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イデアの洞窟 みんなのレビュー

2002年英国推理作家協会(CWA)賞最優秀長篇賞 受賞作品

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みんなのレビュー9件

みんなの評価3.3

評価内訳

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紙の本

いやあ、またまたメタミステリ。でもね、正直私には、本編以外の話を読み取る能力がなかった。厖大な脚注に秘められた謎ってか?

2004/10/23 06:51

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

さあて、問題作である。まず、私はこの小説の構造が全く読み取れないのである。大体、哲学人間を限りなく馬鹿にする私が、この本を選んだ理由、それはひとえにイギリス推理作家協会賞最優秀長編賞受賞作(多分、ゴールド・ダガーのことなのだろう)という蠱惑に満ちた言葉による。

しかしだ、この本くらい読書人を泣かせる本は少ないのではないだろうか。基本的に、難しい話ではなさそうなのである。訳文は、決してもって廻った、僕哲学しってんものねー、といった浅墓、痴愚魯鈍といったものでは全くない。ということで、メインの話はすんなり腑に落ちるのである。

しかし、である。カバーに書いてある紹介には

「古代ギリシア、アテネ。野犬に食い殺されたとおぼしき若者の死体が発見される。だが不審を抱いた者がいた 《謎の解読者》と異名をとる男、ヘラクレス。調査に乗り出した彼の前に現れるさらなる死体。果たしてこの連続殺人の真相は……
……という書物『イデアの洞窟』。その翻訳を依頼されたわたしは、物語世界を傷つけかねない頻度でちりばめられた象徴群に不審を抱く。ギリシアで「直観隠喩」と呼ばれた技法だった。だが『イデアの洞窟』のそれは過剰すぎた。やがて身辺に怪事が頻発しはじめ、わたしは何者かに監禁されて……
……という異形の形式が驚愕の結末へと読者を導く破格のミステリ。めくるめく謎の迷宮に「作者探し」の興趣も仕込む、イギリス推理作家協会賞最優秀長編賞受賞作。」

と書いてあるのだ。「……という異形の形式が驚愕の結末へと」私を導くはずなのである。にも係わらず、一向に驚愕しないのである。ただし、著者であるホセ・カルロス・ソモサ、出版元である文藝春秋、或は訳者である風間賢二に不満があるわけでは全くない、絶対にない、間違いなくない、きっとない、たぶん ない……

ともかく、メタと名のつくものならミステリであれ、純文学であれ、何でもござれの翻訳者風間賢二が言うのである、これはメタ・ミステリであると。そうなんだ、メタ化しているんだ…。っていうことは、それだけでも独立した物語となりうる、あの長い脚注ならぬ脇注に鍵が潜んでいる? いやあ、本筋が終えないので、端折って読んじゃったしなあ、今からもう一度読めっていっても、後にはマシュー・パールの『ダンテ・クラブ』が控えているしなあ、無理ですー!となってしまうのである。

で、とりあえず本筋の登場人物紹介。まず、探偵役である《謎の解読者》ヘラクレス・ポントがいる。わがままなヘラクレスに振り回される熱血哲学教師 ディアゴラスがいる。そして謎の中心に、非業の死を遂げた青年 トラマチウスがいる。さらに言えば、その母イティス、トラマチウスの友人ユーネオス、同じく友人で美少年の誉れの高いアンティスウス、その元教師でヘラクレスの知人ユーマチウス、放浪者でヘラクレスの旧友クラントー、その愛犬ケルベロス、彫刻家で詩人のミーナクマスなどがいる。

私にはメタミステリというよりは、分かりやすいミステリを核に据えた実験小説に思えてならないのだけれど、正直、1回読んだだけでは、この作品を少しも楽しんだことになっていない気がする。Webの書評誌などでは、難解、意味不明、哲学マニアには堪らないのだろうけれど、といった言葉が並ぶ。ただし、内容の無さを哲学用語や形而上的な会話で誤魔化した似非哲学小説でないことだけは確実に伝わってくる。

最低、三回読み直せば、絶対にハマル、そう思う。でも、一回しか読んでいない私は、その渦中にはいない。勿体無い気がするけれど仕方が無い。ということで、速読厳禁、要再読、乞熟読という要求に応えられる人にお薦めの一冊である。多分…

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2004/11/30 23:10

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2006/02/09 02:23

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2017/06/07 11:28

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2021/03/02 13:50

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