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現実にふれるのを恐れつづけた桓帝(第十一代皇帝)によって、後漢はその耳目を失い、幼稚さを払拭できない霊帝(第十二代皇帝)によって、その権威を失う。
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この巻では、曹操の祖父である曹騰が二度に渡って清河王の登極を阻む所から始まります。後漢の歴代皇帝は凡庸・幼君が多かったのが、衰亡した最大の原因かと思っていました。ですがもし清河王が人を見抜く目が有り(宦官を全て嫌悪するのでは無く)、登極すれば後漢王朝はもう少し延命したかと思いました。
この巻では梁翼が暴風のように王朝に荒し廻っている様が中心に描かれています。彼のように無能な外戚が跋扈するのは儒教(家)のせいかと思いました。外戚と常に対立する宦官について、作者は宦官を必要とする体制を作った洪武帝の不明を述べていますが、宦官は皇帝に侍するものですから、宦官の暴弛は本来抑えられる物だと自分は思います。問題は、立身出世の手段として安易に宦官になるのが多かった事の方だと思います。
終盤では曹操・劉備・孫堅ら乱世の英雄が登場し、黄巾の乱が遂に起こります。これからがようやっと本筋です。続刊に期待です。
また、正史が元になっているので曹操が主人公のような扱いです。曹操の若年時代が描かれているので一向に構いませんが。この本を読んで昔、光栄から出た「三國志曹操伝」を久しぶりにプレイしたのですが、虎牢関の戦いで絶対バグるのだけどいったいどうしたら・・・。
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質帝から霊帝、黄巾の乱まで
跋扈将軍と呼ばれた梁冀の質帝毒殺とその栄華と没落。
宦官と陳藩ら清流派の攻防、党錮の禁。
そして黄巾の乱・・・。
梁冀って凄いねえ。
董卓なんか目じゃねえぜ。
でその董卓も面白いなあ。
皇甫嵩格好良い。
こんなに皇甫嵩にスポットがあたった三国志があっただろうか!(反語)
蒼天航路でその名前を知った陳藩や張奐も出てきましたが陳藩渋いですね。
黄巾の乱での曹操と董卓の思考の違いが面白い。
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2巻の後半になって漸く曹操、孫堅、劉備、他に黄巾など、三国志らしい言葉が出てきましたねー。
このペースだと全何巻になるかが怖いw
その分描写が細かくて読み応えもあるからいいんですけどね。
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この後半から黄巾の乱という所謂三国志の始まりになります。
前半は梁太后の弟・梁冀の悪逆非道によって後漢王朝滅亡へと導かれた経緯が訥々と描かれています。その中で、名臣たちの命をかけた上疏がとても光ります。
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まだ登場人物の中に知ってる名前が少ない。
最初はとっつきにくかった硬い文章は、全く気にならなくなってきた。
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質帝、桓帝、霊帝の時代。梁太后の兄、梁冀の悪。その後宦官の曹節、王甫ら。李固、李膺。黄巾の乱、張角。盧植。
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再読。三国時代にいたるまでの漢の様子が詳細に描かれており、また、諸説も載せてある。三国志ファンは必読!
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しばらくあいて、久しぶりに読んだ第二巻。
ようやく、黄巾の乱。曹操や劉備がようやくでてきつつあります。
長い長い歴史を順に読み解くように、丁寧に丁寧に。
そうすることで、三国志の世界が迫ってきます。
読むのは時間かかるけど、読破していきます。
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ようやく霊帝の時代になって、黄巾党とか出てきた。
たしかに、チャンバラをやる前に、「なぜ後漢朝がだめになったのか」が分からないといけないは分かる。
でも、ようやく入り口に来たって感はある。
ではその後漢朝の問題は何かだけど、私には、システムの問題を個人の能力で解決しようとしたことだと思う。外戚、官僚、宦官、といった政府組織の問題ですらなく、社会哲学の問題であるように思える。
善悪正邪を考える際に、個人と社会が分離されていないからこうっていると思う。
しかしそれを、前近代に求めるのは酷だろう。むしろ、近代の偉大さを、逆に思う。
別の言い方をすれば、人治が過ぎるということで、今の中国人はどういう思いでこの歴史を読むのかな。
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奸臣が続々登場し、その中でこちらまで良心が麻痺していく思いがする。第8代・順帝の皇后の兄として権力を握り、梁冀が沖帝、質帝、桓帝の時代まで悪行の限りを尽くし、高官たちが手をこまねき、権力にすり寄る姿は痛々しい。今も身近なところで起こっている情景である。桓帝が5人の宦官と梁冀を打倒する姿は順帝を擁立する第1巻の繰返しそのものだ!光武帝の国づくりの基本構想そのものに問題があったというのが著者の考えだろう。ここまで皇太后そしてその兄が実権を握ることの繰返しは日本では有り得なかっただけに不思議な話。孫堅がようやく登場。そして曹操、劉備、孔明が。司馬懿の父・防が曹操を「行政より、尉(警察)に合っている」と評し、後日曹操との歓談の場面が楽しい。三国志の世界が待ち遠しい。
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最後の方でようやく知ったメンバーの名前が出てきて、これからあの世界に入れそうですね。
しかし、ひでえ世の中。まあ、あの国はずっとそう云う国ではあるんですがね・・・
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後漢第8代皇帝・順帝の后であった梁皇后は、順帝が崩じたあとも、9代沖帝、10代質帝の摂政として政務に忙殺される。
この梁太后は比較的良識ある人物であったが、当世の不幸はその弟である梁冀が、皇室の外戚であるというだけで、権力を笠に着て、暴政の限りを尽くしたことだろう。
梁太后には、李固らの有能な側近がおり、梁冀の暴走を抑える形で善政を維持していたが、梁冀が権力を増長させ、宦官たちとの甘汁の連携体制ができあがってくると、ついには李固らの賢臣を排斥し、さらには自身に敵対感情をいだく皇帝(質帝)さえも毒殺してしまう。
質帝を亡き者にした後は、自らが推す桓帝を立て、妹の梁瑩を后に送り込み、天下をほしいままにする。この政治体制を喜んでいたのは宦官たちのみだ。
しかし、この桓帝が愛した梁貴人を排除しようとする梁冀に対し、桓帝はそれだけは許せず、ついに梁冀を誅殺する。
しかし、悪の根源・梁冀が誅殺されても全く世の様相は変わらない。なぜなら甘汁の中に生きる宦官の力が衰えていないからだ。第12代霊帝の時代まで、この乱れた世相は続くのである。
こうした世の乱れの中で、一つの宗教勢力が拡大していく。張角が率いる太平道の信者の勢力・黄巾族だ。すなわち、これまでの悪世に対する不満の爆発と言えるだろう。瞬く間に勢力は拡大しただけでなく、その勢いに便乗する様々な勢力が暴発した。
これが三国志の物語が始まる前夜の光景である。
この時代に、劉備玄徳、曹操、孫堅が誕生する。161年に劉備玄徳が生まれ、それに先立つ155年に曹操、156年に孫堅が誕生する。
さらに179年には司馬懿仲達が、181年には諸葛亮孔明が生を受ける。
第二巻では、この乱世の英雄達の名前が登場し、いよいよの期待感がこみ上げてくる。第二巻の最終部では、曹操の初陣の模様が描かれていた。
学問に精通している者が任じられる「議郎」に推挙された曹操が、今度は黄巾の平定のため騎都尉に推挙される。つまり曹操は文武ともにずば抜けていたということだ。
初陣は胸のすくような活躍で成果を挙げた。
さぁ、第三巻の展開はいかに。
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幼い帝を毒殺し政敵を死においやる暗澹たる人物・大将軍梁冀。後漢が生んだ夢魔のような人間をえがき尽す。
<amazon商品詳細より引用>
皇帝の外戚と宦官の権力絶頂期。
臣下にとってもわからない皇帝が桓帝。
優れた行政官たちを逮捕して投獄し、佞臣の臣を喜悦させ、
天下の民を失望させる。
王朝最大の過失であろう。
皇帝の桓帝の非力と凡才は王朝の命を着々と削っている。
桓帝の死に伴い、太后とその父による外戚政治が始まり、
宦官たちの権力の撲滅を図るが、
激しい逆襲にあい、返り討ち状態になる。
曹操が生まれ、孫堅が生まれ、劉備が生まれ、
董卓はまだ非道な人物ではない時代。
そして、まだ是非善悪のわからぬ齢の霊帝の即位となり、
宦官の絶大な権力のもとで政治の混迷は続く。
諸葛亮と孫権もこの頃に産まれる。
張角の太平道も拡充されており、黄巾が広まりつつある。
30歳くらいになった曹操は黄巾賊討伐の将に抜擢される。
張角討伐に董卓が差し向けられる。