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投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
第二巻。
主人公の春児は、命を長らえる代わりに宦官となるべく修行の日々。一方の文秀は科挙をトップの成績でパスし、エリート官吏の道へ。
二人を取り巻く環境は、この時点でも決定的にことなります。
清王朝末期、その時代に権力の座に君臨していたのは、西太后。
彼女は、歴史上その政治力と権力欲の強さで有名な人物ですが、この本では趣がややちがいます。
醜い権力欲は、時代の流れを冷静に見ている結果、自分が清朝の最期を見届けなければという使命感からくるものだということ。
真実はどうかはわかりませんが、彼女にそういった感情があったとしても不思議はないような気がします。
それにしても、この小説に登場してくる人々の個性豊かさは、読者の心に強い印象を残します。
とりわけ私が好きなのは、李連英。宦官のトップである彼(?)は人間の欲をストレートに行動にあらわす人。
ある意味、こういう生き方もあり。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
ページをめくる手が止まりません
2019/11/11 21:53
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投稿者:しろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
計4日ほどで1巻、2巻と読んでしまいました。
ページをめくる手が止まらないんです!(嬉しい悲鳴)
2巻では私の推しの楊様はほぼ出てこないのですが……、とにかく春児が大活躍です!(昴と書いてチートと読む。)
1巻では読者のほとんとが大后倒すべし…と思って終わると思いますが、2巻を読んでみると、あら不思議、どっちの味方でもなくなっていることでしょう!
帝派と后派の争いは今後の切ない展開を予感させます……。
唐突に乾隆帝時代の話も出てくることもあり、これから過去がどう絡んでくるのかワクワクしてしまいます!
3、4巻とも購入済みなので、また一気読みするつもりです!
主人公達の今後が楽しみ
2018/03/01 23:46
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投稿者:ポッター - この投稿者のレビュー一覧を見る
世にいわれる西太后は、清の国の衰退の要因となった権利者のイメージがある。作者はその非情さを描くとともに、素顔の弱い部分をも描き、歴史の綾を綴っております。
主人公達がその権力に近づく事ができて、どの様な役割を果たしていくのか興味は尽きない。
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さて、主人公の春児さんも文秀さんも天に導かれて、檜舞台へ
あがりつつあるです。少しでも知ってると、もっと面白いかもしれないですが、
歴史の得手不得手関係なく、お読みできるかと存じます。
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清帝國は何故亡んだのか?
同じやうに帝國主義列強の侵略にさらされて、日本は江戸幕府は崩壞したものの大日本帝國として再生したのに、
國力からいへば比較にならぬほど強大な清帝國が滅亡したのは何故なのか?
その理由は樣々あるが、よく云はれることに以下の2つがある。
まづ第一に、科擧によるがちがちの官僚制度が整備されてゐて、新しいことを行なふに際してのエネルギーに缺けてゐたこと。
次に、宦官が裏の力を持ち、宦官に取り入らねば皇帝に話が通じなかつたこと。
さて、本作品はまさに亡びゆく清帝國を描いてゐる。
主たる登場人物のうち、一人は科擧に合格して進士登第を果したエリート官僚。
もう一人は、かつてそのエリート官僚の使用人だつたが、自ら一物を切除して宦官となり、西太后の寵臣となつた。
この二人がそれぞれの立場から激動の時代を乘り越えんとする。
いづれも國のために出來る限りの力を盡すのだが・・・
この小説には世界史で習ふやうな歴史上の人物がたくさん登場する。
康煕帝、乾隆帝、光緒帝、西太后、李鴻章、袁世凱、康有爲、伊藤博文など。
そして郎世寧ことカスチリオーネのエピソードも織込まれてゆく。
この作品を讀んで、清が亡びた理由は、先に擧げた二つだけではないことがよくわかる。
確かにこの二つは日本との違ひといふ上では大きなことだらう。
しかし、本當の理由は、大きな歴史の流れそのものだと云つてよいのだと思ふ。
それでは何を云つたことにもならない?
さうかもしれない。
しかし、この小説を讀んでみれば私の感想も理解できやう。
この小説の主人公は、亡びゆく清帝國そのものであり、歴史のうねりそのものなのだ。
2004年11月30日讀了
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舞台は、西太后の仕切る宮廷へ。西太后の、贅沢を尽くし、気に障ると使用人を打ち殺す恐ろしい姿と、光緒帝を愛し、国を憂える姿の書き方に驚きました。西太后に仕える春雲と、対立関係にある皇帝に仕える文秀のこれからが気になります。中国宮廷のことがわかる点も歴史好きにはオススメ。
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えー、春児って男前やったんですね。知らんかった。てか、「オイラ」なんて言ってた頃とは比べ物にならない位頭角現してますよ、びっくり!文秀が優秀なのは始めから分かってたけどサ。春児が異例の大出世して今後文秀とどんな人間模様を描いてくるかがとても楽しみ♪しかし、?巻では乾隆帝とカスティリオーネとのお話はなかったね…。好きやったのに。しゅん。。。。(20060326)
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『中国歴史小説』 取っつきにくさはあるが、読めば止まらない。科挙、宦官、男の死に様を見届ける女、母性愛、夢と希望の昴。4冊とおして、心を打たれて涙が流れた。
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宦官ってすごい。麻酔なしで術後3日間は水を飲んじゃ駄目だなんで、不衛生極まりない状態で無事宦官になれる人はラッキーだったんですな。
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『「何を言ってやがる。手足の揃ったおまえにできないことはひとつもない。人間はできないと思ったら、まっすぐに歩くことだってできやしねえんだ。町に出て、ぐうたら生きているやつの格好を見てみろ。どいつもこいつも、野良犬みてえによろよろと歩いてやがる。胸を張って、しっかり前を見ながら歩くことが、一番むずかしいんだ」』
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皇后派と帝派の対立が激化してくる中、春児と文秀の間にも溝ができる。ハラハラドキドキ。次の展開が気になります。
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中国は清の時代の歴史小説。最初こそ登場人物の多さや、慣れない漢字の多さに抵抗があったが、読むに連れてその面白さにハマッタ。大傑作。「中原の虹」は続編。
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【2006.08.05.Sat】
昴の星の導きにより天下の財宝を全て手に入れるとお告げのもと、貧しき糞拾いの少年春児は都へ上る。科挙の試験を受ける幼馴染の兄貴分文秀と共に。春児は西太后に仕える宦官として、文秀は高級官吏として、互いの立場を違えたまま時代の激流に飲み込まれる。中国の歴史はほとんど触れたことがない。だが、読後調べてみると、ほとんどが事実に基づいて描かれていることがわかる。浅田次郎の造詣の深さに驚く。広大な土地の物語は、さすがやはり壮大なものである。そして人の一生も限りない広がりを持つ。宿命に縛られる者、覆そうとする者。それこそ4億の民全ての思いが交錯し、それが黄砂となり降り注ぐ。どれが善でどれが悪かではなく、存在そのものが尊い。そんな人々をこの物語の中でたくさん見ることが出来た。
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宦官になるため鍛錬の日々をすごす春児と、官吏となって政治の中枢に進む文秀
袂を分かった二人がそれぞれの道を進んでいく様子がとても爽快!
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2007年5月21日読破。乾隆帝のお話が面白いです。昔漫画で読んだ香妃のお話って本当の話だったんだぁ〜とびっくり(漫画とは内容が違ったけど)。時代を前後しながらお話が進む展開は読んでて楽しい。西大后の性格が妙にかわいくてイメージが変った。