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人間って寂しく悲しい。なんで取り戻せないんだろう、なんで上手くいかないんだろう、と自分のことのように悲しくなってしまった。誰しもがこれと似たような経験を繰り返してるだろうし、だからこそ誰が読んでもきっと同じように寂しく悲しくなるんじゃないかな。
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体に染み渡る物語というものがあるとするならこの短編集はまさにそれだと思う。ひとつひとつは短い物語なはずなのに読み終わると何かとても重いもが伝わってくる。まるで水を吸った綿のようだ。ふとした瞬間から生じてくるそれぞれの主人公の悲しみや新たな感情。もう一度、もう二度と読みかえしたい、お気に入りの一冊になりそうだ。個人的には「三度目で最後の大陸」が特に良かったです。
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夏のフェアに便乗して。短編集。日常を描いているのですが起伏があまりになさすぎて、全体を通してつまらないなぁという印象。主人公ごとに文体を変えているのがとても上手いと思う。「停電の夜に」は賞を取ったらしいけどそれほどではないかも。でも「停電の夜に」と「三度目で最後の大陸」がお気に入り。
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アメリカで暮らすインド系の人々が主人公の短編集。
表題作は愛情という複雑な感情について、すごくリアルに描かれていると想います。
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短編集でした。
タイトルにある「停電の夜に」は面白かったです。
切ない二人の話になってて、悲しいけど少しだけあたたかくなれました。
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単行本が出た時から気にはなっていた。文庫本化されたので早速読んでみる。なかなか味わい深い短編集。妙に「インド」を売りにしたいやらしいかんじのエスニシティを感じさせないのが良い。淡々と日常を綴るのだけれども、なんとはなしに、インドの香り(カレーやいろいろなスパイスやお香の香り)がしてくるような気がする。目にも鮮やかなサリーや、ビンディ(額の赤い印)と彫りの深いインド人の顔立ちが目に浮かぶ。シタールの調べや土埃。アメリカのインド人社会を描いていても、その基盤にあるインドが見えかくれして、しかもそれらが「普通に」描かれているので、女性らしい品のある美しい作品になっているのかな、と。(2003 Apr)
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短編
停電の夜にが一番すき。
最後の、知ってしまったことに泣けた、っていう一言がすごく心に響いた
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デビュー作にしてピュリッツァー賞受賞という、インド系アメリカ人女性の短編集。なんだかやるせない結末の話もあって☆ひとつマイナスにしましたが、遠い異国パキスタンの戦乱を身近な人の姿から少女が思う「ピルザダさんが食事に来た頃」と、結末の温かい「三度目にして最後の大陸」が好き。あとこの字体もいい。クレストブックスのを踏襲しているのかしら。
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「停電に夜に」は結婚してない人は全く意味不明な話なんじゃなかろうか・・・壊れかけた夫婦のリアルすぎる描写にギクッとしました。
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短編集。夫婦・家族・身近な関係…その間に取り返しのつかない、修復不可能な亀裂。誰しもが経験したことがある、若しくは経験するであろう日常の瞬間瞬間の悲しみ、寂しさ。結構心に響きます。
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短編集。
表題、『停電の夜に』は、よかったけど、他は…。
個人的には長編『その名にちなんで』のほうがオススメ。ラヒリの作品はあまり触れないインド系アメリカ人の背景を垣間見ることができていいです。
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インド人の血を引くロンドン生まれのアメリカ在住の作家の本を日本で読んで判る、ということ自体にも感動する。翻訳が出たところですぐに読もうと思っていたが、多分その頃読む本が溜まっていたのだろう。文庫が出るまで待ってしまった。さらに文庫になったのは知っていたものの、ここでも待ってしまった。さらに買ってからも読む理由の順位に押されて今日まで読まずに過ぎてしまった。とはいえ、読み始めてみれば一気に進んだ。読みやすいし、言いたいことがよく判る。見事。
民族というものが文学の中で意味のある要素としてはっきりと利用されている。しかもそれが普遍的な物語の要素として使われている。
民族という要素を使うことで簡単に社会の中で周縁部にいることを表し、その力を使って物語を進めて行く。それがラヒリの文章の基本的な方法だ。
この方法が妙に民族主義に見えたり、蔑視に見えたりしたら共感を感じることはないだろう。文章が巧みなんだなと思う。次の本が出たら、間違いなく読む。ぜひ読みたい。
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何気ない日常の中の心の変化を見事に掴んでいる短編集。
一編読むごとに余韻に浸ってため息。
人生ってほんとドラマティック。
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インド移民の人々の日常ってだけでも興味深いのに、語り口がまたさらりと巧みで一気に引き込まれる。次回作早く読みたい!
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070404。怖い思いをして古本屋で105円で買った本。大当たり。まだ表題作しか読んでいないけど、昼休みに泣きそうでした。何度も読み直したい。まだ8編も残っている。楽しみ。070406読了。最後のがいい。お年寄りとの交流がいい。