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塩田七生は階級主義者であり、大衆を唾棄すべきものと考えている。しかし、そんなベサツ論者が現代日本の庶民に向けて描くローマの歴史はとてもわかりやすく面白い。読者に対する愛情ではなく、作家である自分に対する愛ゆえに、彼女は颯爽と健筆をふるう。
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2004/11/11読了。
「ここを越えれば、人間世界の悲惨。超えなければ、わが破滅」「進もう、神々の待つところへ、われわれを侮辱した敵の待つところへ、賽は投げられた!」
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本屋に平積みされてるいわゆる「成功本」をいろいろと読み漁るにつれて、「成功って何?」とわからなくなり、原点にかえって歴史について、しかも歴史上の人物を中心に学んでみようと思ったのがきっかけです。
これまでの人生、私はあまりにも歴史を軽視しすぎてました(笑)
新しいことばかりを追いかけて、先端を行くことばかり考えてました。
今ももちろんそうなんですけれど・・・。
成功本って、楽してお金をもうけるとか、そういうことが究極の目的みたいな感じなんですけど(いや、ちょっと極論ですが^^)、楽してお金をもうけてそれで本当に私は満足なんだろうか?と問うてみて、あんまり満足感を得られそうにないなあと感じたのです。
小さいお城(会社)を持てば満足?
お金をがっつり稼げば満足?
それでいて暇をたっぷり得られたら満足?
この迷いがあるうちは、一歩が踏み出せないんですよね^^
何世代にも渡る偉人について学びながら、少し後ろに下がって自分の人生、そして息子達の人生を考えてみたいと思います。
カエサルは最高です。
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「ここを越えれば人間世界の悲惨。越えなければわが破滅」
「進もう、神々の待つところへ、われわれを侮辱した敵の待つところへ、賽は投げられた!」
ガイウス・ユリウス・カエサル
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有名な「ローマ人の物語」。塩野七海さんが来年、15年かけた末に完成させる予定の歴史物語の文庫版です。
「ローマ人」の物語は、ハードカバーの本のどこから読んでも楽しめる。しかし、どれだけ無理をしても全部読むことが不可能だとしたら、この「ユリウスカエサル・ルビコン以前」を薦めたいです。
ヨーロッパで一番有名なカエサル。天才カエサル。「人間の弱さにはあれほどの理解力を示したシェークスピアもカエサルの偉大さを理解することはできなかった」という趣旨の評価。どれもこれも人類史上最高峰の人間に捧げられた栄誉です。このカエサルがここにはたっぷり詰まっています。
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ついにカエサルがローマから裏切り者の烙印を受けてしまった。虚栄のポンペイウスとの合戦を前にして、終わる。カエサルとラビエヌスがルビコンを渡り、賽は投げられた。
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賽は投げられた!
国賊に貶められたカエサルがルビコン川を渡る。
汚名を雪ぐとは内乱を起こすということである。
新秩序構築のため元老院と対峙し、着々と変革を成し遂げてきた男に訪れる最大の試練。
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クラッススが欠け、三頭政治のバランスが崩れる。
必然的にカエサルは、偉大なるポンペイウスと退治せざる終えなくなる。
共和制打倒を明らかにしたカエサルに対し、元老院は最終勧告を発令。
運命のルビコン河に対峙し、カエサルは言った。
「賽は投げられた」
カエサルはついにルビコン越えを果たし、ローマに進軍する。
ストーリーにあふれ、あっという間に読めてしまいます。
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アレシア攻防戦。カエサルは5万を欠く戦力で、内と外を合わせれば34万近い敵を相手に戦う。ガリアにはヴェルチンジェトリックスという有能な人材がいる中、激闘を経てガリアを平定。 後半はクラッススがパルティア遠征より命を落とし三頭のバランスがくずれ内乱の様子がうかがえる。
「賽は投げられた」
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ガリア遠征中のカエサルにとっての懸案事項は、首都ローマでの政治闘争であった。元老院派にとってカエサルの帝政への野望はこの時点ですでに明らかであったが、共和制を最高の統治システムと見なす彼らにとっては、それは許さるべからざる野望であった。そこで元老院派はポンペイウスを担いでカエサルに最後通牒を突きつける。それは軍の解散と即時帰国であった。ガリアから帰還したカエサルは、本国ローマの境界線であるルビコン川で、ある決断を迫られることになる。
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8〜10巻通じての感想。
巻を進めるにつれて面白くなる!とくに政争についての記述が興味深い。やっぱ小説(?)は、思惑とか、内面を書いてこそだよな。
あらゆる面で神がかってるカエサルに惹かれるのは勿論だが、ポンペイウス、キケロとか類稀な才能を持ちながらも、人間味あふれる短所も持ち合わせた大物がいい味出してる。これが史実ってのが素敵だ。最後のラビエヌスの離反なんか殆ど映画を見てるような心持ちだった。
そして「犀は投げられた」場面で次巻に続く。なんと言ういい場面で・・・。
まさにロマンだ!ローマだけに(笑)
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Bien, muy intersante tambien!
Ya entiendo un poco sobre qué hacía en Roma B.C. 100 hasta B.C. 50,
qué hacía Caesal y porque el es tan famoso hasta ahora,
como enformába una gran pais Romanico......etc.
Quiza ahora entiendo un poco major sobre la historia europea.
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子が産まれて最近の車通勤のせいで読む量がめっきり減ってしまった。
知力、戦闘力、度胸、求心力全てを兼ね備えているカエサルの活躍劇がこれでもかとばかりに繰り広げられている。しかしながら戦の過程で略奪や殺戮を行うのはいただけない。その辺りがカエサルよりスキピオが好きだなぁと思ってしまう。親になったからだろうか、命の大切さをトミに感じる今日この頃。
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犀は投げられた!!
と、言う巻。
カエサルはさすが英雄気質です。台詞も決まってますし、部下や敵に対する態度が堂々としてます。
しかも戦争させれば向かうところ敵なし、政治家させれば鋭い改革案を次々実現、報告書のガリア戦記は2000年後の現代でも名著扱い・・・。
こうして書いてみると天は何物与えたんだ、って感じですね。
こらー天才扱いもされますわ。
とはいえ、そんな天才も何でも思い通り、ってわけでなくこの巻の最後で母国の政治家、元老院に最後通告を突きつけられ、武力行使を決意。勝負に打って出るわけです。
この勝負の行方がどうなるのか、歴史を知ってる人にとっては明らかなんですけど、もう少しこの英雄の描く世界を追いかけてこうと思います。
てなわけで、カエサル前半戦読了!
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カエサルの残した「ガリア戦記」や「内乱期」以前の物語にも章を割いているのが塩野さんのこの「ローマ人の物語」の楽しいところではないでしょうか? どちらかというとシニカルな目線を持っていらっしゃる(・・・・と KiKi は感じているのですが)塩野さんの真骨頂なのが「カエサルと金」、「カエサルと女」の章だと思うんですよね。 KiKi はね、人の持っている本質的な部分っていうのはそれが「仕事」に於いても、「私生活」に於いても、「恋愛」に於いても共通して表れると思っているんだけど、そういう観点でこの2つの章を読むと「カエサルがカエサルたりえていた本質」が凝縮されているように思うんですよ。
「金」に対するスタンスは極論すれば「蓄財」に走るのか、「目的を果たすための1つの要素に過ぎない」と考えているのかという2種類の考え方のどちらに思考が向いているのか・・・・みたいなところがあると思うんだけど、それがカエサルの考える「私利私欲には走らないが、私益を公益と一致させる」という思想的な土台を形作っていて、だからこそ若い頃から「借金王」になっても平然としていられたんだと思うんですよね。 これは「マリウスの時代」「スッラの時代」を生き延びてきたカエサルだからこそ持てた発想だったように感じます。 「いつ死んでもおかしくない」という想いを抱き続けてきた人間は現世において自身では使い切れないほどの「富を残す」ことよりも、後世に「名を残す」ことや「公共物を残す」こと、「文化を残す」ことに己の「生まれてきた意義」を託したくなるのではないのかなぁ・・・・と。
「女」に対するスタンスは極論すれば「人の心理」に対するスタンスのベースにあると思うんですよ。 もちろん「ダンディなモテ男・カエサル」が「つきあったことのある女に決して恨まれない」というのは、話としては面白いけれど、KiKi 個人としてはそこにこれまた「いつ殺されるかわからない」時代を生きてきた人間ならではの、人間観察のしたたかさ、人の心理を手玉にとる(・・・・というとちょっと語弊がありすぎかもしれないけれど)逞しさの表れがあるように感じます。 そういう心理操作の達人だったからこそ、少ない兵力でも多大な兵力でも組織を自在に動かすことができたし、ガリアという敵地に乗り込んで行ってそこを平定しようとする人間たりえたんだと思うんです。
(全文はブログにて)