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お亡くなりになられたということで再読。
そうですねぇ、まぁ可もなく不可もなくでしょうか。
こんな狭い空間でそんなふうにコトが起きますかのぅ?と若干の疑問もありますが、まぁまぁそれは置いといて、ということかも。
また、タイトルとその説明に無理矢理感は否めない、触れないとあかんですか?という気はする。
最後に美保子の扱いの冷酷さに人間描写の深淵を見るか、雑過ぎると見るか、極端な意見に振れそうです。
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上田と東京の中年の逢引。
「寂しい人生を送ってきた人は、他人がよく見えるんだと思う。鋭さや頭の良さとは関係ない」
独身の2人なのにどこか 人目につかないようにしないといけないような淳蔵と佳世。
「ヒトリシズカ」の花は確か 小池真理子さんの著書にもあったような。
息子の信也の存在も この年齢ならではで大人を見ている目を意識させる。
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藤田宜永(ふじた・よしなが)は1950年、福井県生まれ。先の1月30日に亡くなった。
この「愛の領分」で、第125回直木賞・受賞。
主人公の淳藏(50歳代、妻を亡くしている)と恋人の佳世(39歳、独身)、ほか様々な男女の情の絡み合いが描かれる。
淳藏の昔の恋人・美保子が不治の病となって、また淳藏を恋うのも哀れである。
ハッピイエンドの結末は流し読みした。幸せな恋人たちは放っておいて好い。
作者は「愛の領分」としているが、欲情絡みの男の見方に思えてならない。
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20年くらい前に担当編集者にいただいて、中年の恋愛小説はちょっとなあと気が重くて読まずにいたのだけど、自分自身が立派な中年どころか初老に至り、ようやく読み始めるととてもよかった。その編集者さんには3冊の本をいただいて、これまで読んだ2冊もすごく面白くて、これも素晴らしかったので、いただいた直後に読んで感想を伝えたらきっともっといい関係が築けただろうに、本当に失礼した。しかし、やっぱりこの小説だけは若い時に読んでもピンとこなかったかもしれない。主人公と大体同じ年になっているのだけど、全然インポじゃなく、精力があってすごい。今更、ちんちんが元気でもしょうがないのだけど羨ましい。サスペンス調のところはドキドキした。若いころの回想シーンは、胸がつまる思いがする。
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あまりピンとこなかった
複雑な恋愛だし、心理描写も情景描写も繊細だったんだけど、何かいまいちピンとこなかった
大きな感動もないし、いい作品ではあるんだけれど…
自分がピンとくるものとピンとこないものの差が知りたい
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中高年の恋愛。普段読むものとは登場人物の年齢層が違うので、心模様や人生の向き合い方などの心情が新鮮だった。内容もさることながら、タイトルがとても良い。
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仕立屋の淳蔵は、かつての親友高瀬に招かれ、追われるように去った信州の故郷を35年ぶりに訪れる。高瀬の妻の美保子は昔、淳蔵が恋焦がれた相手だが、年月が彼女を変貌させていた。佳世と出会った淳蔵は年齢差を超えて惹かれるが、過去の事実が二人の恋情をより秘密めいたものにしていくのだった。直木賞受賞作。
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“静思果敢”な恋愛
ご本人が、「愛の領域」のあとがきに代えて、にて
そんなふうに表現している。友人の言葉とのこと。
人生の半ばを過ぎた50歳仕立て屋の男。
若い頃、友人の妻を好きになり、駆け落ちしようとした過去がある。その夫婦とは、疎遠としてきたが、妻の病気をきっかけに再び親交が始まる。
昔の恋にすがる女、浮気が治らない夫、すでに全てが過去となっている男。
この主人公の男の過去の恋愛と結婚、今、惹かれる奔放な女性との恋愛。
男に絡まる女性達の奔放さが、男の静思をきわだたせる。
大人というより、多々乗り越えた中年の静かだけど、確実な恋だなぁ。少し羨ましい。
「愛にも領分がある」
自分の愛情が伝わる領域というところか。
そのあたりは、納得できたわけでない。
藤田さんの奥様は、小池真理子さん。
夫婦で恋愛小説作家だったね。