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紙の本
バラに囲まれた日々
2008/07/06 17:25
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「都会のマンションの小さなフール・バルコニー。
ローズ・ガーデンと呼ぶのには、あまりにささやかな空間だが、
六十鉢のバラがいっせいに花開く五月、
私にとってそこは最高のバラの園となる。」
つくづくいいなぁ~と思う。
国内外の美術館に作品が収蔵されている写真家の松本路子さん、
二十年間共に暮らした連れ合いを突然亡くし、ひっそりと一人暮らし始めた自宅マンションでバラを育て始めた。
そこで咲いたバラの写真を撮ってカードを作り、友達をぽつりぽつりとバラの咲くバルコニーに招待し始めるようになる…。
そのうち、毎年バラの花の盛りが近づくと、お客さまが大勢つめかけるようになった。
そんな松本さんのバラに囲まれた日々を綴った一冊。
もちろん写真家の彼女が撮ったバラの写真がいっぱい。
その美しさに、しばしばページをめくる手がとまる。
愛情を込められた育てられたバラのなんと美しいこと!
バラ初心者の私にとっては、ほんとうにため息が出るの一言です。
中でも目が離せなくなったのはアンジェラというバラ。
さほど大きくない鉢植えなのに、そこからつるを大きく広げ、咲いたバラの花の数が、それはもう数え切れないほど。
それはそれは見事な眺め、でした。
実は今年の春にバラの苗をいただき、マンションのベランダで育て始めたのです。
いろんな種類のものをいくつか。
それぞれがつぼみを持ち、次々に咲いていきました。
それがある日じっくり見ていると、茎にびっしり虫が付いてるのを見つけてびっくり仰天!
あれ、まぁ。
これ、どうしたらいいの?
そんな思いをしていたところに、出合ったのがこの本なのでした。
「私のバラづくりも、マンションの四階で病虫害が少ないとはいえ、最初のニ、三年はかなり手をかけていた。
父に聞いた木酢液を使用する方法と、手で虫を捕る戦術でなんとか乗り越えたが、…」
木酢液と手で虫を捕る戦術!
こんな方法があったのかと早速手で虫を捕る戦術を試してみました。
なかなか良い方法だと一人でにんまりしつつ、
願わくば、うちのバラたちも松本さんのバラのように
来年も再来年も、その次の年も続けて咲き続けて欲しいと切に思ったのです。
そして六十には及ばなくても、少しづつ増やしていき、バラの季節にはお客様を招待できるようになりたいな~と思わずにはいられませんでした。
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