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安房直子コレクション 1 なくしてしまった魔法の時間 みんなのレビュー

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みんなのレビュー25件

みんなの評価4.6

評価内訳

  • 星 5 (17件)
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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
25 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

私のバイブルです

2006/03/21 14:12

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 安房直子さんが亡くなって、もう13年が経ちます。50歳という若さで安房さんが亡くなった時、悲しみよりも虚脱感が大きくて、「生きていたら彼女が生み出すはずだった作品は、どこに消えてしまうのだろう」と感じたことを今も、はっきりと覚えています。
 小学生の時に、はじめて手にした安房さんの作品は「北風のわすれたハンカチ」でした。単行本としてはデビュー後2作目か3作目の物だったと思います。以来、「風と木の歌」「ハンカチの上の花畑」など夢中になって読みました。雑誌「詩とメルヘン」や「MOE」などで掲載された作品をはじめ、初期の作品から、ほぼリアルタイムで読むことができた幸福な読者だったと思います。(ショックのあまりで、遺作となった作品は今も読めずにいるのですが・・・)
 多くの著作が絶版、品切れでなかなか手に入れられない状況が続く中で、それでも「好きな作家は?」と聞かれると安房さんの名を答えていました。安房さんの作品世界は、とても豊かです。悲しみや怖さを含め、人生の哀歓が色や手触り、香り、温度という五感とともに伝わってきます。
 ここ数年になって、安房さんの作品の復刊が続き、新しい読者を獲得していることは、本当に嬉しいし価値のあることだと思います。世知辛い今の世の中で、売れる本といえば、派手なもの、手軽に読めるもの、過激なものばかりと思っていたのに、本当に良い作品は時代を超えて読みつがれていくのですね。
 本書はシリーズ刊行されていて、安房さんの作品をテーマ別に収録し、巻末にはエッセイが収録されています。作品はもちろんですが、作品の生まれた背景や、安房さんの人柄など伝わってくるエッセイも、一読の価値ありです。
 2100円と購入にはちょっと思い切りが必要なお値段ですが、(出版社の採算は、これでも厳しいかもしれないけれど、頑張れ、頑張れ!)それだけの価値がある充実の内容。本棚に1冊ずつ並べていくのが楽しみです。1巻から順に揃えていくのも良いですし、自分の好きな作品の載っている巻からというのもありです。ちなみに私は、姪っ子の誕生日とクリスマスに1冊ずつプレゼント作戦を立てています

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紙の本

『鳥』他を収録

2017/03/12 08:11

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る

『さんしょうっ子』『きつねの窓』、それに何といっても『鳥』を収録。『鳥』は中学校の教科書に載っていて、作者名も作品名も忘れてしまいネットで偶然発見したものだったので、とてもうれしい買い物だった。海辺で繰り広げられる少年少女の恋愛物語で、中学生には強い印象を与えた。カーテンが風になびく擬態語が「しゃらっと」だったり感覚が瑞々しく大人が読むと身につまされる。ほかの短編も日本古来の素朴な文化に乗っていて、どれも良い内容で、作者のエッセイも収録された本格的な本づくりで評価できる。

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紙の本

安房直子の領域

2004/09/03 16:58

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:藤澤成光 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 初期の作品を集めたこの第一巻には、安房直子の言う「小さな魔法」がずらりとならぶ。第5巻収録のエッセー「私の書いた魔法」によれば、その雛形はロシアの昔話の魔法で、いうなれば手品のようなものだそうだ。だがその小さな魔法で、彼女は、たとえば「鳥」の少女の悲嘆、たとえば「だれも知らない時間」のカメの不思議な自殺をあざやかな微細画に描く。
 今、このように全集仕立ての形態でこれらを読むと、あらためて、この作家がただ者でなかったことがよく分かる。特に上記2編と「雪窓」とは、これらが書かれた時代の、まさに同時代文学だったことが、その文体の香りから漂うのだ。彼女も、一つの時代を、書くことによって生きた人だった。
 ところで、この巻のエッセーは作家になる前のことに触れたものが多いが、それならば作家自らが処女作と呼ぶ名作「月夜のオルガン」をぜひ収録して欲しかった。それは安房直子の魔法というものが、彼女のどんな喜びに根ざしたものなのかが、手に取るように分かる好編なのだから。第2巻の「オリオン写真館」のサルの子の運命、第4巻の「丘の上の小さな家」のかなちゃんの人生、など、これまで未刊行のものをこうして入れているのだから、もうひとふんぱつ、できなかったものだろうか? 第7巻の「うさぎ座の夜」も「花豆の煮えるまで」の小夜の物語で、作者の存命中に原稿はできていて、出版社に届いてもいたのに、刊行されなかったものだった。これは重要な作品だ。
 それに、この偕成社は名作「だんまりうさぎ」も刊行しているが、実はこれは12編からなるシリーズで、そのうち6編だけが2冊に分けて出ているにすぎない。このコレクションの機会に、12編そろいの「だんまりうさぎ」を読みたかったと思う。なにしろ、出会いからプロポーズまでの、象徴ふう恋愛童話になっているのだから。(このあたりのことは、拙著「こころが織りなすファンタジー 安房直子の領域」(てらいんく)に詳説したので、今はくりかえさない。)
 各巻末のエッセーの選び方は、非常に優れていると思う。グリムのこと、アンデルセンのこと、軽井沢のこと、市松人形のこと等々、彼女の人となりが、ことのほかよく吹き出ているものを丹念にひろって、腑分けして、収録している。頭の下がる仕事である。
 この機会に、安房直子という希有な作家の、この国に生きて書いていたことが、文芸文化の中にしっかりと定着して欲しいと、切に願ってやまない。

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紙の本

2019/10/12 20:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

さんしょっ子
きつねの窓
空色のゆりいす

夕日の国
だれも知らない時間
雪窓
てまり
赤いばらの橋
小さいやさしい右手
北風のわすれたハンカチ
エッセイ

エッセイも読めるのが嬉しいですね。

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紙の本

なつかしさと切なさが、胸の中に満ちてくる

2004/06/19 22:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る

指でこしらえた窓や、着物のたもとの中に広がっている風景の、鮮やかで美しいこと。安房さんが垣間見せてくれる異界の景色に、ほうとため息をついて見とれてしまいます。なつかしいあたたかさと、切なくなる寂しさが、くるん、くるんと心の中で回るような、不思議な気持ちに誘われます。

本書には、「さんしょっ子」「きつねの窓」「空色のゆりいす」「鳥」「夕日の国」「だれも知らない時間」「雪窓」「てまり」「赤いばらの橋」「小さいやさしい右手」「北風のわすれたハンカチ」と、巻末に八つのエッセイが収められています。作品で特に忘れられない(気に入った)のは、次の四つかな。

サンショウの木の中に住んでいる、お手玉の好きな女の子の話——「さんしょっ子」
耳のお医者さんのところに、耳の中に大変なものが入ってしまったと、ひとりの少女が飛び込んでくる——「鳥」
雪の中、おやじさんとたぬきが出しているおでんの屋台に、不思議なお客が訪れる——「雪窓」
遊び相手のいないお姫さまが、ああん、ああん、うわあ、うわあと泣いている場面から話が始まっていく——「てまり」

それから、安房直子コレクションの7冊では、どの巻でも何かしら素敵な話と出会うことができましたが、なかでも第4巻「まよいこんだ異界の話」と、第5巻「恋人たちの冒険」の2冊に読みごたえを感じました。

不思議な魔法が働いている安房さんの作品世界。またしばらくしたら出かけて行って、遊んでみたいなあと思います。

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紙の本

わすれてしまった時間をおもいだす

2004/04/09 14:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねここねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

普通は童話作家などは読む年齢層にあわせた表現とか内容とかに固執し表現が幼稚になったりしますが、安房さん作品は文体こそ年齢層にあわせているものの決して子供用に内容をあわせたり、言葉を選んでおらず、大きくなってからも十分メッセージがいろあせないで伝わってきます。こういう作品を短編オムニパスとして映像化してほしいし、とてもたのしめる。作品が約71篇とはすこし残念でたまりませんが読んで潤うコレクションたちです。

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2004/09/25 01:27

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2005/05/24 11:47

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2006/10/29 14:38

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2007/10/30 09:14

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2008/02/28 17:02

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2008/08/24 13:37

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2010/06/23 20:56

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2011/02/11 20:32

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2010/08/17 11:43

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