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紙の本
意味を聞かないでいて、そのくせ誤用する−それが一番怖い
2004/10/08 21:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:安之助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「数多くの日本語の本を<上梓>してきた編集者・ライター集団。<象牙の塔>の住人や言語学の<泰斗>はいないが、出版界では<博覧強記>かつ<甲羅を経た>編集者が集まる日本語・雑学本の<梁山泊>として<つと>に有名」と、奥付にある著者紹介に、こう書かれている。そして<>で括ってある用語は「本書で<委曲>を尽くして解説」されている(注:実際の文章は、<>で括ってあるのではなく、太字表記)。このように奥付の著者紹介であっても、ちょびっと凝るあたり、遊び心が垣間見えて楽しい。
合計1000の日本語の解説は、それぞれ長くても100文字前後。だから、用語が自分の知識のレパートリーに入っているかどうか選別するよりも、そんなことは気にせず読んだほうがいいだろう。正しいと信じていた読みや、使い方の誤りを、本書で指摘されることもある。今年は台風が多いが、「台風の当たり年」のように、悪い意味で使うのは誤用なんだそうだ。
もっとも、私が一番面白かったのは本編ではなく、いわばわき道である「コラム」だ。大半が【日本語・素朴な疑問相談室】と題して書かれていたが、いま流行の“うんちく”のようなものである。例えば「ギザギザ—どこからきた言葉?」とか「鳩尾(みぞおち)—鳩の尾と書くのは?」という類である。付け合せのようなものだから、あんまり多くても焦点が絞れないのは分かっているのだけれど、もう少しあってもいいのかなと思った。
紙の本
語彙力はこうした本にあたるよりも読書の積み重ねで得るべきもの、とは思いつつも…
2004/11/27 10:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
誤用しがちな表現、最近は見かけないけれども格調と品位と教養の高さをうかがわせる熟語、試験に出る・出ないはひとまず措くとしても身につけておいて損はない故事成語などを1000集めた日本語レキシコン(語彙集)です。
私自身、本書に取り上げられている表現のいくつかについては意味や用途を取り違えていたものがあることに気付かされ、大変勉強になりました。
「おっとり刀で駆けつける」が「緊急時にとるものもとりあえず駆けつけること」であるとは思ってもみませんでしたし、「やおら立ち上がる」は<突然立ち上がること>だと勘違いしていました。(正しい意味は、「おもむろに、静かに立ち上がる」こと。)
また「極めつきのワル」とはいえない(「極めつき」は褒め言葉だから)ことも知りませんでした。
高校時代まで満足に読書をしなかったツケがこういう語彙力の貧しさに現れるのだなと痛感した次第です。日本語の豊かな表現力を大切にしたいものです。
折りにふれては書棚から取り出して、巻末の索引を頼りに読み返してみるのもよいかもしれません。
ただし本書に対して不満が全くないわけではありません。
取り上げているすべての表現に例文が付されているわけではないことにはいささか不満が残りました。単語や熟語をその使用例まで含めて説明してはじめて委曲を尽くしたといえると思います。
また、毛を吹いて疵を求む意図はありませんが、首肯しかねる例文もありました。
「焦眉の急」という表現そのものに既に「急」の文字が含まれていることからも明らかなように、この表現自体が「危険が迫っている、一刻の猶予もない」様子を意味しているはずです。ですから「焦眉の急を告げる緊急課題」という例文は「白い白線」「遺された遺族」の類いで、修飾語と被修飾語に意味の重複が見られるため、適切な例文ではなかったと思います。
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