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紙の本
堀江貴文社長の仕事のやり方
2005/03/13 13:54
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさぴゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
球団買収、ニッポン放送買収と昨今(05年度3月頃)市場を賑わすライブドアの堀江貴文社長の仕事のやり方を描いた著作。3著作の中の時系列的には最初に来る著作で、まだ社名がオン・ザ・エッヂだったころに年商100億円(現在は300億程度)企業を7年半で育て上げた頃のものだ。ちなみに創業者(ファウンダー)回想録や自伝を書くと、その会社が傾くというのは、アナリストの間では有名な指標です。そういう意味では、フジサンケイグループへの強引な提携の呼びかけなど、彼が前へ進む意志を失っていないことは、まだまだおもしろいものを見せてくれそうです。05年の前半は旧既得権益への挑戦という意味で、ホリエモン・ウォッチャーは、やめられません。
1.『100億稼ぐ仕事術』
2.『稼ぐが勝ち』
3.『儲かる会社のつくり方』
いまのところ、上記3著作が出版されている。1.が仕事の仕方で、2.が儲けを重要視した社会への挑戦、3.は儲けをモチヴェーションとした上場での実戦編と分類できます。
この『100億稼ぐ仕事術』の個人的な感想は二つ。
一つ目は、普通の起業家・経営書であると素直に感心したこと。いかに、テレビの放送というのが事実を歪ませて印象のみで視聴者を洗脳するかが、よくわかる。
二つ目は、ビジネス書をそれなりに読んでいる読者にとっては、「なんら目新しい仕事のやり方がないということ」。これはレベルが低いと主張しているのではなく、非常にオーソドックスだということ。だって、「飲みにケーションは大事です」とか書いてあるんですよ(笑)。唯一当時目を引いたのは、一日5000通のメールを処理するという部分。
ただ、IT企業のビジネス書としては普通すぎて、多分役に立たないと思う。本人が書いたのか、ゴーストなのか中身は薄い。やはりビルゲイツの『思考スピードの経営』のほうが格段に上のIT経営指南書だった。逆に言えば、読みモノとしてはホリエモンのコアは出てこない。しかしライブドアの経営という実績からも、彼の仕事術の評価はこれからされるべきであり、まだ抽象化はされるには早い気がする。
ちなみに、この後の著作で堀江さんが「金の亡者」とか「人を平気で切る冷酷」という感想が、あちこちで聞かれるが、それは低レベルの意見だと思う。起業家・経営者は、言わないだけでかなり日常に生きる人間よりも情動は濃いし、金の亡者で、冷酷な情勢判断ができるのは当たり前。彼が若くて素直で、かつソフトバンクの孫正義さんや楽天の三木谷浩史さんよりも、日本の旧勢力におもねっていないだけ。利益がほぼ金融であったり、無から投資資金を捻出して買収を繰り返す手法は、ほとんどすべてのインターネット関連新興企業に共通します。個人的には、なぜ彼だけがバッシングされるのかが理解に苦しむ。冷酷で酷い経営者というなら、よほど昨今有名な西武グループや無責任な官僚や大企業の社長たち旧世代の方が、酷いと思うのだが。しょせん、日本社会は、権力ある(=お上)には逆らわない雰囲気があるのだ。そんななかでドンキホーテのようにチャレンジする彼の姿勢は、僕は嫌いじゃない。よく「壊すだけ」で「新しいヴィジョンがない」といわれるが、日本社会は既得権益でがちがちに硬直化しています。むしろ、いまを幕末に例えるならば、退去して時代の仕組みを壊す『クラッシャー』こそ必要であって、未来を語る必要はないのかもしれない。
紙の本
編集者コメント
2005/02/04 10:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ソフトバンクパブリッシング - この投稿者のレビュー一覧を見る
「サイバークリック」「melma!」をはじめとする人気ウェブサービスや、リナックスベースのOS「Lindows OS日本語版」の独占販売、M&Aによる積極的な事業展開などで話題を集めるオン・ザ・エッヂ堀江社長が、自ら仕事術を公開している。7年半で年商100億の会社を築き上げた1972年生まれの若きリーダーは、どんな環境でいかに仕事をしているのか。
「ヒト」「ジカン」「ジョウホウ」「カネ」「ツール」の5章からなり、テーマはクライアントを増やす営業のコツ、会議や打ち合わせの時間短縮方法、仕事の効率アップや時間管理術、データ管理や情報収集術、コスト管理法など幅広い。ノウハウは具体的で、営業トークや相見積もり、あるいは健康に関する話題にも及ぶ。業界の最先端ながらも、名刺で話題づくりをしたり、お酒の席での「ノミニケーション」を大事にしたりという地道な部分が印象的だ。
もっとも興味深いのは、「1日平均5000通」を処理するというメールベースの仕事術である。その処理テクニックとして、キーボードショートカットの利用や速読術、内容ごとの分類・処理法などを公開している。また、すべての「タスク(やるべき仕事)」をメール化して自分に送ったり、情報収集や仕事上のコミュニケーションをメーリングリストやメールマガジンで行ったりもしているという。このメールによる一元管理に堀江の真骨頂がある。
このほか、愛用するソフトやブラウザ機能、携帯電話などのツール紹介や、おすすめのウェブ・サイト情報も興味深い。あふれる情報の処理やツールの選択、カスタマイズなどで悩んでいる人や、その一歩進んだ活用法を知りたい人は参考になるはずだ。(棚上 勉)