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紙の本

小谷野敦って、要するに自分好みの美女が発言しない限り、単なる頑固親父なんだ。こういう人って突然右傾化するかもよ

2004/11/14 21:55

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、感じのいい装幀である。カバー写真、ちょっとセピア色がかったそれが抜群。しかも、その写真と上のほうの白い部分のバランスが実にいい。おまけに、タイトルの『俺も女を泣かせてみたい』の「女」が黄土色、「泣」が紫色で洒落ている。その下に小さくKoyano Atushiは、写真とあわせたセピアっぽいグレー、著者名も同じ色である。この素晴らしいデザインは、間村俊一。ただし、カバー写真の撮影者は載っていない。おいおい、問題だろうよ、そういう奥付の態度って、筑摩書房さん。

しかし、このタイトルはいい。例えば、この本に真っ先に興味を示したのは、女にもてない暦50年とならんとする我が夫である。次が高一長女。本つくりの妙というのは、こういうのを言う。とりあえず、なかなかもてない、とお嘆きの貴方には格好の本ではないのかと思う。

全体は大きく三つに分かれる。まえがき「裸の王様の耳はロバの耳」があって、第一部「私怨のち義憤ときどき逸脱」がある。14の小文からなり、本のタイトルとなった文章は、この第一部に収められている。第二部は「言葉の歴史 歴史の言葉」は15の小文、第三部は「日々これ不穏」は11の小文からなる。最後を、あとがき「バカ正直、あるいは美人好きについて」で締めて、初出一覧がつく。

小谷野の「見目麗しく才長けた女性好き」というのは、読んでいて楽しくなる。しかもだ、彼が憧れる対象というのが、一応、本のためだろう、普通のタレントやモデルを扱わない。ま、木村桂乃だけは他のエッセイで呼んだ記憶があるけれど、基本は大学の教員たちである。ということは、よほどのことでないと、小谷野が美女といっても私たちがそれを確認する機会は極めて少なく、結果として読者の妄想をかきたてるという結果となる。

まず、小谷野があげる美貌の教師や、あるいは彼が嫉妬する鴛鴦夫婦を「夫婦同業の辛さ」から書き出してみよう。猪口孝・邦子、岩井克人・水村美苗、黒崎政男・井辻朱美、与謝野鉄幹・晶子、高橋和巳・たか子、柄谷行人・真佐子、三浦友和・山口百恵、松任谷正隆・由美、広兼憲史・柴門ふみ、山下達郎・竹内まりあ、吉村昭・津村節子、藤田宜永・小池真理子、庄司薫・中村紘子、三浦朱門・曽野綾子の各夫妻。女性だけの名前で林真理子、俵万智。

小谷野の趣味がよく分かるのが「女学者幻想の構造」、そこの美女群は、木村治美、上野千鶴子、田中優子、猪口邦子(この人は「夫婦同業の辛さ」にも登場)、佐伯順子、山下悦子、小倉千加子、島崎今日子、田中貴子(あの貴子さんです)、戸矢理衣奈、河添房江、三田村雅子、田嶋陽子(この人は、ブスだし下品だし、「女バカ学者」として挙げられているので、誤解のないよう)、若桑みどり、綿谷りさ、中沢けい、見延典子、俵万智(彼女も「夫婦同業」に登場)、森村桂、高群逸枝。

第二部は「言葉の歴史 歴史の言葉」では、小谷野の小言小兵衛ぶりが目立ち、なんだこの人、こんなに堅いの、尊大だよなあ、女にゃもてないわな、というのが納得できる。とくに、夥しく生まれる新刊書籍にたいして、名作はその一割にも満たないのだから、あせって読む価値もない、というのは噴飯を通り越して、バカか小谷野はと思う。

しかし、私は第三部「日々これ不穏」で再び、肯くことが多くなる。特に、正直と誠実、子供と大人などについての話は、我が家では当たり前過ぎるものの、これが意外と世に受け入れられないという点で、小谷野ならずとも人間とは愚かしいものだと思うのである。ちなみに、先日、小谷野の本の奥付で結婚したことを知り、そんなー?と思ったが、この本のあとがきでは離婚したとある。経緯はいろいろあって書けないということらしい。ふむふむである。

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2011/01/30 06:23

投稿元:ブクログ

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