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笑犬楼の逆襲 みんなのレビュー

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みんなのレビュー6件

みんなの評価4.0

評価内訳

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紙の本

このカバー、まさに山藤デザイン。それにしてもなんと美しい色だろう。しかしだ、中は毒がいっぱい。特に「戦争なくして何の人生じゃ」が改憲論の底流だと思えば、これは凄いことです

2005/01/23 20:29

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、抜群のブックデザインであることを最初に書いておく。カバーの地の色がいい。一歩間違えば早稲田カラーとなってしまう、その微妙な一歩手前で留まったお陰で、現在は集金マシーンと化してしまった私学の雄と間違えられずに済むのは幸いである。む、何か変か? その装幀は山藤章二。勿論、筒井康隆大明神のトレードマークつき。

でだ、この本はスキャンダル雑誌として名前を売った「噂の真相」に1998年から2004年4月、雑誌が廃刊になるまで「狂犬楼の逆襲」というタイトルで連載されていたもを中心に纏めたので、「狂犬」が何故「笑犬」になったかというあたりは、このエッセイ集に詳しい。まさに、日本のマスコミの愚かさを象徴した文学上の、というか文化上の大事件があり、その中心にいたのが筒井大先生ということになる。

それが、あの有名な筒井康隆断筆事件であり、この本は断筆宣言解除後の筒井の勝利宣言の書でもある。とはいえ、その間に筒井康隆を取巻く環境、というか文学界は大きな変化を起こし、まさにアメリカ並みの一億総白痴化が進行、読書といえばベストセラーしか読まない人間が増加、相対的に筒井の文庫が一時期より売れなくなり、筒井は生活費を稼ぐためにホリプロの芸能部に所属(ジャニーズ事務所や吉本でないところが、素敵!)、芸能人の作家の二足の草鞋を履くことになる。

そして、筒井は生活苦のために彼の家にあった絵画を手放すことになる。それが「ミレー「鵞鳥番の少女」を手放した」という一文になる。作家というものは、転んでもただ起きないものなのだ。各話は、4頁で完結。ということで、タイトルを書くことは余りに無謀である(一瞬、タイトルだけで書評を埋めたら、これまた面白い試み、という誘惑に駆られたが、得るのは虚名だけなのでやめておこう)。

そこで、面白いもののみあげれば「笑犬楼の逆襲」から東京の現在の自宅を作るきっかけ「家を買う話は沙汰やみとなってしまった」。断筆宣言の元凶、朝日新聞社のバカ代表本田記者「ことばの豊かさは、成熟した文化を維持する上で絶対に必要だ」。三国人発言の妥当性「石原慎太郎は徹底せよ」。政治家の汚職「個人情報保護基本法案並びにマスコミのスキャンダリズムを批判する」現在の改憲論者、老人の意識「戦争なくして何の人生じゃ」イラク戦争の「シラク「お前アホか。」ブッシュ「何でやねん。」」英語力「政治家に免許がなくていいのか」行政の怠慢と政治家の責任逃れ「阪神ファンではないが、道頓堀川は川浚えをせよ」。


「阪神大震災はいまだ終わらず」からは、少子化を扱った「子供について」。「二十一世紀の新しい読者に向けて」からは石原さとみにふれた「ゴダケンと珠子」。「古典から今への美意識」では丸谷才一『輝く日の宮』を扱った表題作と、どうも文藝賞を皮肉ったらしい「『阿修羅ガール』を推す」。「「創作の秘密」から「昨夜の献立」まで」は全文といったところだろうか。

それにしてもだ、筒井康隆健在である。神様はこうでなくてはいけない。でも、東京の自宅のことをあそこまで書いてしまっていいのだろうか、私だって娘たちと探検に行きたくなる。過去に買い集めた筒井康隆初版本をリュックに詰めて、早速表参道巡りをしてみよう。もしかして、本当に筒井先生にであったりして。そう、管直人の家の丁度反対側あたりが、断筆王の自宅かもしれない。思っただけで幸せな気持ちになれる。ナムアミダナムアミダ…

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2005/01/09 18:23

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2009/01/09 16:04

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2012/06/06 13:11

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2021/09/19 12:48

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2022/01/29 16:57

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