サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

「e-hon」キャンペーン 本の購入でe-honポイントが4%もらえる ~7/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

物語の娘 宗瑛を探して みんなのレビュー

  • 川村 湊 (著)
  • 税込価格:2,09019pt
  • 出版社:講談社
  • 発行年月:2005.5
  • 発送可能日:購入できません

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー3件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

知られざる才媛をめぐって

2005/06/04 13:55

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すぎやまあつし - この投稿者のレビュー一覧を見る

快挙といってよいだろう。
「灯火節」発刊による、片山広子再評価の機運が高まる中、
川村湊氏による、片山広子の娘、宗瑛の作品および評伝を
現在、望み得る最高の状態で記述を行ったのが、本書である。
堀の初期作品における重要な主題「片山親子とのロマネスクな関係」
について、川村氏は、物語を構築することで作家として再生を果たす堀という
読み方を行う。これには、眼を開かされた思いがある。私自身は、江藤淳の
堀批判の延長線上に堀をとらえていたので、川村氏の江藤淳批判は、非常に
新鮮だった。本書における、堀文学の評価と片山親子と堀の関係の整理は、
現在、本書が最も詳細かつ妥当な評価をおこなっている。
他方、弱点もある。まず、芥川作品の読みの浅さ。おそらく、川村氏は、芥川の
晩年の作品群のみに着眼しすぎている。初期以来の作品の流れがあるうえで読みを
構築していないのは明らかだ。そして、キリスト教と芥川の関わりからの退避。
「西方の人」などの晩年の芥川の宗教性との関わりについて触れずに、その死をまとめるのは、少々乱暴だろう。むしろそうしたものにどのような接近をおこなっていったのかを考える必要があるだろう。そして、堀の「菜穂子」の評価についても疑問を感じさせる。家と結婚の問題だけでは「菜穂子」の世界は解決しない。そこには、モーリアック「テレーズデスケルー」の影がある。人間の「悪」の問題。これについて川村氏は全く触れていない。三島由紀夫「小説家の休暇」や遠藤周作「私の愛した小説」などの指摘について、触れることなく、「菜穂子」の世界についてまとめるのは危険すぎる。そこには、堀における「西と東」の問題もはっきりとあるはずなのに。
ただ、上記のような問題は部分的なものでしかない。
宗瑛をめぐる川村氏の筆致は、絶えず情熱をかんじさせる。そして、抜群の読みやすさ。宗瑛の復権にまちがいなく本書は端緒をなした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2011/09/07 01:10

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/10/22 21:21

投稿元:ブクログ

レビューを見る

3 件中 1 件~ 3 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。