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道長の冒険 平安妖異伝 みんなのレビュー

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みんなのレビュー5件

みんなの評価2.6

評価内訳

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紙の本

なんていうか、『平安妖異伝』のときは小説って感じだったんだけど、これはふるーい東映動画みたいな感じで、やっぱ夢枕獏の勝かな、っておもうわけ

2004/09/12 22:01

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

道長を主人公にした10の短編を収めた前作『平安妖異伝』に続くシリーズ。今回は、長編である。目次の「道長の冒険」「鶏娘子と黒仙人」「三妖女」「白童子の誘惑」「紅眼児の復讐」「火龍と金鶏」「凍れる都」「月下萬歳楽」を読むとそれだけで、異国情緒たっぷり(何だかバスのガイド風コメントではある)で、まさにそのとおりの内容なのだけれど、連作ではなくあくまで一つの物語である。

時代は、道長の若かった平安時代だが、何年とは明示されない、そういう時代の一月十六日のことである。道長は、一人物思いにふけっている。脳裏にあるのは、昨年、北山の奥で別れた音楽の申し子のような少年楽人、秦真比呂のことである。少年の父は月天子、母は伎芸天子というのだから、その超能力ぶりも当然である。その少年は、再来を約束したのに、一向に姿を見せる気配がない。

そんな時、都を襲ったのが異例の寒波である。京中の池はみな氷が張りつめ、舎人がたたいても割れぬほどの厚さだという。それどころか、鴨川の水までが岸辺近くから凍りだしているというのである。そんなことを藤原伊周から聞かされた道長の下に現れたのが、真比呂から使わされたという寅麿である。彼は「根の国の主、無明王こそが、この怪異のもとである」そして「主人の真比呂は根の国の地の底に閉じ込められている」というのである。

話としては、往きて還りしものがたり、というファンタジーの伝統を踏まえたもので、伝奇小説というよりは昔話といったほうが正しい。道長は青鹿毛(白馬のこと)にまたがり根の国に向かうのだが、そのありかは良くわからない。根の国、などというと島根や出雲あたりだろうと思うのだが、荒海を越えてまず向かうのが羊聴姚国である。これ以降、出てくる国名をあげれば三嶺国、宝来国、鶏頭国、東遊国、玄中国などで、その国名からは、中国をイメージしているのだろう。

登場人物というか仙人と言うかそういったものたちの名前も、日本では決してない。道長の妻倫子、その父源雅信、源高明、その娘の明子といった日本人が出てくるけれど、あとは黒仙人、雷神の息子雷五、北海龍王、白童子、無明王、雪女、紅眼児、月天子、夜の女神、毘沙門天、摩利支天、火ねずみといった不可思議なものである。

小道具としては、天暦の名器と世にいわれる龍笛がある。水龍という笛のうち大水龍は皇居に、小水龍は道長が持ち、話の中で思わぬ働きをする。他にも火の鳥の火矢、琵琶の名器曙光、紅梅の筝、響丸という笙といったものが、時代にふさわしい音楽を奏でる。その雰囲気を上手く出した装画は西のぼる、装幀は新潮社装幀室。

ちょっとアニメ風なせいか、読んで深い思いにとらわれる事は無い。夢枕獏の小説と、似ていながら明らかに違う。『平安妖異伝』の時より差がついてしまった。勿論、軍配は獏に上げる。

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2004/10/16 04:14

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2006/05/31 14:34

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2010/03/19 23:32

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2015/07/10 22:19

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