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クール・ルールズ クールの文化誌 みんなのレビュー
- ディック・パウンテン (著), デイヴィッド・ロビンズ (著), 鈴木 晶 (訳)
- 税込価格:2,750円(25pt)
- 出版社:研究社
- 発行年月:2003.5
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紙の本
価値観を超越したもの
2006/11/13 19:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nanako17girls - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は何気なく使われる言葉(=COOL)を様々な観点から、方法論を使い、綿密に書かれた良書である。若者文化に興味のある人に一読オススメしたい。かつて「若者文化」と呼ばれた時代に遭遇した、あるいはその中に身をおいた人にもオススメしたい。「あなたのしたことは歴史的に・社会的にどういうことだったのか?」ということを再考させてくれるであろう。つまり、いいオジサマに読んでもらいたい。と思う。「最近の若者は・・・・・・」と、口にしてしまう「あなた」にだ。そこを歴史的観点で振り返るのは老後の楽しみとしてはまずまずではなかろうか?
欧米でよく使われる言葉(COOL)とは何なのか?「It、s cool」なんて若者は使うらしい。「カッコいい」とか「イケてる」という意味で使うらしい。その言葉はとてもポピュラーだが、誰も深く考えない。言葉の変遷という視点からも面白い試みだと思う。あるいは、ビジネスの場面でももはや必須のアイテムであろう。米国で「最もクールな企業は?」という質問に若者はMac、ipodで有名な「Apple」と答えるそうだ。Appleの行ってきた広告戦略の勝利?あるいはデザインの洗練(それこそが広告?)。それは企業の利益とは関係ないところで決まっている気がする。Macの熱心なファンなどの存在は見逃すことが到底出来ない。若者文化と親和性の高い「ipod」という音楽機で行ったことはとても興味深い。
とてもクールには読めない、みどころ満載の本書である。
紙の本
編集コメント
2003/05/16 17:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:研究社出版部 吉田尚志 - この投稿者のレビュー一覧を見る
欧米人が何かやたらとこだわっている「クール」という言葉(概念)について、とことん追求したのが本書である。どんなに勉強ができても、どんなにお金持ちになっても、「ヒー・イズ・ノット・クール」と言われたら、何の価値もないという彼らのカルチャーにメスを入れた本である。どうして、近年ブルージーンズをはくことがクールでなくなったのか? どうして、ビル・クリントンは、米大統領選でわざわざサックスを吹いてクールを演じたのか? どうして、女はクールな男に興味を持つが、自身がクールであろうとはしないのか? …といったような疑問に答えてくれる。
さて、江戸っ子の「粋(いき)」と似て非なる、この「クール」の正体とは? ということで、本書はきちんとその起源、歴史、変遷などについての分析を行なっている。詳しくは本書を読んでいただきたいが、すべては「アフリカから」始まったということだけを明かしておこう。
それから、原題のCool Rules について。ほとんどの人は、「クールのルールブック」といった意味を頭に浮かべるだろう。しかし、じつは「クールは支配する」という訳が正解で、ルールズの「ズ」は、動詞(rule)の三単元の「s」である。つまり、本書は、クールであるか否かが、人々の行動を決定し、政治・経済をも動かすという意味を込めた本なのである。あえて、そのままカタカナにしてトボけてみたものの、読者のみなさんがどんな印象を持つのか、やや不安でもある。もちろん、「クールのルールブック」という誤読も計算の上ではあるのだが。
巻末付録として、40数頁にわたる「クール小辞典」を付した。本文に登場する人物を中心とした固有名詞を50音順に並べて解説したもので、とても重宝だと思う。50数枚の写真は有名カメラマンのものも多く、クールそのもの。表紙は、クールの象徴的存在、ジェームズ・ディーン。本そのものも、「クール」な本にしようと努力したつもりであるが、はたしてうまくいったかどうか。とりあえず、手に取っていただければ幸いである。
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