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ダンスがすんだ 猫の恋が終わるとき みんなのレビュー

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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
17 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ちょっとブラックな回文本

2010/03/24 23:44

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:marekuro - この投稿者のレビュー一覧を見る

たくさんの回文が収録されている本です。
本書の最大の特徴は、収録されている回文が
ブラックだという事でしょう。
そして、そのちょっと大人な回文に加えて
哀愁ただようような、ヘタウマなような絵が
全体的な退廃感を深めています。

評者は特別回文が好きなわけではありませんが
幸薄そうな黒猫がダンス(それも多分、チークダンス)
をしている姿が印象的で手に取りました。

本当はこの評も回文を取り入れたら・・・
と考えましたが、どうやら評者にはそのような
センスは微塵もないようで、しばし頭を悩ませた
後にきっぱりあきらめました。

先に収録されている回文がとっても「ブラック」
だと述べましたが、以下にいくつか引用。

      改ざん破格!飽きて懲りない脱税医。
      絶大な利己的悪か?犯罪か?
    カイザンハカクアキテコリナイダツゼイイ
    ゼツダイナリコテキアクカハンザイカ

      世の中バカなのよ
      ヨノナカバカナノヨ


     マカオに密輸。積荷オカマ
     マカオニミツユツミニオカマ


     猫は留守。デートに遠出する箱根
     ネコハルスデートニトオデスルハコネ


     男子らが泣きながら死んだ
     ダンシラガナキナガラシンダ


※本書は頁の表記が無いため引用の際の頁の表記は省略
3番目の「猫は留守~」は比較的、穏やかなイラスト
でしたが、その他に引用した回文についていた絵が
なんとも・・・。でした。いくつかは回文を見ると
納得できると思います。
わかりにくいのが「世の中~」の回文のイラストで
しょうけど、これは不倫カップルのコトの後という
雰囲気のイラストでした。
全体的に上記のようなトーンのイラストが大半を
占めています。

読後の感想ですが、はっきり言ってしまうと
くだらない。の一言に尽きます。
実用性は皆無だと言っても過言ではないでしょう。

だけど、こういう酬われそうもない
労力って、ある種の魅力を放っているような
気もします。
そしてこういう酬われそうもない労力に対して
敬意を払ってしまう自分もいます。


評者は最近本棚を整理したのですが、整理時の傾向と
して実用を重視した本は時間の経過と共に
中古本屋に売り払われてしまうケースが多いのに
対して、本書のような何の役にたつのか不明な
本ほど長く本棚に(ひっそりと)残っているような
気がします。
そういう意味では本書は長く本棚に残りそうな一冊
になりそうです。

本書は評者の家の本棚で、おそらくは
ビアス著 「悪魔の辞典」や
エドワード・アロイシャス・マーフィーJr.著
「マーフィーの法則」
垣下嘉徳著「路上の芸術」


等の不必要な知識を提供してくれる本たちの側に
並ぶことになりそうです。

くだらなさを通り越して質の悪いグラムロックのような
退廃感を満喫できる(かもしれない)本書。
wildcatさんの評
でも述べられていますが、「不思議な後味」と
ブラックユーモアに満ちています。
そういう作風が好きな人にそっとおすすめしたい
1冊です。



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紙の本

回文が織り成す不思議な物語

2010/03/07 22:06

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

『つかう本』で、回文の本として
このように紹介されていたのを読み、手にとってみた。

  回文を扱った本は結構多く、
  その中ではこの『ダンスがすんだ』は
  さほど難しくない部類といえます。

  でも、なぜかギュッと心がつかまれる、
  ふしぎな魅力があります。

  (中略)

  ペーソスたっぷりの絵はふっと笑わせてくれるとともに、
  回文にいったいどんな意味が込められているのか、
  思わず行間を読みたくなります。

この短い書評が味があった上に、
紹介されていた回文と絵もおもしろかったため、
『つかう本』の書評の中でも触れさせていただいた。

本書の副題が、「猫の恋が終わるとき」だった上に、
『つかう本』で紹介されていた7つの回文と絵が
なんとなく恋愛モノのような内容だったため、
恋愛的な回文ばかりなのかなと思っていた。

が、結構、ぶっそうな(?)ものも多い。

  薬の暗い快楽のリスク
  (クスリノクライカイラクノリスク)

  死の間際、酒場でばか騒ぎ、魔の死
  (シノマギワサカバデバカサガギマノシ)

  団結権だ!(ダンケツケンダ)

  改ざん破格! 飽きて懲りない脱税医。
  絶大な利己悪か? 犯罪か?
  (カイザンハカクアキテコリナイダツゼイイ
   ゼツダイナリコテキアクカハンザイカ)

長いものはよく見つけたなぁ、作ったなぁと思い、
短いものはよく気づいたなぁと思う。

一応、全部眺めるとストーリーがあるといえばあるが、
なんとも不思議な味がする。

そして、タイトルは、これしかない!と思った。

このタイトルの回文と前の回文の間にロマンスがあり、
このタイトルの回文と次の回文の間に行間があるのである。

この世界は、人間と二足歩行の猫が共存している世界なのだ。

良き肉体、開拓に寄与(ヨキニクタイカイタクニキヨ)と書いてあるところに、
働いていて亡くなった猫の墓が出てくるのだが、
そこには「2018~2034」と書いてある。

一体どんな時代でどんな設定なんだろう。

終わり方にしても、なんともいえない余韻がある。

英語は、単語の終わりの音をそろえるライミング(Rhyming)と
単語の始めの音をそろえるアリタレーション(Alliteration)で
言葉遊びをしていて、
それが歌にも絵本にも見られるが、
日本語も日本語にしかできない遊び方があっておもしろいものである。

回文は有名なものも多いが、
自分で見つけたり作ったりするのはなかなか大変であるし、
しかもそれで物語を作るとは、かなり高度なことをやっていると思った。

本書を手にした理由はもうひとつある。

本書も猫本であるからだ。

黒猫の彼女にセリフがあるわけではないが、
彼女の黒い姿は絵の中でかなり際立つのである。

医者が白衣だからかもしれない。

コントラストが必要だったのかもしれない。

とにかく彼女は黒猫でなければならなかったのだと思った。

驚いたのは、見返しにある著者写真のところに
真っ白な猫が写っていたことである。

本に出るのは黒猫だけど、著者は白猫を飼っていたのか・・・。

それにしても、不思議な後味の作品だったな、ばかり言ってしまうな。

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