紙の本
失くしてしまった気持ちを発見
2007/02/20 00:13
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう少し若かったら、きっとジーンときたであろう作品。
10年以上前だったら、ファンタジーにときめき涙していた。今は心が穢れてしまったのか、慣れてしまったのかこういう詩的な作品がなかなか受け入れられない。
そういう自分の変化を感じ取れただけでも読んだ価値があった。
とてもとても不思議なストーリー。
電子書籍
ライオンハート
2019/04/14 13:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:lakini - この投稿者のレビュー一覧を見る
輪廻転生的なお話。
かなりニューな展開で、面白く読んだ。
面白かったんだけど、そして、エリザベス女王の展開はまぁ意外度もあってありだったんだけど、なんか最後の方で、それまで続けてきた輪廻のパターンみたいなものが崩されて、なんか素直に読めなかったし、ロジック的にもよく分からなかった。そういう意味でちょっと最後微妙だった。
電子書籍
あまやかで切ないラヴストーリー
2018/05/26 03:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アップルカモミール - この投稿者のレビュー一覧を見る
時を越えて幾度も再会を繰り返す恋人達の物語。
本書を初めて読んだ時、萩尾望都の「ヴィオリータ」を思い出した。設定が似ているせいもあるが、萩尾さんの描くヨーロッパの雰囲気、キラキラの巻き毛、少し甘ったるい少女の表情などが、本書の文体や語り口に重なって見えたので。
各ストーリーが絵画作品等をモチーフにしているところもなかなか面白い仕掛け。
投稿元:
レビューを見る
時空を越えて、めぐり合うけど、決して結ばれない男女を描いたメロドラマ(なんだろうな、やっぱ)
恩田陸の表現力は詩情があって、いいなぁと改めて感じた。
私のイメージは、少年ドラマシリーズの「タイムトラベラー」の歪んだ時空に閉じ込められた人のシーンなんだけど、これはメイズでも思った。なので、絶対恩田陸は少年ドラマシリーズをみていたに違いないと、強く思っている。
誰か、聞いてくれないかなぁ。
投稿元:
レビューを見る
「ライオンハート」と言えばSMAPだけど・・・。 ケイト・ブッシュというイギリスの歌手の歌から来ているみたいです。
この作品のジャンルは、何て言えばいいんだろう。
恋愛でありSFであり、ミステリーも入ってきたりする。
そして、舞台は日本ではありません。
登場人物も、然り。
ページをめくるとすぐに、カタカナの名前や地名が出てきたので少し意外でした。
海外の小説って、人名も地名もカタカナだし長いしで、実はちょっと苦手なんです。
覚えられなくて何度もページを戻して確認したりしちゃうの。
だから最初は、読むのに時間がかかりそうだなーと思ったりしてました。
この作品では、更に複雑。
軸となる土地はロンドンやパナマなどあちこちに渡っているし、時間も1600年代だったり1900年代後半だったり。
それでも、作者が日本人だからか私の好きな恩田陸だからか、手が止まることなくスムーズに読めました。
何となく海外小説っぽい語り口になっているような気がしたんだけど、それは気のせいかなー?
時と場所を越えて何度もめぐり合う2人。
やっと逢えても一瞬、時には逢えないこともある。
しかしそれでも、2人は強く強く求め合っているのです。
こう書くと、もしかして陳腐な印象を持たれてしまうかもしれないけれど、不自然だとかあり得ないだとかいう思いは湧いてきませんでした。
求め合う理由や次はどんな風に出会うのかなどが気になって、どんどん読み進めてしまいます。
生きる意味、出会う意味。
切ないけれど、何だかスゴイなぁと思ってしまいました。
こういう物語、私は好きです。
それから、各章の扉にある絵も、内容と関連性があって魅力的。
途中で何度か見入ってしまいました。
投稿元:
レビューを見る
会うことをずっと望んで待ち続けているのに、会った瞬間に別れを感じなければならない。
でも、また会える。
次の時代でも、きっと。
くりかえされる、くりかえされる。
つぎの出会いに向かって。
投稿元:
レビューを見る
愛する2人が輪廻転生する。
色んな時代で色んな年代になってもお互いの存在を見付けられる、本当の愛について書かれたモノ。
中の挿絵も小説を読んでいくうちに、なるほど!と思えるものになっている。
投稿元:
レビューを見る
これも大大大好きな1冊。ストーリーだけでなく装丁や挿絵までもがストーリーに絡んでくる構成。隠れた意味を探りながら読みましょう。まさに私のライオンハート。お試しアレ。
投稿元:
レビューを見る
何度生まれ変わっても、時空を越えて再会する運命の男女。ただ一瞬だけの再会。決して結ばれぬ二人の愛情。
「覚えていてね、わたしのライオンハート。」
投稿元:
レビューを見る
<購入>2004年11月頃 <感想>既視感を感じることはよくある。記憶の順序が頭の中で混乱するからという話をどこかで聞いたことはあるけれど、この本のように誰かの記憶を拾ってしまうと考えるのもいいものかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
SFのようなファンタジーのような、セピア色の美しさ。
恋愛小説ほとんど持っていないのですが、これは大好き。
光景が目の前に広がるような文章に心奪われます。
投稿元:
レビューを見る
初めの内は、内容がよく掴めなかったのですが、読んでいく内にだんだんと掴む事が出来ました。2回読むのをオススメします。
投稿元:
レビューを見る
ある男と女の輪廻の歴史。
時代を遡りながら、”一瞬”のためだけに繰り返される輪廻。
その根源とは・・・。
投稿元:
レビューを見る
「異色のラブストーリー」、文庫の裏表紙にはさう書かれてゐた。
確かにその通りなのだが、そんな通り一遍の表現では語りきれない作品だと思つた。
以前から恩田陸の作品では割切れる説明を求めてはいけないと思つてゐたが、それはこの作品でも云へることである。
なぜ、なんてことは考へなくて良い。
ただ、この状況そのものを受け容れて、物語の世界に身を委ねれば良い。
この作品は「時間もの」の範疇に入る。
「時間もの」といへば、北村薫の3部作や、最近讀んだグリムウッド「リプレイ」を思ひ出すが、このジャンル、やはり「メロドラマ」に向いてゐるのかもしれない。
「メロドラマ」、これは恩田陸本人がこの作品について書いてゐる表現である。
こんな素敵な「メロドラマ」、私はこれまでに讀んだことがない。
最後の「記憶」を讀んで、人生捨てたものではない、と思つた。
2004年2月11日讀了
投稿元:
レビューを見る
恩田陸のライオンハートを読みました。いくつかの絵画をモチーフにしたミステリーでした。恩田陸のミステリーはエピソードの関連のわかりにくいものが多いですが、この物語も同様でした。物語がいくつかの場所に分散しているため、散漫な物語になってしまったという印象です。