者コンクール入賞から、カラヤン、バーンスタインに認められてニューヨーク・フィル副指揮者に就任するまでを、ユーモアたっぷりに語った「世界のオザワ」の自伝的エッセイ。
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指揮者になるためにスクーターに日の丸つけて外国にいっちゃった男の子のお話が、おもしろくないはずがない。とくに一番初めにいったところでたまたま行われていた指揮者のコンテストに飛び入り参加、第一次予選のあたりの感動がすごくよく伝わり、読んでてふるえた。と、思えば美人がどうのってゆってるところがまたいい。
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本当に読んで良かった!
彼がスクーターで軽やかに向かったヨーロッパ一人旅の日記や手紙、その文章を読んでいると彼が成功した理由がとてもよくわかる。
音楽の才能があったのは勿論、周囲の人々をどれだけ惹きつけ幸せにし、彼自身も同じくらい幸せを感じていたか!
これも素晴らしい才能だ。
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若き小澤征爾が、日の丸つきスクーターを携えてヨーロッパへ向かい、指揮者コンクールに優勝、アメリカで成功するまでの自伝。「天は二物を与えず」とはよく言ったもので、小澤氏は決して文章が上手いわけではないのですが、面白い体験談と率直な文章は読む人をぐいぐい引き込んでいく魅力があります。ヨーロッパに住んでいるだけに、かなりリアルに思い浮かべることの出来る描写もあり、それ故に笑いが止まらなくなった箇所もありました^^; 今や一流指揮者の階段を登りつめた小澤氏の、小気味よい裏話集といっていいでしょう。
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小澤征爾の若い頃の話。
テレビで1回ぐらいしか指揮してるの見たいことないけど、指揮のように文も内容もエネルギッシュ。
夢中になって読んでたら電車に忘れ物しちゃった・・・てへ
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大好きな「世界のオザワ」こと小澤征爾さんの若かりし頃の自伝。
夢を信じることに素直になれます。これを読んで、ますます小澤ファンになり、ついでにスクーターも欲しくなった私です。
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そこまで、文章が優れてたり、話が面白かったりする訳ではない。ただ、何かの分野において一流と言われる人間が、若い頃何をし、何をかんがえていたのかが分かる。海外だとしてもその分野で最も発達している土地で自分を磨く事は重要なんでしょう。そして、自分がやりたい事をなんとかして実行する力というのも大切なのでしょう。無理だと思っている事でも思い切ってやってしまうと意外と出来てしまうのでは、と思わせられた。ボクは音楽の事は分からないがこの人の実行力と適応力は半端じゃないと思う。
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世界の小澤征爾が身近に思えます。その分自分もがんばろうと思い、また何かできると思わせてくれる、爽快で勇気付けられる自伝小説です。
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まるで世界旅行記を読んでいるみたいに、わくわくして、地図を広げたくなる。
のだめloverは、一緒に読んだら面白いと思う。のだめで千秋が世界に羽ばたこうとしていろんなコンクールで指揮をする姿とかぶります。
って、小澤さんのほうがリアルな世界なのですが(笑)。
また特筆すべきは、小澤さんの世界各国からの家族へ宛てたお手紙のメッセージとその出し方がなんと素敵なこと。
『1959年2月28日
ボンベイに上陸したよ。
みんな元気?』
と、こんな感じなのです。
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あの世界の「オザワ」が若いときスクーターでヨーロッパ音楽修行に出かけた、
というのは有名な話らしい。
「なんだ、お前知らないのか」
と、亭主に馬鹿にされたが、
この本を読むまで知らなかった。
彼が、一人貨物船に乗せてもらい、
・・・・・・ひぇ〜い、また貨物船だ(前回読んだ、星野道夫さんも貨物船で渡米したっけ)・・・・・・
60日間かけて、フィリピン、インド、アフリカ、シシリー島を経て、
フランスに留学したのは、彼が24歳のときだ。
マルセイユについてからは、ギターを背負い、日の丸をかかげて
スクーターに乗りパリまで走る。
明確な進路が決まっているわけでもなく、
ただヨーロッパに音楽の勉強に行く、
ということだけできてしまうのが、なんとも無鉄砲な気もするが、
とにかく若さと情熱で、どんどん切り開いていってしまう。
しかも、着いて半年後くらいに受けた指揮者のコンクールで
、第一次、第二次と予選を勝ち抜き、
48名中、優勝をかっさらってしまう。
とにかく、とんとん拍子、いや本当はすごい勉強の甲斐あってだろうが、
天才「オザワ」はどんどん指揮者の道を突き進んでいく
。
何年か前に、テレビでオザワセイジさんの魅力にせまる番組を見たことがあった。
彼のアメリカの家、
彼の書斎だか、倉庫だかは、楽譜で埋め尽くされていた。
世界の「オザワ」となってからも
彼は毎朝、早朝4時からの勉強をかかさないという。
この初めての指揮のコンクールのときも
楽譜はすべて暗記(これをスコア読みというらしい)
朝起きてから夜寝るまでスコアを離さず、食事のときも暗譜
という勉強づけの日々だ。
彼が留学したのは、昭和34年、今から47年も前のことだから
今とちがって、通信手段も発達しておらず、
さぞかしたいへんで、不安だったろうと思う。
それでも、実家や友人との手紙は数繁くやりとりされたようで
家族の思いや、彼の思い、やさしさが伝わってくる。
あれから40年以上もたっているが
ボストンや、ウィーンで活躍を続けている彼は
本当に天才であり、努力家なんだなと思う。
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味のある独特の語り口と、真っ直ぐな言葉が印象的です。
苦しかったことを数えだしたらキリが無さそうな状況なのに、
伝わってくるのは、家族や友人・知人の温かさ。
ご自身のやんちゃさが伺えるようなエピソードも含まれていて、
世界のOZAWAが、少し身近に感じられるようになりました。