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松重清『口笛吹いて』も読了。人生ってほろ苦い。傍から見たら小さなことも、渦中にいるとなんてドラマチックなことの連続なんだろう。
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何か大事なものを喪失した時、人は動揺し不器用にごまかしながらも歩んでいく。切ないねぇ。
「春になれば」に涙。
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いわゆる「負け組」の話。挫折した少年の頃のヒーロー、挫折した熱血教師、リストラされた父親、哀しみを背負った教師、離婚寸前の夫婦・・・どの話も、年齢的には自分に近いので感情移入しやすいし、自分もどうなることか。読んでるうちに心が沈んでいく。どの話もラストは結局救われないが、希望はある。
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どの物語も上手くいかない日々をリアルに描いている。
その分、登場人物達により感情移入しやすくなっている。
じんわり染み込む作品。
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過去の英雄、過去の栄光。変哲もない今を生きる上で、それらのものがどう影響するのか・・・同じような年代を生きている自分と重ね合わせてしまう。結論をつけるのを急ぐのはよくないことと分かってはいるものの、どうやって生きていけばいいのか、よくは見えないのかも。
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今作も重松さんらしい作品だった。登場 人物たちは誰も劇的な変化はしない。気 持ちや考え方の切り替えひとつで現状は かわらないのに登場人物たちと一緒に前 向きになる作品。
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悲しくも寂しくもあるけど
最後にはほやっとさせてくれる家族の話達。
ウチは普通って思ってても、
ふつうにもいろいろあるな。
離婚も再婚もふつうな時代だし。
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家族の葛藤、そこで生きるボク、キミ、アナタの揺れ動く感情表現は著者独特。決して救われないが、なんとなくほっこりする短編集。
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嘉門達夫が解説を書いてたのでビックリした!
父親がリストラされたらどうかなあ〜息子だったら、自分の将来を考えて仕事を続けて欲しいと思うんじゃないかな〜
何か納得できない…
夫婦の話は、まあ実際そんなもんなんだろうと思う。
お互い何を考えてるか実は分からないけど…
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「本当にそうだ。重松さんの作品の登場人物は誰も悪くない。みんな普通の人で、それぞれが問題を抱えている。
そして問題は解決しない。問題を抱えて生きて来て、新たな問題に直面し、なんとか乗り越えるも、また新たな問題に向かって生きてゆく。
夢と現実。そううまくはいかない人生。
それらを肯定する優しさが重松作品には詰まっている」
嘉門達夫は「口笛吹いて」(重松清、文春文庫)のあとがきでこう書いている。
ぼくは、この「そして問題は解決しない」というくだりが好きだ。
念のために言っておくと、「解決しない」ことが好きだと言っている訳ではない。そうではなく、「問題は解決しない」そのことを認めている、その潔さが好きなのだ。
「問題は必ず解決する」そう信じて生き抜くのは見上げた根性かも知れないが、現実を見据えているとは言えないし、したがってどこか夢にしがみついている点において潔くない。
それはユートピア思想に他ならない。問題が必ず解決すると言うなら、いつかどこかに問題というもののまったくない世界が存在することになるからだ。
彼らは気づいていない。ぼくたちは問題があるから、そこに生きがいを見いだすのだということに。
だから問題のない世界は、実はユートピアではないのだということに。
それは、少なくない数の知識人が楽園と信じた共産主義社会が実際には楽園などではなかったことと、まったく同じことだ。
しかし幸いなことに、この世から問題がなくなることはなく、だからぼくたちは今日もどこかに生きがいを見いだせるのだ。
http://book1216.blogspot.jp/2006/07/blog-post_22.html
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好き嫌い分かれるでしょうね。
ちょっと暗いところありますし。
話の展開の仕方や終わり方に少し物足りないところがありますが、実際の人生の場面場面でもそんな劇的なことって少ないでしょうから、現実的な気がします。
人生で負けたり、苦闘している人たちを書いているのなら、そういうトーンもありかと感じられます。
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日常のちょっとした苦難。
解決方法に正解があるわけじゃなくて、でも乗り越えなけらばならない事ってある。
そんな短編集。
あんまりスッキリしなくてちょっと疲れちゃった。
今の私には上手く流せなくて、胃が痛くなっちゃう。
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ひとは誰だって昔と同じというわけにはいかない。
だが、百パーセント変わってしまえるわけでもない。
残しておきたいところが消えうせて、変えたいところがどうしても残ってしまう、きっとそういうものなのだろう。
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人生の何かに「負け」た人達を描く短編集。
読むほどに切なくなるおハナシたちなのだが、何故か読むのをやめたくない…。
決して、いや、全く、、、、最後にナニか救いがあるわけでもなんでもないのに、でもなんとなくじんわりと、前向きになれる、そんな作品たち。
「カタツムリ失踪」のお父さん、格好良いでしょ。
「春になれば」は、テレビドラマにでもできそう。
★3つ、7ポイント。
2017.01.30.図。
※重松清が好んで描く主人公たちが、いつのまにか同世代になっていた。間もなく追い抜いてしまうくらいに。。。
自分じゃまだまだ若いつもりなのだけれど、世間一般から見たらやっぱり“中年”の域に入ってしまったのだなぁと、哀しい現実を再認識(苦笑)。
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どこかのHPで「かっこ悪い中年像」を描く重松さんというような発言を見ました。確かにそうだけど、同世代の私から見れば、格好悪いというより「けなげ」という感じがします。
「かたつむり疾走」の父親にしても、スーツ姿に固執するわけではなく、なんとなく照れくささもあって最初から作業着になれないだけでして。。。。
そんな父親が偶然とはいえ、彼女の危機を救おうとして、逆にボコボコにされるのですが、それも決してかっこ悪くは無くて。。。。
何はともあれ、この作品では高校生の子供が、なんとなく父親を理解してくれてる感じが良くて、とても救われます。
それにしても、子供の視点から見た普通の大人を描くのが美味い作家さんです。
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【読み終わって感じたこと】
人生の何かに「負け」た人達を描いた短編集。みんな悩みや問題を抱えていて、何が正解かはわからないけれど、一筋の光に希望を抱いて、懸命に生きていくしかない。そんな風に思わせてくれる本。
【印象に残ったシーン】
『春になれば』で、先生が笑ってレオくんに抱きつく場面。どんなに酷いことをされても、不安定なコドモを全力で受け入れ、愛していきたいと決意する姿に、私はとても感動した。
【好きなセリフ】
「高見沢レオって、ぜーったいにカッコいいからね」
先生がレオくんに「新しい環境でも必ず前を向いて生きていけるよ」と伝えるこのセリフは、私の心に大きく響いた。レオくんはきっとこのセリフをいつになっても思い出して、心の支えにするんだろうなと思った。
【こういう人におすすめ】
・重松清の作品が好きな人
・人生のどこかでつまづいた経験がある人
・前向きな気持ちになりたい人