紙の本
昭和40年代の人たちの隠れた楽しみ
2005/07/10 23:00
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
長い物語の途中をああだこうだ言うのは、非常にむずかしい。しかも、かなり多くの人が実作品を見てしまっているだろうという所でものを言うのは、さらにむずかしい。それでも、何か語らなければという気にさせるものがあるのが、『20世紀少年』であり、浦沢直樹なのだと思う。そしてもう1つ、何かを語らなければという気にさせられるものがあるとすれば、この物語に出てくる主要人物たちが子ども時代を過ごし、作者である浦沢直樹も子どもとして過ごしたであろう昭和40年代を、同じように子どもとして過ごした同世代の者だから、といったところか。
この19巻にも、私たちの子ども時代を思い出させてくれるアイテムが多く登場している。ページをめくるごとに、マス大山の山篭り、眉毛そりの話だし、ゴアは出てくる、デスラー総統も出てくる、ナゾーにショッカーも姿を現す。ところどころ30年代も顔を見せているのは、さらに時代を感じさせようということなのか。
全編を通じて、40年代に子どもだった人の子どもの頃の想像の未来をなぞっているという不思議な感覚があるのだけれど、これが今の若い人たちにどれくらいわかってもらえるのか、自分の子どもたちが面白がって読んでいるのを横で見ながら聞いてみたくなるのだ。でも、聞かない。彼らにはきっと、彼らなりの面白がりがたがあるのだろう。そこへ、「マス大山と言うのはなあ、・・・」なんて言ってみたって、親父の昔話にしかならないのではないか。
すみません。19巻のコメントには何もなっていません。未だ話は途中です。本の帯には「連載六年、物語は、終局へのターニングポイントへ・・・!!」なんて書いてありますが、思わせぶりな大コマが何度も出てきて、「これがどうやって終局へ向かうんだ」という感じです。でも、それはそれとして、やっぱりマス大山なんかが出てくるとほくそ笑んでしまうのでした。
紙の本
冗漫なやり取り
2018/08/28 23:19
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投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る
ようやくまた少し謎解きがされます。ケンヂの怠惰な正義感と“総統”のナイーブな悪が冗漫なやり取りを繰り広げます。
紙の本
シリーズ幕引きのための冗長な準備の巻
2016/08/21 17:27
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投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ当初からの登場人物である優男の
「殺し屋」、今では関東軍総統と呼ばれる
彼の幕引きにほぼ一巻を費やしています。
シリーズ延命のための冗長なエピソードの
追加です。
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死んだと思っていたケンヂが還ってきた!!ケンヂは通行証を偽造して東京入りに成功します。そこで姉キリコの恋人を殺した男に再会します。悪を口にする男ですが、良心を殺すことがどんなに苦しいことか、同じくすべてを捨てて忘れようとしたケンヂには、理解できることなのでしょう。「正義の味方の方が楽だ」ここまでくるのにどれほど悩み傷付いたのか、だからこそケンヂは本当に強くなって還ってきたのです。カンナとの再会が楽しみです。
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ケンヂの復活はどーー考えても安易というか、いまいち納得できていませんが、この作品が面白いということは間違いないです。先がひたすらに読みたい。
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悪になるのは大変だ。正義の味方になる方がよっぽど楽だ。その通りだよ、ケンヂ。。浦沢さんの漫画には、毎度のごとく個人的に惹かれてしまうキャラクターが出てくるな。作品としては、やっと再びエンジンがかかってきた気がする。(05/7/5)
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2008/8/17
全巻読了。
たぶん100%理解してない。
でももういい。みんな頑張ってなんとかなったでOK。
これを本誌や単行本追ってリアルタイムで読めた人ってすごい。
私はムカついてムカついて無理だ。
早く救われたくて仕方なかった。
一番痺れた「悪になるのは大変だ。正義の味方になる方がよっぽど楽だ。」が入ってる19巻を収蔵。
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『マスターキートン』や『モンスター』とは打って変って、頼りなさすぎの主人公ケンジとそれを取り巻く仲間たちを描くSFサスペンス(本格科学冒険漫画)。スピリッツ連載中、毎週次号の物語の展開が待ち遠しすぎて困ったものです。「よげんの書」に出てくる「9人の戦士」って、結局はケンヂ、オッチョ、ユキジ、ヨシツネ、マルオ、モンちゃん、ケロヨン、コンチ、ドンキーだったのでしょうか。
個人的には、オッチョと漫画家・角田が海ほたる刑務所から大脱走するくだり(第6巻〜第7巻)あたりになぜか一番思い入れが強いです。
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恋人が戦死したと思って、他の人と結婚したら、
或る日ひょっこり恋人が生きて現れたときって
きっとこんな気分なんだろな・・・。
ケンヂ、生きてて嬉しいです。
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復活したはずの「ともだち」は言った。「フクベエならどうしただろう」と。聞いていた万丈目はこの得体のしれない「ともだち」の殺害をオッチョとカンナに依頼するが、果たして二人はどう動く?
一方、蝶野刑事の元に現れた「宇宙人」ことギターの男は、東京を目指す!
ここらへんからはネタバレが激しくなってしまうのであんまり書かない方が未読の人にはよさそうですかね。関東軍の建物はすごい。
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「ともだち」はフクベエじゃない誰か・・・!
今更誰?
音楽と偽造通行手形でいよいよケンヂは関東へ!
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関東軍の張りぼて要塞に単身乗り込むケンヂ。ギター1本で立ち向かうのは「漫画」だが、最後にはオトしてしまうのを見ると何だか嬉しくなる。冒険活劇なんだよな、ギターを持った渡り鳥は。
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メッセージ性ががっつり前に出てきた方が面白いような気がする。でもまだまだ物語は過去と現在を行ったり来たりしそうだけど、過去を描くって、けっこうなファンタジーのような気もするなぁ・・・。
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2015年に小学校の理科室で、“ともだち”は死んだはずだと万丈目は言い、現在の“ともだち”はフクベエではないと告げます。
一方、東京へ向かうケンヂは、関東軍が守る関所の前に立たされていました。関東軍の総統になっているのは、かつてケンヂの姉のキリコと“ともだち”を結びつけた色男でした。ケンヂはギターだけを手に、総統の前に姿を現わします。
ケンヂの正義の味方っぷりが全開の巻です。
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「悪になるのは大変だ。正義の味方になる方がよっぽど楽だ。」
*****
1970年代と現在、未来が交錯する。
過去があって、現在(いま)があって、未来がある。
正義の味方は地球を救えるのか?
人類滅亡を企む”ともだち”は誰なのか?
ひっかけられ、引き戻され、謎がひとつ解ければ、また謎が。
足をばたばた、「また次の巻を待たなきゃいけない…」。
ごてごての難しい言葉ではなく、いたってシンプルな言葉でたくさんのことを描いているように思う。